勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
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猿の惑星:新世紀(ライジング) / Dawn of the Planet of the Apes

2014年09月14日 | 洋画(アメリカ系)
猿の惑星:創世記(ジェネシス)』の続編。前作から10年後の世界を描いている。

冷静に考えてみて、これって、人類そのものではないのか?

この作品では、資源=電力の確保をめぐり、資源の有るところ=ダム、居住しているグループ=猿たちと、資源の欲しいグループ=人類が争っています。これを、資源=石油で、資源の有るところ=中東(イラクとか)、居住しているグループ=イラクの旧フセイン政権、資源の欲しいグループ=アメリカ(多国籍軍)とすると、2003年のイラク戦争そのものの構図に見えるのですが?もっとも、映画では、猿達から攻撃を仕掛けているので、そう言う意味では、アメリカ(多国籍軍)側から攻撃を仕掛けたイラク戦争と完全に一致はしていないですけどね。でも、やっぱり、人類世界の縮図に思えてしまいます。

ところで、昔の猿の惑星は人類視点で描いていたと思うのですが、この作品は猿=シーザー視点での作品だと思います。そういう意味では、前作の『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』もそうなのだと思うのですが、その時シーザーはまだ成長の過程だったので、あまりそう言う風には感じませんでしたが、成長し、類人猿のリーダーとして活躍している今回は、ハッキリとそれがわかります。その証拠というわけではないですが、結末は明らかに次に物語が続く作りになっていますが、そこにはマルコムの入る隙はなく、シーザーがこの先どういう風に類人猿を纏め、人類と対峙していくかと言う描き方になっています。続きが見たいです。

それにしても、アンディー・サーキス、凄い。特殊メイクとパフォーマンス・キャプチャーの賜では有るのだと思いますが、猿の動きだし、何と言っても表情が良い。言葉で感情表現をし難いだけに、表情が動作での感情表現が重要になってきますが、物凄く上手く出来ています。

先行公開で、鑑賞しました。続きがあるのなら、早く続きが見たいですね。

タイトル 猿の惑星:新世紀(ライジング) / 原題 Dawn of the Planet of the Apes
日本公開年 2014年
製作年/製作国 2014年/アメリカ
監督 マット・リーブス
出演 アンディ・サーキス(シーザー/共存派の猿)、ジェイソン・クラーク(マルコム/共存派の人類)、ゲイリー・オールドマン(ドレイファス/対立派の人類)、ケリー・ラッセル(エリー/共存派の人類)、トビー・ケベル(コバ/人類を敵視する猿)、コディ・スミット=マクフィー(アレクサンダー/マルコムの息子)、カーク・アセベド(カーヴァ)、ニック・サーストン(ブルーアイズ/シーザーの息子)、テリー・ノタリー(ロケット/共存派の猿)、カリン・コノバル(モーリス/共存派のオランウータン)、ジュディ・グリア(コーネリア/シーザーの妻)

[2014/09/14]鑑賞・投稿