6月25日(月) 宿毛高校(高知県) 同校体育館
6月26日(火) 広島大学附属東雲中学校(広島県) 同校体育館
6月27日(水) クラーク記念国際高校 広島キャンパス/広島修道大学附属鈴峯女子中学校・高校(広島県) 西区民文化センター
6月28日(木) 倉吉西高校(鳥取県) 同校体育館
6月29日(金) 倉敷市立真備陵南高校/倉敷市立真備中学校(岡山県) マービーふれあいセンター
5月7日に出発した春のツアーも早いもので8週目に突入しました。
24日(日)、高知県は宿毛(すくも)高校の仕込みから始まりました、
因みに宿毛(すくも)とは枯れた葦のことだそうです。
その昔、葦原だったことからこの地名になったそうです。
宿毛高校
さすが南国土佐!
公演前日、今ツアー初めて本格的な夏を感じさせる太陽の下、2階の体育館への搬入。
生徒支援部の先生方が待機して下さっていて、大汗をかきながら手伝って下さいました。
本当に助かりました!
こちらは“風”3度目の上演です、
公演当日は最高気温になる前の午前中の開演だったので、快適とまではいかないまでもそこまでの暑さはなく、とても大きな体育館だったこともあって、生徒さんたちにはゆったりと鑑賞してもらえたと思います。
上演中もリラックスした時間が創られていきました。
人権教育の一環とのことでしたが、その場で展開されていることが何なのか考えながら観てくれている客席でした。
終演後はお昼の時間と休み時間を使って、大勢の生徒さんたちが入れ替り立ち替り見学に来てくれました。
そして、撤去には午後の時間空いている先生方もまた入れ替り立ち替り力を貸して下さいました。
前日も頑張って下さったとても細身の女性の先生がドアの装置が出てきたときに、あっ!あれ運んだ!って思いましたと笑顔で言って下さったのは嬉しかったです。
先生方の頑張りを生徒さんたちはしっかり感じたのではないかと思います。
こちらでは、何と親子二代に渡ってこの学校で“風”の公演を観ている生徒さんもいました。
歴史を感じます。
突然参加の生徒さんたち!
広島大学付属東雲中学校
宿毛高校に続き、こちらも“風”3度目の上演です。
この日も朝から暑い一日でした。
搬入や仕込みの際、行き合った生徒さんたちが笑顔で挨拶をしてくれる清清しい始まりでした。
ヘレン・ケラーの人たちだと友達と話している声も聞こえて来ました。
この日を楽しみに待っていてくれたことが分かりました。
鑑賞行事を担当されている先生は東京の拠点劇場、レパートリーシアターKAZEにも何度か足を運んで下さっていて、期待の程が伺えます。
いざ、開演。
午後になり気温と湿度も上昇。
生徒さんたちは肩が触れ合うくらいの客席、平日の昼間にも関わらず30名の保護者の方も参加して下さいました。
生徒さんたちは今期一番の蒸し暑さの中、真剣な眼差しを舞台に向け食い入るように観てくれました。
特別支援学級の生徒さんたちがお互い寄り添うようにしていた姿がとても印象的でした。
そして、カーテンコールでは感極まった生徒会長さんが涙を流しながらアニーが一生懸命ヘレンに教えている姿に感動しました。これからも色んなこと探求して、作品を創っていって下さいとエールを送ってくれました。
思わずこちらも泣いてしまいました。
終演後は希望者30名の生徒さんたちがバックステージツアー、その後は座談会と撤去作業に別れてそれぞれ楽しみながら、時には仲間どうし盛り上がりながら元気に参加してくれました。
カーテンコールで学校のロゴ入りトートバッグと多色ボールペンをいただきました!
大事にします。
ありがとうございました。
27日(水)、この日は広島市西区民センターにて午前、午後の2ステージ。
1ステージ目は
クラーク記念国際高校 広島キャンパス
2年前の『ジャンヌ・ダルク』に続き2度目の上演です。
前日、私たちは東雲中学校の公演を終え、その足で西区民センターの仕込みをしました。
ぜひ見学をしたいという6名の生徒さんたちが先生と一緒に待っていてくれました。
ひと通り荷物が搬入されている様子を見学。
アニー・サリバン役の高階ひかりが案内人を務め、大道具、小道具、衣装などまだ見ぬ『ヘレン・ケラー』の世界に触れてもらいました。
それぞれに興味があることを熱心に見たり聞いたりしてくれました。
公演当日、こちらも人権行事のひとつとしての公演でした。
開演前、鑑賞行事担当の先生から生徒の皆さんに向けて事前学習をしましたね?そして今日が本番です。でも、この時間だけではなく、事後学習までが人権の時間です。この場で感じたことをこのあとも一人ひとり
考えて欲しいというお話でスタート。
本当に一人ひとりの目線で、視点で感じたことを捉えながら観ている。
そんな時間だったと思います。
終演後、生徒さんたちのお見送りに出た高階がひとりのお母さんから、昨夜うちの息子が見学に来てアニー役の方にいろいろ案内して見せてもらった話を聞いて、今日観に来たんです。と声をかけていただいたそうです。
私たちにとって嬉しい報告です。
バックステージツアーもたくさんの生徒さんたちが参加してくれました。
2ステージ目は
広島修道大学付属鈴峯女子中学校・高校
こちらは3度目の上演。
開場の時間、女子校ならではの楽しそうな声が聞こえていました。
保護者の方の姿もモニターに映し出され、予想以上に多くの方がいらして下さってました。
生徒さんの司会で開演。
とても自由な、楽しみながらの観劇。
俳優の細かい動きまで捉えて反応を返してくれました。
休憩時間、この日会場に来ていた劇団員がお母さんたちがヘレンの気持ちになって、あら~とか、見つかっちゃった!とか言いながら観ている。のが面白いと言っていました。
そんな空気感も生徒さんたちに伝わっていたのでしょう。
賑やかな雰囲気で、きっとのびのびと生活しているのだろうと思わせる客席でした。
人権教育の一環だったのでしょうか?
終演後、校長先生が生徒の皆さんに人の事を考えられる人になって欲しいと語っていらっしゃいました。
その後は演劇部の生徒さんたちとバックステージツアー&座談会。
私たちが会場を出るまで一緒にいてみんなに色々な話をしてくれました。
来年度から共学になるとのこと。
女子校としての歴史は閉じられますが、新たな一頁が開かれます。
どんな学校になっていくのか、私たちも楽しみにしたいと思います。
倉吉西高校
鳥取県文化振興財団主催の公演でした。
朝、搬入を野球部の生徒さんたちがお手伝いしてくれました。
とっても助かりました!
開演前、何とこちらは鑑賞行事を行うのは二十数年ぶりとのこと。
思いきってやってみることにしました。と、鑑賞行事担当の先生が生徒さんたちに話されました。
どんな公演になるのか、舞台袖で聞いていた私たちも一瞬、身が引き締まる思いでした。
この日もムシムシするじっとりした暑さの中での公演でした。
しかし、生徒さんたちは乱れることなく舞台に集中してくれました。
本当に素晴らしい態度でした。
終演後、生徒たちみんな良く観てくれて、やって良かったという先生の言葉は私たちにとっても喜びとなりました。
文化祭を二日後に控え、もう一度出演者が舞台に上がり質問コーナーへ。
演劇を創る生徒さんたちから、
演技をする上で大事にしていることは何ですか?
声は通るが、セリフをちゃんと伝えるにはどうしたらいいですか?
あさって本番なのにまだセリフを覚えていません。
転び方を教えて下さい。
という質問をもらいました。
それぞれの答えが参考になればうれしいです。
希望者を募ってのバックステージツアー、座談会の中で質問コーナーで聞けなかったことや感想がそこここで話されました。
そして、撤去は有志の皆さん。
途中から文化祭実行委員会のみなさんがお手伝いしてくれました。
ありがとうございました!
またこの日は偶然、財団の担当の方の母校で、しかも、当時担任をされていた先生が校長先生になられていて、驚きの再会を果たすという素敵なエピソードが生まれました。
楽しそうに文化祭の準備をしている生徒さんたちに見送られながら、私たちは明日の準備のため岡山県は倉敷市のマービーふれあいセンターに向かいました。
朝の搬入を手伝ってくれた野球部の皆さん
ヘレンがいっぱい!
今週のラストは、たけのこのふるさと倉敷市真備町での2ステージです。
偶然にも両校記念の年周りでした。
1ステージ目は
倉敷市立真備(まび)陵南高校
こちらは県内の他の高校で『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』を上演した後、生徒さんが学校のホームページに生きる幸福を感じる舞台だったという書き込みを見て、これを生徒に見せたいと思われた先生が連絡下さったところから上演に至りました。
昨年度のことだったので、残念ながら連絡を下さった先生は他校へ転勤されて当日はいらっしゃいませんでした。
いつかご覧いただけることを願っています。
このような先生の思いを引き受けての公演。
校長先生の70周年の記念にぜひ、いい演劇をみんなに観せたいと思いました。演劇はみんなで創るものです。いい演劇にしましょう。というメッセージで開演。
生徒さんたちはこの言葉をしっかり受け止めたくれたようで、舞台上で起こっている出来事にまっすぐ向き合ってくれました。
終演後は事前に行われたヘレン・ケラークイズの全問正解者にプレゼントということで、舞台上で出演者全員との握手と記念品の贈呈が行われました。
22名の参加者のうち8名が全問正解。
うちお一人が先生でした。
6回通信を出し、7回目に穴埋め問題が出されたそうです。
先生方の70周年を盛り上げようという意気込みを感じました。
倉敷市立真備(まきび)中学校
いよいよ今週ラストのステージ、こちらは50周年記念行事。
開演前ご担当の先生が、一昨日たまたまラジオを聞いていたら27日はヘレン・ケラーの誕生日だったそうでヘレン・ケラーが遺した言葉をいくつか紹介していました。
世界で最も素晴らしく、
最も美しいものは、
目で見たり
手で触れたりすることはできません。
それは、心で感じなければならないのです。
この言葉が一番印象に残りました。ぜひ心で感じて欲しい。
と、生徒の皆さんにメッセージを送られて開演。
余談ではありますが、サン=テグジュペリも『星の王子さま』の中でかんじんなものは目には見えないんだ。心で見なくちゃね。とキツネに言わせています。
『星の王子さま』も私たちは上演しています。
改めて響いて来ました。
そんな私たちも含め、心で感じるとはどういうことかという事に真摯に向き合いながら『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』を観客の皆さんと共に創った2時間を過ごせたと思います。
終演後、予定にはありませんでしたが、先生から生徒たちにぜひ舞台を見せてあげて欲しいという申し出をいただき、急遽バックステージツアーを行い、そのまま客席にて座談会。
たくさんの生徒さんたちが参加してくれました。
『ヘレン・ケラー』のことだけに留まらず劇団の活動全般、国内のツアーから海外公演、東京での活動に至るまで質問をしてくれていました。
(写真のブレがヒドくてごめんなさい!)
今週も大勢の生徒さんたち、先生方、時には保護者の皆さんまでもがバックステージツアーや座談会に参加して下さいました。
大道具や小道具、衣装の細かいところや本当に小さなもの、隠れたところにまで興味を抱いて実際に触ったり、覗いて見たりしてくれたこと、質問や感想、エールを直接伝えに来てくれたことは本当に嬉しく思うと同時に、様々な発見に繋がりました。
たくさんの素敵な言葉が私たちの中に残っています。
そして、搬入や搬出を手伝ってくれた生徒さんたち、先生方、公演実現に向けて尽力下さった全ての方々に心から感謝しております。
素晴らしい出会いと時間を本当にありがとうございました。
あと3週間弱、皆さんからもらったものをエネルギーに“風”は元気に駆け抜けて行きます!
いよいよ夏本番、暑くなりますね。
皆さまくれぐれもお身体にはお気をつけてお過ごし下さいませ。
いつかまた、どこかでお会いできますように!
ケート・ケラー役 仲村三千代