『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』の関東・東北・信越ツアー。
今週は
5月27日(月) 長野原高校・群馬県 同校体育館
28日(火) 伊那西高校・長野県 同校講堂
29日(水) 開智中学校・埼玉県 春日部市民文化会館
30日(木) 町田工業高校・東京都 麻生市民館
31日(金) 野田村教育委員会・岩手県 野田村体育館
での公演でした。
長野原高校
3年前の「ヘレン・ケラー」以来、3回目の風の公演でした。
前日の舞台設営には、担当の先生がお手伝いをしてくれました。真夏日の気温に皆汗だくになって舞台をつくりました。先生も組み上がった舞台を見て、「明日が楽しみですね。」と期待を込めていました。
当日の午前中には、各学年ごとに舞台裏見学が行われました。衣装や小道具を見たり、舞台に上がったりしながら「これは何だろう。」とか、「こんなにいろいろ使うんだ。」など、これから始まる舞台への想像をふくらませているようでした。
本番は、暑い体育館ではありましたが、その暑さに負けず一生懸命に舞台に視線を注いでくれました。全校生徒100人程の客席は、まさにひとりひとりの表情が感じられる贅沢な公演となりました。
公演後にはその場で、全校生徒との座談会が開かれました。
「演劇を続けていて、一番楽しいことは何ですか?」
「この舞台をつくるのにどれくらいの時間がかかったんですか?」
「好きなセリフを言ってください(笑)」
など、多くの質問が出て、和やかで楽しい時間となりました。
その後の舞台撤去には有志の生徒の皆さんがお手伝いをしてくれました。
「やれてよかったです。なかなか本格的な演劇に触れる機会のない生徒たちにとって、今日はとてもいい経験になったと思います。」と、公演後に担当の先生が話してくださいました。
あの日の公演が、彼らにとっての大切な時間になってくれたらと思います。
伊那西高校
7年ぶり、2回目の風の上演でした。
仏教系の女子校である学校の講堂で公演を行いました。
演劇を楽しみながらも、視線は真剣そのもの。彼女たちそれぞれのなかに、何かを感じながら見ているという印象の客席でした。
カーテンコールでは、「ジャンヌのように強くありたいと思いました。」という心のこもった挨拶をもらいました。
終演後には、舞台裏見学が行われました。
「興味のある生徒は舞台にあがって来てください。」と先生が呼びかけると、あっという間に舞台はたくさんの生徒でいっぱいになりました。
小道具や衣装を身につけたり、自分の感じたことをうれしそうに劇団員に話してくれたりと、楽しい時間を過ごしてくれたのではないでしょうか。
担当の先生も「こんなに集まるとは思いませんでした。きっと、いろいろと感じるものがあったんでしょうね。」と驚かれていました。
舞台撤去のお手伝いには、演劇クラブをはじめ、有志の生徒の皆さんが参加してくれました。
お互いに声を掛け合い、元気にお手伝いをしてくれました。ありがとうございました。
開智中学校
2年に一度風の公演をとりあげてくれており、今回で8回目の上演となりました。
中学校1、2年生への公演で、私たちも今年の生徒のみなさんはどんな子たちだろうと楽しみにしていました。
プロローグが始まると客席は大盛り上がり。子どもたちのエネルギーを感じました。
物語が進むにつれて熱気は、集中に変わり、カーテンコールでは大きな拍手が起こりました。
公演後には舞台裏見学と座談会を行いました。
学校行事で演劇発表をしていることもあってか、舞台装置や衣装など細かいところにまで目を向けて見学、質問をしていました。
彼らの「見る力、感じる力」の豊かさを感じる公演でした。
町田工業高校
風の公演は初めてとなる学校です。担当の先生は、何度か風の拠点劇場レパートリーシアターKAZEに足を運んでくれ、今回の公演が実現しました。
校長先生の「照明や音響、舞台装置など今、皆さんが学んでいることは、芸術という表現にも活かされているところがあります。是非楽しんでください。」という力強い挨拶のなか開演。
舞台を見つめるしっかりとした眼差しが、舞台を支えてくれていました。
公演後には、希望者が参加しての舞台裏見学と座談会が行われました。
予定よりも多くの生徒の皆さんが参加してくれました。生徒に混じって先生方も興味津々に見学をしていました。
担当の先生もそんな姿を見ながら嬉しそうな表情をされていました。
今回の経験が、彼らのこれからの力になってくれたらと思います。
野田村教育委員会
野田村教育委員会主催の芸術鑑賞会は、2010年の「Touch」の公演から3年に1度風を上演してくださっています。今回で4回目を数えました。
朝から教育委員会の皆さんが設営を手伝ってくださいました。
会場となった体育館の外からは、入場開始を今か今かと待ちわびる声が。
野田小学校、野田中学校、久慈工業高校、地域の方々と幅広い世代の皆さんが観劇をしてくれました。
ときに拍手をし、笑い、客席にいるひとりひとりが楽しんで見てくれていました。
演劇は地域や世代を越えて響いていくものだということをあらためて感じる公演となりました。
公演後には、教育委員会の呼びかけで舞台裏見学が行われました。
小学生から大人まで、たくさんの方が参加してくれ、とても盛り上がりました。
教育委員会の担当の方も「やってよかった!」と公演の成功を実感してくださっていました。
その後の舞台撤去も、教育委員会の方々が手伝ってくださいました。ありがとうございました。
またお会いできることを願っています。
来週からは6月になります。梅雨のジメジメなど吹き飛ばす勢いで、ジャンヌの旅は続いていきます。
伝令・死刑執行人役:佐藤勇太