風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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日々の出来事を速報!!

2011『ハムレット』九州ツアー  十一週目

2011-12-11 22:51:04 | 全国巡回公演
12月4日 日南市教育委員会(宮崎県)
  5日 開新高校(熊本県)
  6日 薩南工業高校(鹿児島県)
  7日 鳳凰高校(鹿児島県)
  8日 芦北高校(熊本県)
  9日 中津東高校(大分県)

日南市教育委員会

4日日曜日は日南市教育委員会主催による南郷ハートフルセンターでの公演でした。市内の中学校(日南学園中学校・南郷中学校・北郷中学校・油津中学校・東郷中学校・吾田中学校・飫肥中学校・酒谷中学校)や高校(日南高校・日南振徳高校・日南学園高校)を始めとした学生たちだけでなく一般の方々も沢山のご来場を頂きました。観劇中の子どもたちの素直な反応を客席の大人たちも感じながら観る-会場全体が日常と離れた特別な時間を共有していました。

公演後にはクローディアス演じる柳瀬との座談会がありましたがそこにも子どもから大人まで多くの人が参加をしてくれました。
トップの画像と↓下はその座談会の様子。



風の『ハムレット』が日南市内の皆さんの中に世代を超えた出会いの場として残ってくれたように感じました。



↑なんと昨年の九州ツアーで『ハムレット』を観た高原高校の生徒も観に来てくれました。同じ宮崎県内とはいえ日南まで足を運んでくれて本当に有難う!



↑最後には教育委員会の皆さんがバスを見送ってくれました。初めての試みということで大変なこともあったかと思いますが、おかげ様で良い公演が出来ました。有難うございました。


開新高校

開新高校では、学校内で演劇部が『ハムレット』の上演を行ったということで生徒にとっては二度目の『ハムレット』との出会いとなりました。彼らがステージに向けてくれた真剣な眼差しは、同一作品であっても様々な発見がおこる自分自身の感性を知ってくれたように思います。

上演後には元気と勢いのある演劇部のみんなとの座談会、公演に関する質問だけでなく「演劇部の仲間との繋がり、自分の居場所があるからこそ感じる演劇の魅力」という普段彼らが感じていることも話してくれました。
それは高校演劇もプロも関係なく存在するものだと、あらためて彼らに教えてもらった気がします。



↑開新高校演劇部との記念写真。これからも仲間を大切に、芝居を楽しんでください!


薩南工業高校

会場となった体育館まではどうしても大型トラックを近づけることが出来ないため、公演前日の夜から先生方と劇団員が協力して搬入作業を行いました。
その甲斐あって、生徒たちは体育館に入った瞬間から歓声をあげ、そこから芝居の最後まで「体育館という劇場」を堪能してくれました。







↑公演後の片付けは本当に沢山のみんなが参加してくれました。体育館からグラウンドの先にある風のトラックまで、軽トラックと自分の足で荷物を運んでくれました。



↑最後はすっかり暗くなってしまいましたが、トラックの前で記念の一枚。


鳳凰高校

約1500人の生徒が午前と午後に鑑賞した鳳凰高校。創立55周年の記念として例年体育館で行っていた鑑賞行事が特別に川辺文化会館での上演となりました。

二回の公演とも客席が舞台にどっぷりとのめり込んでいるのが感じられるような公演で、公演後に校長先生からも「生徒が芝居と自分をどこか重ねて観ていた。まさに55周年に相応しい観劇会でした。」と言っていただきました。



↑公演後の客席にて先生方とクローディアス演じる座長の柳瀬が話している様子。先生方も芝居の余韻にひたってくれました。


芦北高校

今回で風の上演は六回目となった芦北高校。多くの劇団員にとっても馴染みのある芦北高校で、『ハムレット』を通じてまた新しい出会いと思い出が出来ました。



↑公演後の片付け、トラックの中で活躍したのは剣道部の男子達。



↑どんな時にもユーモアを忘れない明るい生徒ばかりでした。





↑恒例の集合写真と、ホレーシオ役の田中悟が書いているのは担当の先生の発案で始まった旅メンバーのサインフリップ、役者だけでなくスタッフのサインも書かれています。きっと学校のどこかに飾られていることでしょう。


中津東高校

中津工業高校と中津商業高校が近年統合され出来た中津東高校では、新しい学校となってからは初めての演劇鑑賞だったそうです。

朝に学校に到着した時には雪が降りそうなほど冷え込んでいましたが、元気な野球部・バスケ部のみんなが僕らを迎えてくれました。

公演中も一幕は笑いや驚きの声があがり、二幕は打って変わって固唾をのんで観ていくというまさに舞台と客席がつながっているのを感じました。





↑沢山の生徒が参加してくれた片付けの様子をいつもとは違うアングルから。







↑公演中も公演後もまさに「元気」な生徒たち。みんなの笑顔が冬の寒さを吹き飛ばしてくれました。また会いましょう!


長い長い今回の『ハムレット』の九州ツアー、残すところ種子島での二公演を残すのみとなりました。
もちろん12月の23日~25日にレパートリーシアターKAZEでの凱旋公演ではこのツアーの数え切れないほどの出会いによって創り上げた『ハムレット』をお届けします。沢山の方のご来場をお持ちしています!





※東京演劇集団 風の公式ホームページにある掲示板には、芝居を観た皆さんから沢山のメッセージが届いています。
『ハムレット』を観た感想や質問などがあれば、是非掲示板に書き込みをしてみてください。

“次代を担う子どもの文化芸術体験事業”『星の王子さま』⑦

2011-12-11 21:33:14 | “文化芸術による子供育成推進事業”
“次代を担う子どもの文化芸術体験事業”『星の王子さま』はいよいよ第4週目に入り、残すところあと6校となりました。
第4週目は、

 12月5日 広島県 広島大学付属東雲中学校
 12月6日 広島県 呉市立豊中学校・豊小学校
 12月7日 広島県 府中市立明郷小学校・明郷中学校
 12月8日 広島県 福山市立大谷台小学校
 12月9日 岡山県 岡山県立岡山盲学校

での公演が行われました。

広島大学付属東雲中学校(261名)

第4週目の最初の公演となったのは、広島大学付属東雲中学校での公演でした。みなさん、本当に短い期間にもかかわらず参加の歌を練習してくれ、私たちもみなさんの歌声にびっくりしました。


↑中学校3年生が歌ってくれた“僕の旅は続く”参加のリハーサル。


↑午前中に行われた舞台見学の様子。音響のオペレートを体験する生徒さん達。

前日、公演の準備のために訪れた学校は、たくさんのきれいな折り紙で飾られていました。先生方が生徒さんと一緒に折り紙プロジェクトで学校を飾られているとのこと。ワークショップで学校を訪れた際に、先生から「子どもたちが自ら前に踏み出すこと、失敗してもいいから挑戦をしてほしい」というお話を聞きました。今回の公演が何か少しでも、そのような経験ができる場となればと臨んだ公演でした。

みなさん、本番には自分たちのの意思で立ち、歌うこと、その感覚に触れてくれたのではないでしょうか。みなさんが自らの判断で立って一緒に歌ってくれた“光と影”、そしてクライマックスの“僕は行く”心に響く歌声でした。


↑公演後は、先生が事前に参加者を募り、俳優との座談会が行われました。生徒さん達だけでなく先生方も一緒に「俳優という職業について、良かったことや、つらかったことは何ですか」など、たくさん質問してくれました。


↑生徒さんの質問に答える花役の渋谷愛。


↑そして公演後は座談会だけでなく、有志の生徒さんが撤去を手伝ってくれました。みなさんが一生懸命手伝ってくれる姿本当に嬉しかったです。みなさんありがとうございました。


↑生徒さん達と一緒に撤去を手伝ってくれた先生たち。
先生方も一緒に撤去を手伝ってくれました。ご担当の先生は、「公演だけでなく、撤去や座談会を通して、俳優やスタッフの方たちと身近に触れる機会があったことがとてもよかった」と話してくれました。本当にお世話になりました、ありがとうございました。

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呉市立豊中学校・小学校(93名)

呉市立豊中学校は、呉市の中心から瀬戸内海のほうへ4つの橋を渡った島にある学校です。


↑私たちが体育館を訪れると、入口に生徒さんたちのつくった「星の王子さま」の本についてのPR文が出迎えてくれました。生徒さんたちはこの公演のために、近くの施設や、町の中にポスターを張ったり、いろいろなところで頑張ってくれたそうです。


↑体育館前に飾られた、生徒さんの「星の王子さま」についてのPR文。


↑全部は紹介できませんが、たくさんの生徒さんが自分ならではのPRを書いてくれていました!


↑公演の午前中に行われた中学生の舞台見学。


↑豊中学校でも、公演後には中学校の生徒さんが撤去を手伝ってくれました。俳優と交流しながらの時間。みなさんはどんなことを感じてくれたのでしょうか。普段の日常とは違う時間、ワークショップに参加できなかった小学生のみなさんも一生懸命見てくれましたね。


↑撤去を手伝ってくれた中学校のみなさんに、記念の色紙が手渡されました。家が近くだからと、最後まで手伝ってくれる生徒さんもいました。みなさん本当に有難うございました!!

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府中市立明郷小学校・中学校(380名)

旅班は呉市から府中市へと移動。12月7日は府中明郷学園での公演が行われました。こちらの学校はいま小学校・中学校一貫教育をされている学校です。
公演後、ご担当の先生方から、「小学校1年生から中学校3年生まで、一緒に同じ作品を観劇するのは難しいと考えていました。みんなが最後までしっかり見てくれたことにびっくりしました」という言葉をいただきました。私たちもみなさんの鑑賞の様子にはびっくりしました。お互いを気遣いながら、同じ空間でひとつの演劇を見る。『星の王子さま』はきっとどの世代にも、大切のものを残してくれると思います。
みなさんすごい力を持っていますね。先生も、私たちも感心しました!


↑明郷学園の公演では、小学校6年生と中学校3年生が“僕の旅は続く”で参加してくれました。中学生はワークショップに参加できませんでしたが、6年生と一緒に歌ってくれました。


↑午前中の舞台見学で。見学の後には質問コーナーも。。。


↑舞台見学の様子。舞台に設置されたスピーカー、今度はどこから聞こえてくるでしょう?


↑舞台見学の時も、子どもたちは元気いっぱいでした。


↑呑み助、地理学者の役では小学校の教頭先生、先生が参加してくれました。

明郷学園では、公演後体育館の撤去を中学生のみなさんが手伝ってくれました。小学校、中学校関わらず、たくさんの先生方が公演後に話しかけてくださったことも印象的な公演でした。中学校3年生のみなさんは受験を控えているとのこと、みなさん!頑張ってください!私たちも応援しています。

『星の王子さま』の旅、残すところあと3校となりました。この旅が「目に見えないものを感じられる」旅であるよう願って。
第4週目の後半へと続きます。



“次代を担う子どもの文化芸術体験事業”『星の王子さま』⑥

2011-12-11 16:16:43 | “文化芸術による子供育成推進事業”
“次代を担う子どもの文化芸術体験事業”『星の王子さま』、第3週目の公演の続きをご報告します。

広島市立久地南小学校(227名)

『星の王子さま』旅班は広島県に入りました。広島県での最初の公演となったのは、広島市内にある久地南小学校での公演でした。
児童さん達はワークショップのことしっかり覚えていてくれましたね。朝、廊下や体育館のそばで、みんなが「王子!」「ヘビ~!」と声をかけてくれました。とっても嬉しかったです。参加の歌も先生方と一緒にたくさん練習してくれていました。
みなさんが公演を心待ちにしていてくれたことが、私たちにも伝わってきました。



↑公演当日の午前中には、全校児童のみなさんが体育館にできた舞台を見学に来てくれました。舞台監督から舞台の説明がされます。


↑舞台の中で使われる、煙を出す装置。みなさん急に煙がもくもく出てきてびっくりしていました!


一夜で一変した体育館、みなさんにはどんなふうに映ったでしょうか。公演後には、控室にたくさんの児童さんがサインをもらいに来てくれましたね。この公演を通して、みなさんが工夫・努力することの楽しさに少しでも触れてくれたら嬉しいことです。


↑素晴らしい歌声を聞かせてくれた6年生。間もなく卒業を迎えます。最初は少し緊張していたけれど、本番はとても堂々としていました!

ご担当の先生も呑み助役で出演されるなど、先生方と協力して本番を迎えてくれました。先生方も本当にお疲れさまでした、ありがとうございました。

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広島市立福木小学校(702名)

福木小学校は、広島の公演の中で一番人数の多かった学校でした。本番は体育館がみなさんの熱気に包まれていましたね。みなさんの元気なパワーには圧倒されました。そしてたくさんのエネルギーを私たちももらってきましたよ!午前中に行われた舞台見学には、クラスごとにたくさんの児童さんが見学に来てくれました。俳優やスタッフがクラスごとに案内役をしても足りないくらいでしたね。


↑呑み助役で出演してくださった6年生の先生。いつもと違う先生のおどけた姿に子どもたちは大盛り上がりでしたね。日々授業をされているからか、先生方とっても演技がお上手でした!!


↑6年生のリハーサルで。“僕の旅は続く”を共演してくれた6年生。リハーサルでは、「君たちのためにつくった舞台。たくさんの経験をしてほしい」と俳優たちから話されました。この公演が最後の大きな行事となる学校も多くありました。6年間共に過ごした仲間と、卒業を間近にしてつくった舞台。みなさんはどんなことを感じてくれたでしょうか。


↑舞台に立つ6年生のみなさん。先生方はリハーサルを経て本番舞台に立つ6年生の姿にびっくりしたと言ってくれました。みなさん一緒に頑張ってくれて本当にありがとう。立ち姿もかっこいいですよ!

公演後、体育館横には児童さんたちが集まってきました。寒いなか下校時間ぎりぎりまでみんなそれぞれの俳優に話しかけてくれましたね。いつかまた、この公演のことを思い出してくれたら嬉しいです。先生方もお忙しい中最後まで、学校を出る私たちを見送ってくれました。ありがとうございました。


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広島県立広島中央特別支援学校(173名)

平成23年度の『星の王子さま』の公演では、目に障害を抱えた子どもたちが通う学校での公演が2校ありました。
広島県の広島中央特別支援学校、そしてこの後公演が行われる岡山県の岡山盲学校です。

広島中央特別支援学校は、元県立盲学校。ほとんどの児童・生徒さんが視覚的な障害を抱えています。音感が良く、音楽が大好きな児童・生徒さん達、今回は初めて演劇・ミュージカルに挑戦されました。ワークショップの時から、先生方の熱心な姿、また子どもたちの一生懸命な姿がとても印象的な学校でした。
身体・知的障害を抱える子どもたちの通う特別支援学校での公演は行ってきましたが、視覚障害の子どもたちが通う学校は初めての経験でした。


↑本番当日の午前中に行われた、舞台裏体験の様子。俳優は本番の衣装を身につけ、自己紹介を含めて衣裳を触ってもらい、色や形を説明します。うっすらと色がわかる子もいれば、まったく目が見えないという子もいました。舞台にあるものをなるべく触ってもらうことで、本番へのイメージも膨らむと先生はおっしゃっていました。


↑細かく、丁寧に、衣裳に触れてみることもたち。

一幕ラストの“僕の旅は続く”の参加場面では、小学部の子どもたち9名が先生方と一緒に参加してくれました。みなさんの歌声、素敵でしたね。スタッフが一緒にお伴しましたが、スタッフとも仲好くなってくれましたね。


↑広島中央特別支援学校では、先生方も頑張ってくれましたよ!こちらは呑み助を演じてくれた先生、参加のリハーサル。


↑こちらは地理学者を演じてくれた先生。お二人とも声を聞いただけで、子どもたちは大喜びでした。いつもの先生と子どもたちとの関係がきっと暖かいのだなあと感じました。

今回『星の王子さま』の旅班も初めての経験となった公演、私たちもたくさんのことを学びました。そして児童・生徒さんの反応から『星の王子さま』という作品の豊かさを再発見することもできました。みなさんの最後まで真剣に目と耳を傾けてくださる姿があったからですね。みなさん本当にありがとう。午前中から見せてくれたみなさんの素敵な笑顔を私たちは忘れません。

ここで『星の王子さま』の旅班は、第3週目の公演を終えました。いよいよ旅も後半に差し掛かり、第4週目も再び広島県での公演から始まります!


↑広島中央特別支援学校で、公演のために飾りつけされた『星の王子さま』のポスター