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『ヘレン・ケラー 〜ひびき合うものたち』秋の九州ツアー 第6週目

2023-11-11 12:37:15 | トピックス

11月6日(月) 五島高校 五島海陽高校 福江市文化会館

11月8日(水) 串良商業高校 同校体育館

11月9日(木) 尚志館高校 志布志市民会館

 五島高校 五島海陽高校 

この日は2校の合同公演でした。
ここ数年のコロナ禍という状況下で、なかなか皆で集まっての行事ができなかったこともあり、今年こそ生徒たちのために本物の芸術に触れる機会を作りたいというご担当の先生の熱い思いから、劇団に連絡があり、そして私たちも無事に福江島に渡ることができ、この日を迎えることができました。

楽しげな様子で入場してくる生徒さんたち。


開演前の挨拶では、ご担当の先生より、観劇を通して受け取ってほしいこと、考えてみてほしいこと、楽しんでほしいことなど、生徒さんたちへの思いを伝えられ、いよいよ開演。
舞台に向かう生徒さんたちは始まりでは少しの緊張感を持ちながら観ている様子で、徐々にリラックスしていき、大笑いしたり、涙を拭っている姿もありました。


終演後に生徒さんたちを見送りに、ヘレン役の倉八と共にロビーへ向かうと、生徒さんだけでなく、先生方からも、たくさんの声をかけていただきました。
また、撤去作業時に定時制の子たちが舞台見学の流れでお手伝いを希望してくれ、先生たちも生徒さんたちに巻き込まれて、一緒になって舞台の道具をすべてトラックに収めるところまで、手を貸して下さいました。
ご担当の先生も最後までいてくださり、
本当に今日を迎えることができ、嬉しいです!と言ってくださいました。
また福江島に、再会と新たな出会いを求めて訪れたいと、そう思いました。

 

串良商業高校 

昼休みの時間に体育館を覗きに来た生徒さんたちは、スタッフが声を掛けると、思う存分はしゃいだ様子で舞台見学をしてくれ、入場時の生徒さんたちもいつもとは違う体育館に驚きの声を上げながら元気に入場してきました。


公演中は参加しているかのように、舞台に向かって声をかけたり、劇中に登場するアルファベットや指文字、台詞を自分たちも声に出しながら、大笑いしたり、ほんとによく参加してくれました。
舞台と客席の壁を彼ら自身が打ち消してくれ、舞台を一緒に作ってくれたように思います。
公演の合間の休憩時間にも舞台裏や、舞台上に訪れ、役者たちに声をかけていました。
終演後には3年数十名に1年生が一人の加わり、
撤去作業のお手伝いをしてくれました。


人懐っこく元気で、劇団員全員に話しかけ、自分たちが舞台を通して目にした役者の動きや仕草を真似して見せてくれたり、本当に元通りの体育館になる最後まで、楽しそうに、そして一生懸命に手を貸してくれました。


明日からもまた、串良商業高校の皆さんが元気でいてくれたらと願います。


尚志館高校 

次の日には文化祭が開催されるということで、文化祭の前に本物の芸術に触れさせたいという先生の生徒さんたちへの願いから繋がった公演でした。

ものすごい勢いで会場に入ってくる生徒さんたち。
スタッフがカメラを持って客席の様子を撮影していると、生徒さんはノリノリで写真を撮らせてくれたそうです。


生徒さんたちの拍手と歓声と共に開演した舞台でしたが、舞台が始まると一変。
徐々に集中していく様子が印象的でした。じっとして真剣に見ている姿や、楽しそうにケラケラ笑いながら見ている姿、驚いたりヘレンの様子に関心してる姿など、たくさんの表情が見えました。


明日、文化祭ということで準備も忙しく、舞台見学等の予定にはなかったのですが、急遽先生の呼びかけで始まった終演後の舞台見学には舞台上が生徒さんたちで覆われるほどたくさん来ました。


生徒さんたちは、楽しかったです!!!!と口々に伝えに来てくれました。
ティーチャーの指文字を教えてほしいと言われ、女の子たちに囲まれました。彼女たちは最後、覚えたティーチャーの指文字を見せてくれ、舞台クライマックスのヘレンの姿のようでした。
尚志館高校の皆さんの文化祭、心より応援してます。

 

11月に入って一週間、その日、その今のヘレン・ケラーの舞台があります。
出会う人たちに、客席の姿に、考えさせられることばかりで、ひとつひとつ、ひとりひとりとの出会いが大切な発見であると共に、彼らにとって、誰かを思ったり、自分を考えたり、そんなひとつの大切な時間であったならと思います。
先生方からもこんな声をよくいただきます。
「私たち教師も考えさせられました。」
「彼らとどう向き合っていけるか、改めて私たち自身も考えたいと思いました。」
「明日からもまた、先生、頑張ります!」
先生方が生徒さんたちと一緒になって、舞台に真剣に向かっているのが、また、生徒さんたちにも伝わっているように思います。

旅はまだ、続きます。
寒さに負けず、楽しんで新たな出会いや再会ある場所へ向かい続けて行きたいと思います。

 

文:高階 ひかり(アニー・サリバン役)


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