風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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2014 秋 『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』九州ツアー第5週目

2014-10-26 20:54:29 | 全国巡回公演

10月20日 福岡県 折尾愛真中学・高校(八幡市民会館)

10月21日 熊本県 熊本中央高校(市民会館崇城大学ホール)

10月22日 佐賀県 佐賀清和中学・高校(同校体育館)

10月24日 熊本県 済々黌高校(熊本県立劇場演劇ホール)

10月25日 福岡県 大和青藍高校(ユメニティのおがた)


折尾愛真高校


新たな週が始まり、また新しいものを創っていこうと意気込み、
そしてどんな一週間になり、どんな観客と出会えるか胸を膨らませていました。

開演前生徒さん達は開場一時間以上前からロビーで待っていてくれて、ドア越しに元気な声が聞こえてきて本番がとても楽しみになりました!



開演は一般公演と同じ形で生徒達に演劇に触れて欲しいという先生方の計らいもあり1ベル、本ベルのみで開演し、生徒の皆さんは公演中リラックスして笑顔を見せ、シリアスな場面では舞台上の出来事を共有しようと強い視線を送る姿がとても印象強かったです。


最後は盛大な拍手で会場全体を盛り上げてくれ、空間を共有する事ができ、とても印象に残る公演を創っていただきました。本当にありがとうございました!


熊本中央高校


公演前の挨拶で公演前日の担当の先生と1人の生徒さんの会話を紹介して下さいました。
どうしてこういった鑑賞の時間を作っているのか?という問いに、生徒さんは『世の中には言葉だけでは言い尽くせない大事なものがあると思う。それを、劇を観て発見してほしい。』
と答えたそうです。鑑賞にしっかり向き合う姿がとても嬉しいです!



バックステージや座談会では演劇部と放送部の生徒さん達が舞台装置にとても興味をもってくれて、様々な所で私も触りたい! 私も! とみんなが関心を持ってくれてました!



佐賀清和中学・高校

新校舎、新体育館での公演でした。担当の田川先生は高熱がある中仕込みからお手伝い頂き生徒達がより良い状態で公演を観れるようにと細かく気配りをし、公演を成功へ導いて下さりました。
公演中とても集中し反応がよく、役者の動きに合わせてみんなの顔が動いてる姿は感動的でした!田川先生の言う通り観客と劇団で創った公演だったと思います!


搬出も部活動生が手伝ってくれました。重い物を運んでくれて、交流しながら盛り上げてくれて、本当に充実した一日で、この時間が終わらければいいなと感じさせてくれました。
諸富の後輩達にも観てもらえる事ができ本当に幸せです!!




済々黌高校


1172人の客席に観客数1200人という超満員の中での公演でした!
客席からの集中した視線や迫力満点の空気感を舞台の上で感じ僕達役者も良い緊張感を持ちながら公演を創る事に集中できました。


持ち前の集中力と好奇心でこれからも様々な事に挑戦し、がんばってほしいです!


大和青藍高校


鑑賞行事初の学校でした!公演にあたってヘレンケラーの事前学習をしてくださったり、公演前の先生の挨拶ではなぜ演劇を観せるのか答えを探してほしい、そして未知なる世界に飛び込み楽しんでほしいという話をいただき、生徒さん達もリラックス、集中しながら観劇してくれました!



バックステージでは先生も生徒と一緒に様々な事を質問したり、舞台装置を使い演技をしてくれたり、最後には1人の男子の生徒さんがダンスを披露してくれたりと大盛り上がりのバックステージとなり印象強い時間を過ごすことができました!


ヘレンケラーの旅はこれからも様々な出会いを楽しみにがんばっていきます!

文:医者・パーシィ役 蒲原智城


2014年秋『ハムレット』ツアー 第五週

2014-10-26 18:53:46 | 全国巡回公演

『ハムレット~to be or not to be』の巡回公演は先週末でちょうど中日を迎え、新たな気持ちで5週目の公演が始まりました。

10月20日 郡山第七中学校(福島県)

         福島東稜高校( 〃 ) 

         富士東高校(静岡県)

         喜多方桐桜高校(福島県)

         喜多方東高校( 〃 )

         千葉商科大学付属高校(千葉県)

 

郡山第七中学校

これまでに『ヘレン・ケラー』『星の王子さま』を上演している、風との関わりの深い福島県の中学校です。

「中学生に難しい内容だと思うけれども見せたい」という先生方の思いが通じたように、生徒の皆さんは舞台での出来事を身の回りに起こっていることや大切な人たちを思いながら観てくれました。

公演後の片付けには男子バレー部と生徒会の皆さんが元気に参加してくれましたね!そして「劇団の人と話したい生徒は体育館に集合。」という呼びかけに、放課後は体育館の全ての扉からたくさんの生徒さんの姿が・・・!

 

 

 

「心のこもった劇をありがとうございました。」と真剣に伝えてくれる生徒さんもいたとのこと。

 

福島東稜高校

3年前に『ヘレン・ケラー』を上演した学校での公演です。こうして新しい作品でまた学校の皆さんにお会いできるのは本当に嬉しいことです。

カーテンコールでは生徒会長の女子生徒さんが「情熱のこもった演技に心を動かされました。」と話してくれました。また、ハムレット役を演じている佐野準が同じ福島市の演劇部出身ということで、高校生の皆さんに一言メッセージを贈りました。生徒の皆さんの生きる勇気に繋がることを願っています。

 

公演後には演劇部と希望者の皆さんが集まって、舞台見学と座談会が行われました。作家志望の生徒さんや一人芝居に挑戦する演劇部の一年生と創造についての話が交わされ、三年生の生徒さんは「このままでいいのか、いけないのか」という問いが今の自分の進路の迷いと重なるという感想を話してくれました。

 

 

 

 

 

富士東高校

東北から一路静岡県へ。富士東高校も前回の『ヘレン・ケラー』から三年ぶりの公演になります。

最初から最後まで鋭い感覚で出来事を観察し、深く考えながら観ている生徒の皆さんの視線が印象的な公演でした。

カーテンコールで代表の生徒さんが「せりふのない黒ずくめの6人の動きが面白かったです。」と話してくれました。“大人のコロス”のことです。一人の人間の小さな行動や網の目のように細かい人間の関係が大きな悲劇を引き起こしていく様を高校生たちは敏感に捉えているのです。

 

公演後は演劇部の皆さんとの座談会、新聞部による熱心な取材が行われました。

 

 

 

 

喜多方桐桜高校
「リラックスして、楽しんで舞台を共に見届けて下さい」という先生のあいさつで開演。
この舞台を自分たちが一緒に創るんだ!という客席の熱気が満員の体育館に満ちあふれていました。
後片付けには視聴覚委員の皆さん、建設科のクラス、そして体育館の部活の皆さんが続々とお手伝いに集まってくれました。

 

 

 


観劇も片付けも楽しんで参加してくれて、本当にありがとうございました!


喜多方東高校
土日の文化祭に先駆けての演劇上演でした。
一幕ではリラックスして笑いも多かった客席が、物語が進むにつれて張り詰めた空気に変わっていき、舞台と呼応していました。
「独特の世界観でこれからもたくさんの人を魅了して下さい」と代表の生徒さんから言葉をいただきました。
公演後には体育館掃除に来た生徒さんと「今日は舞台裏見学にしましょう!」と思いがけない交流の場が生まれました。

 

 

 


また演劇部と有志の吹奏楽部の生徒さんが素晴らしいチームワークで舞台撤去を手伝ってくれました!


千葉商科大学付属高校
風の公演は初めての学校です。
開演前にステージで新生徒会役員の任命式が行われました。一年間生徒会長を務めた生徒さんが全校生徒へ向けて、「僕はたくさんの失敗もしましたが、皆の支えがあってここまでやってこられました。新しいメンバーの活躍を支えてあげて欲しい。」と話しました。

 

 

生徒一人一人が自由にこの場にいる、面白い公演でした。

 


公演後に先生が「どうしても劇団の方と話したいという生徒がいるんです。」と、一人の女子生徒さんと楽屋を訪れました。
卒業後の進路について悩みながらもしっかり意志を持っている様子。

 

 

 


人が生きていく道では次々と問題に出くわし、苦しんだり闘ったりの連続です。でもその経験のなかで、かけがえのない人との繋がりが生まれるのかもしれません。
『ハムレット』という悲劇が、観る人の生命力となって再生することを願いつつ、皆さんとの出会いに感謝してまた明日からの旅が始まります。

 

文:稲葉礼恵