勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
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92歳のパリジェンヌ / La dernière leçon

2016年11月06日 | 洋画(フランス系)
フランスの元首相リオネル・ジョスパンの母の実話を原案にした映画。原案となった本を書いたのは、リオネルの妹であり作家のノエル・シャトレ。フランス映画祭2016で最高賞の観客賞を受賞。

フランスの元首相を描くのが目的ではないので、現実の世界ではその位置にあたると思われるピエールの職業は政治家ではありません。でも、この行動はおそらくこの作品で描かれたような、「母の主張を受け入れることは出来ない」と言う事だったんじゃないでしょうかね。そんな気がします。

ちょっとピエールの職業に脱線しますが、彼の職業は、何やら中国と取引のある職業の模様。ハリウッド映画のみならず、フランス映画でも中国は避けて通ることは出来ないものなんですね。

映画の話に戻ります。こう言う作品の場合、みんなハッピーになって幸せになるというなんかキレイな物語になりがちですが、この作品はそうではありません。等身大の人々、現実の出来事として描かれています。そう言う意味で、見ている側も、リアルな出来事として捉える事がしやすかったと思います。逆にそれが故に、生々しいと言う気にもなりましたが。

高齢化が止まらないいま現在の日本にも当てはまるリアルな物語でした。

タイトル 92歳のパリジェンヌ / 原題 La dernière leçon

日本公開年 2016年
製作年/製作国 2015年/フランス
監督 パスカル・プザドゥー
原案 ノエル・シャトレ『最期の教え』
出演 マルト・ビラロンガ(マドレーヌ/母)、サンドリーヌ・ボネール(ディアーヌ/マドレーヌの娘)、アントワーヌ・デュレリ(ピエール/マドレーヌの息子、ディアーヌの兄)、グレゴール・モンタナ(マックス/ディアーヌの息子)、ジル・コーエン(クロヴィス/ディアーヌの夫)、ザビーネ・パコラ(ヴィクトリア/マドレーヌの家政婦)