今週は広島県、静岡県、香川県で公演をしました。
6校7ステージ。
本当に久しぶりの上演と初めての出会いがあった一週間でした。
比治山女子中学・高等学校
広島県は広島市からスタート!
こちらは1996年『星の王子さま』以来、23年振り2度目の上演でした。
前日こちらの講堂に荷物の搬入をさせていただいた際、ふと記憶が蘇り懐かしさでいっぱいになりました。
さて、公演当日は80周年記念での公演ということで講堂の空調設備が一新!
より快適な空間になってから初の行事だそうで、私たちも学校の皆さんに乗っかってわくわくしました。
上演中は終始リラックスムード。
ほんの小さな出来事にまで笑い声を立ててくれました。
明るく朗らかな校風。
撤去の時には10名ほどの演劇部の生徒さんたちが見学、搬出のお手伝いをしてくれました。
その後、ヘレン役の稲葉との座談会では作品について、劇団についてなどいろいろな事に興味を持ったり、本質をついた質問を投げかけてくれたそうです。
最後には袖幕のまとめ方を教えて下さいと聞きに来てくれました。
先輩を○○先輩ではなく「お姉さん」と呼ぶ本当に仲の良い演劇部の皆さんでした。
全ての荷物を積み終えて、いざ静岡県、島田市へ!
島田合同公演の1ステージ目は
金谷高等学校
こちらの合同公演も1994年『Touch〜孤独から愛へ』以来25年振り2度目の上演でした。
以前は別の会場だったのですが、現在はプラザおおるりで開催しています。
今年で52回目!
『青春』『ミュージカル』『戦争と平和』の3つのテーマを3年間で鑑賞できる作品選びをされているそうで今年はそのうちの『戦争と平和』
第二次世界大戦後の平和を願うヘレン・ケラーの活動を踏まえるとなるほど納得のテーマではないでしょうか。
この合同公演の中では一番少ない人数での鑑賞でしたが、開場と同時に生徒さんたちの賑やかな声が会場に響きました。
生徒さんのハキハキした司会で開演。
集中力のある鑑賞態度を見せてくれました。
カーテンコールでは代表の生徒さんから「サリバン先生の努力と情熱が伝わって来ました。人の苦しみや悲しみをわかる生活を送りたいです。」という言葉をもらいました。
終演後のバックステージツアーには図書委員長さん始めたくさんの生徒さんたちが見学に来てくれました。
2日目は2ステージ
島田工業高等学校
午前中の開演一時間前から6名の生徒さん(エンタメ部と言っていました)が照明や音響を含め、舞台見学に来てくれました。
照明プラン及びオペレートの坂野曰く機材の仕組みなど「本格的を越えてる!」ほどの知識と技術を持っていたそうです。
実際にコンサートの照明やラジオ番組の制作に携わり幅広い学びの場を持っていて、今回私たちの公演もこの一日を大いに活用してもらう事が出来ました。
エンタメ関係の授業を受け持つ先生のとても穏やかで優しい呼び掛けで開演。
1ステージ目は1年生と3年生、2ステージ目は2年生と保護者の方たちが鑑賞。
終演後のバックステージツアーでは積極的に友達をたくさん誘って参加してくれる生徒さんもいました。
先生方が「こんなにゆっくり時間を取って見せていただいたり、触らせていただいたのは初めてです。生徒たちも本当に喜んでいます。」と声を掛けて下さいました。
その後、ロビーにて座談会。
劇団員の話に真剣に耳を傾けてくれました。
様々な事を共有出来たこちらも嬉しい一日でした。
続いて3日目も2ステージ
大変残念なことにこの合同鑑賞会も52年という長い歴史に幕を閉じるそうです。
様々に事情があるので致し方ないとは思いますが、また違う形ででも島田市内で上演できることを願っております。
最後の一日を素晴らしいものにすべく気を引き締めて
午前中は
島田商業高等学校
昨日までより少し多目の生徒さんたちが、賑々しく入場。
それぞれに関心を持った視線を向けてくれました。
カーテンコールでは代表の生徒さんが「何不自由ない生活が送れていること、家族のありがたさを感じました。」と感想を述べてくれました。
午後は
島田高等学校
この3日間では一番生徒さんが多く、満席状態での鑑賞となりました。
後部座席の生徒さんからも舞台にしっかり向き合ってくれている事が伝わって来ました。
やはり代表の生徒さんからは「サリバン先生の努力でヘレンが成長していくのが伝わりました。」と言う言葉をもらいました。
そして、終演後には2校合同のバックステージツアーと客席にて座談会。
サリバン役の高階が出席しました。
多くの生徒さんが参加。
午前中に鑑賞した商業高校の生徒さんらも戻って来てくれて他校同士(中には中学の時の同級生との再会などもあったかもしれませんね。)という珍しい座談会でしたが、盛り上がっていました。
商業高校演劇部の3人の生徒さんから、帰り際パッケージにそれぞれのメッセージが書かれたお菓子の差し入れをいただきました。
(中身が終わってもパッケージはちゃんと取って置いてますよ。
次の日の休憩時間にみんなで美味しくいただきました。)
ありがとうございました!
別れを惜しみつつ、旅班は来た道を戻る形で一路香川へ!
今週ラストは香川県三豊市の
笠田高等学校
こちは同校体育館での公演で、風は初の上演でした!
朝、トラックを入れにくいかもしれないという前情報、少し早目に出発。
ご担当の先生などが見守る中ぎりぎりのチャレンジ!
さすが百戦錬磨の風メンバー!
「入った!入った!」という先生方の歓喜の声で一日が始まりました。
あれよあれよという間に大勢の先生方が集結、搬入のお手伝いをして下さいました。
そして、その勢いは登校中の生徒さんをも巻き込んでものすごい早さで搬入が終わりました!
座長の緒方が校長先生のところへご挨拶に伺った際「うちの生徒は朴訥でいい子たちです。」とおっしゃっていたそうです。
その言葉通り、仕込みの間に覗きに来てくれたり大きな声で挨拶をしてくれたりしました。
開演中もとても暑い中でしたが、楽しみながらも私たちや自分自身と向き合いながら同じ時間を過ごしてくれました。
カーテンコールでは締めに「身体に気を付けて頑張って下さい」と優しい言葉を掛けてくれました。
バックステージツアー希望の生徒さんと搬出を手伝いに来てくれた運動部の生徒さんたちもいたるところで劇団員と写真を撮ったり、話をしながら人懐っこい笑顔をたくさんたくさん見せてくれました。
先生方も手伝って下さって、荷積み完了まであっという間でした!
最後に校長先生がわざわざ体育館に見えて手伝ってくれた生徒さんたちを集め「今日はありがとう」と労われていたのがとても素敵だなと思いました。
今週も忘れられない言葉や出来事がたくさんありました。
「幸せについて考える事ができました。」
「根性を持って生きていきたいと思います。」
と言ってくれた生徒さんもいました。
番外編ではありますが、実は16日(日)の午前中、広島市でフィールドワークをされている方に本来は一年に一度のところご縁があって特別に開催していただきました。
劇団員の佐野が言うには10年越しの実現だったそうです。
原爆と言うとどうしてもむごさや悲惨さに目を奪われがちです。
しかし投下以前のそこには何気ない日常を送っていた人々の生活が確かに存在していたんだという事を昔の地図を手にしながら案内していただくとまるでタイムスリップでもしたかのような感覚になりながら感じる事ができました。
日々感じる小さな幸せや人との繋がり、、、。
今、私たちは『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』を通して何を伝えようとしているのか、何を共にしようとしているのかを改めて考える有意義な時間を過ごす事ができました。
今週みなさんからもらったたくさんの宝物を胸に来週へと繋げていきたいと思います!
本当にありがとうございました!
これから益々暑くなります。
お身体には十分お気を付けてお過ごし下さい。
またいつか、お会いできますように。
ケート・ケラー役 仲村三千代