約2か月半に渡って、東日本地域・西日本地域を巡演した『ジャンヌ・ダルクージャンヌと炎』の旅も、いよいよ最後の週を迎えました。
今週は、
7月17日 〔埼玉県〕草加高校 越谷サンシティホール
7月18日 〔千葉県〕君津高校 君津市民文化ホール
7月19日 〔東京都〕田無高校 ルネこだいら 中ホール
での公演を行いました。
草加高校
7月17日は草加高校の皆さんとの公演でした。1000人を超える全校生徒さんが客席に入ると、越谷サンシティホールの一階はほぼ満席に。元気な生徒さんたちの声が聞こえていました。客席後ろから登場する俳優たちを、不思議そうに、驚きをもって迎える生徒さんたち。瞬間、瞬間に「何が起こっているんだろう」と真剣なまなざしを投げかけてくれました。
公演後には演劇部の皆さんや、舞台に興味を持ってくれた有志の皆さんが舞台に上がり、先生方と一緒にバックステージツアーを行いました。影の映るパネルの仕組みをスタッフに尋ねたり、スーツケースを持ってみたり、俳優たちに質問するなど、それぞれが興味を持って舞台の裏側に触れていました。
演劇部の皆さんは近々発表を控えているとのこと。「私たちも短時間で舞台を作らなければいけないので、舞台の仕組みも勉強になりました!」と先生が話してくれました。皆さんの力を合わせた本番が、素敵な時間になることを私たちも応援しています。
君津高校
翌日旅班は千葉県に移動し、君津市民文化ホールで君津高校の皆さんとの公演を行いました。
2階席からも手を振ってくれるなど、始まりから、元気な明るい表情で迎えてくれた皆さん。冒頭からジャンヌ・ダルクの物語へと入っていくと、会場にいる生徒さんたちの空気も変わり、見る力を使って舞台を支えてくれました。
カーテンコールでは手拍子が起こり、最後までしっかりと一緒にいる時間を感じてくれていたことが、とてもうれしかったです。
君津高校では、皆さんが帰りのバスを待つ間にバックステージツアーを呼びかけました。30人以上の生徒さん、先生たちが舞台を見学してくれました。先生方の中には「前にいた学校でも風さんの舞台をみました。風さんの舞台は迫力がありますね」と声をかけてくれる先生もいました。
舞台裏に触れたことも含めて、公演が生徒さんと先生の中に残り、また感想を話し合ってもらえたら嬉しく思います。
田無高校
2018年春のツアーの千秋楽となったのは、西東京市の田無高校の公演でした。
田無高校では各学年ごとに芸術鑑賞会を行っていて、今回は2年生の生徒の皆さんが『ジャンヌ・ダルク』を観劇しました。東中野にある私たちの劇場「レパートリーシアターKAZE」にも足を運んでくださっているご担当の先生が公演前のお話で「君たちの先輩たちは今までもう少し大きな劇団の舞台を見ていました。でも今回は風の皆さんの舞台を観劇することにしました。風の皆さんはエンターテイメントではない、若い人たちのためにしっかりとした舞台を作り続けている皆さんです。みなさんにその舞台を見てほしいと思います」と話してくれました。
当日は保護者の皆さんもたくさん観劇に訪れていました。初めて見るもの、触れるものでもあったかもしれません。先生が公演後おっしゃっていたように、全校で舞台に触れ、何かを考え、疑問が浮かび、友達や先生との空気を感じながら触れてもらった舞台が、いつか皆さんの力に変えてもらえるものとなることを願っています。
公演後は演劇部、有志の生徒さんたちとバックステージツアーの後、座談会を行いました。とても楽しい時間でした、皆さんありがとうございました!
5月1日から始まった『ジャンヌ・ダルクージャンヌと炎』の春のツアーは、各地の生徒さん、先生たちと一回一回の時間を過ごし、千秋楽を迎えました。演劇に触れるという時間が、皆さんの日常の中に、発見を生み出したり、刺激を受けたり、「あれは何だったのかな」と引き続き友達や先生と話をしてもらえるような時間となればうれしく思います。
公演を支えていただいた先生方、そして「見ること」のなかで一緒に舞台を作ってくれた生徒の皆さん本当にありがとうございました!いつかまた再会できることを、そして皆さんが元気に活躍されることを願っています!
ジャンヌ・ダルク役 白根有子