勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

誰よりも狙われた男 / A Most Wanted Man

2014年10月19日 | 洋画(アメリカ系)
今年(2014年)急逝したフィリップ・シーモア・ホフマン最後の作品。

ジョン・ル・カレの同名の小説が原作。ジョン・ル・カレの原作を下にした映画といえば、『裏切りのサーカス』がある。この『裏切りのサーカス』は、ものすごく静かな
淡々とした雰囲気で話が進んでいったが、この作品も同様。そういう意味では、好きでないと、途中で飽きてしまうかも。

さて、この作品と同じエスピオナージを描いた映画といえば、ジェイソン・ボーンシリーズがある。そのジェイソン・ボーンシリーズは、非常にアクションが派手な作品である一方、この作品はその対極にある。スパイ活動は人目につかないことが原則なので、どちらがより本当らしいかといえば、こっちの方が、より本当なのかな。

加えて、舞台がドイツというのも、非常に興味深い。その国家の成り立ちと、地理的位置から言って、ドイツにおけるスパイ活動というのは、やっぱり激しいんでしょうね。これが、9.11以降の現代の話であるというのは、あまり信じたくはないですが・・・。って言うか、昨今の世界情勢から言って、より激しくなっているのかな。

先にも記しましたが、激しいアクションシーンを期待すると外されます。より暗い、人間の暗部を照らしだすような作品です。

タイトル 誰よりも狙われた男 / 原題 A Most Wanted Man
日本公開年 2014年
製作年/製作国 2014年/アメリカ・イギリス・ドイツ
監督 アントン・コービン
原作 ジョン・ル・カレ
出演 フィリップ・シーモア・ホフマン(ギュンター・バッハマン)、レイチェル・マクアダムス(アナベル・リヒター)、ウィレム・デフォー(トミー・ブルー)、ロビン・ライト(マーサ・サリヴァン)、グレゴリー・ドブリギン(イッサ・カルポフ)、ホマユン・エルシャディ(ファイサル・アブドゥラ博士)、ニーナ・ホス(イルナ・フライ)、ダニエル・ブリュール(マキシミリアン)

[2014/10/19]鑑賞・投稿