ゆるゆるらいふ

とりあえず、今日も一日機嫌よく・・・

【観劇メモ】フランダースの負け犬

2014年07月18日 | 演劇

昨年受講していたセミナーの受講生のみなさんに人気があった脚本・演出家の中屋敷法仁氏。

昨夏の特別セミナーで彼のワークショップがあったのだけれど、残念ながら都合が悪くて参加できなかった

このとき、参加した女性受講者の方たちは口々に素敵だった、とおっしゃる。

グループワークでご一緒した男性も、彼が主宰する劇団「柿喰う客」の大ファン。

今回は中屋敷氏と俳優の矢崎広さんの相思相愛ユニット、とのこと。

ユニット名は「なかやざき」

劇場は新宿御苑駅の近く、シアターサンモール。


中屋敷氏は、6月に観に行った、野田秀樹さん脚本の舞台「赤鬼」の演出をなさっている。

この時はそもそも舞台が円形ってこともあり、立体的な円形の舞台で海や陸地を見事に表現していた。
内円と外円に段差があり、しかも全体的に傾いている舞台は、その上を動き回る役者さんは大変だろうなあ、
なんて思って観ていた。


今回の舞台も、円形ではないものの、舞台上にハート形にくりぬかれた大きな穴があって、その周りを出たり入ったり、
というもので、系列が似ているような・・・。

ほとんど何の予備知識もなく、矢崎さんも知らずに、「フランダースの犬」のパロディなのかな、と
お笑い系を想像して行ってみたのだけれど、とんでもない

もちろん随所に笑いはちりばめられてはいるものの、内容はシリアス。


まずは出演者全員が舞台に立って、「フランダースの犬」のラストシーンのおさらい。


「パトラッシュ、疲れたのかい?おやすみ。僕も疲れたよ。なんだかとても眠いんだ・・・」

大聖堂のルーベンスの絵の前でネロとパトラッシュが息絶えるあの有名なシーンだ。



お話の舞台は第1次世界大戦下のドイツ。

士官学校時代から優秀なエリート軍人ヒュンケルに矢崎さん。

とんとん拍子に出世して、第3部隊の司令官となる。

就任の挨拶で彼はこう言い放つ。

自分は「フランダースの犬」のネロがきらいだ。
ひもじさで死ぬくらいならパトラッシュを殺してその肉を食べ、生き延びて願いをかなえる、と。
犬と一緒に息絶えるような負け犬にはなりたくない、と。


作戦を立てるときに、ただ一人、冷静に見通しを立てた彼の意見は聞き入れられず、
出世のために、不安材料に目をつぶった第1、第2部隊の司令官の指示通りに動いた結果、
結局撤退することとなり、前線の第3部隊は見捨てられる。

ヒュンケルが負け犬と見下していた劣等生バラックといつしか友情が芽生え、
大けがをしたバラックをなんとか連れ帰ると、作戦の失敗の罪をすべてバラックにかぶせて殺すよう命じられる。

その時に上官は、彼が就任挨拶で述べた「フランダースの犬」の話を引き合いに出すのだが、
ヒュンケルにはバラックを殺すことがどうしてもできない。

劇中、バラックがヒュンケルの失敗を自分のものとしてかぶる場面でバラックはこう言う。

「これがバカの使い道だ。」

あいつはバカだからこんな失敗をしても仕方ない、あいつならやるだろう、とみんなが思う、
優秀な君が失敗するのとは訳がちがう、と。

ちょっと違うかもしれないけれど、災害や大きな事件が起こった時や、政治家が事件を起こしたときに、部下や秘書のせいにして
トカゲのしっぽ切りみたいに終結するのと同じ構図を見たような・・・。

結局、もう一人の友人の裏切りでこの二人が命を落としたことにより、すべての責任をなすりつけられる死人に口なし状態で、
上官たちは自分たちの責任を回避して、友人は出世していく・・・

というなんとも後味の悪い、でもとてもリアルな内容だった。


中屋敷氏はこの脚本を19歳の時に書いたという。

「才能がある」ってこういうことを言うのね


私は演劇のパンフレットを熟読するのが好きなので、大抵の場合は開演前に買うことにしている。
でも、有名人が出演する商業演劇に匹敵するくらいちょっとお高いので、
どうしようかな~と とりあえずスルーしたのだけれど、あまりの面白さに終演後、迷わず購入・・・

が、このパンフレットはちょっといただけなかった・・・

出演者がイケメンぞろいで、レンジャー系や仮面ライダー系の方たちも交じっているせいなのか、ほぼ写真集だ

そういえば観客は女性がほとんど・・・。

うかつだった・・・

ま、それはともかく、お芝居が面白かったことには変わりがない。

次回は「柿喰う客」の作品もぜひ行ってみたい



















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もみ紫蘇投入

2014年07月17日 | グルメ
梅干し用にと梅を塩で漬けこんで重しを載せてから10日あまりが過ぎ、
いい感じに梅酢が上がってきた。

塩が少なかったのか、ギリギリのカンジだが、カビが生えなくてホントに良かった。


で、この辺りでもみ紫蘇を投入



ホントは、赤紫蘇を梅酢で揉んで漬けるのが正統派。

叔母はちゃんとこの手順を踏んでいる。

私は梅と一緒に生協で買っておいた、すでに出来上がっているもみ紫蘇を使う


梅を覆うように敷きつめて



土用干しまで、待ちます


楽しみ楽しみ
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抜け目のない未亡人

2014年07月13日 | 演劇
大型台風が来ていたり、早朝に地震があったり、となにかと不穏な空気が漂っていた週末・・・。

三谷幸喜さん演出、大竹しのぶさん主演のこの舞台を観るために、札幌の友人とそのお友達が上京する。
このお友達は2月の明石家さんまさんの舞台の時にもお会いした方。

はたして飛行機はちゃんと飛ぶのか、と木曜日あたりからはらはらしていたけれど、
無事に着いた、とのメールが届き、ほっと胸をなでおろす

18時半開演の舞台の前に、行きたいところがある、と言う友人。

小田急線代々木上原駅前にある「幸福書店」という本屋さん

なんということは無い普通の街の本屋さん、ていう感じの小さな本屋さんなのだけれど、
林真理子さんのコーナーが充実している。

なぜなら、林真理子さんがこの近くにお住まいだから・・・。

林さんファンの友人によれば、ここで著書を買うと、ご本人がサインをして自宅まで送ってくださるとのこと。

林さんの作品は私も大好きで、エッセイはほとんど買っている。
数日前、「白蓮れんれん」と言う小説を買ったばかり。

もっともこれは朝ドラの影響が大きい・・・

本の代金と送料を支払って、さて、この後どうしようか?と思っていたら、
友人が本屋さんのオジサンに何やら書いてもらっている。

「この辺になにか見るところはありませんか?」とお尋ねしたところ、
それはそれは優しそうなオジサンは、わざわざ北海道から来た友人のために、なんと林さん宅の地図を書いてくださった

こ、これは大丈夫なのか

と思いつつも躊躇することなく歩き出す私達・・・。

ものすごくざっくりした地図で、住所が書いてあるわけでもないのに、野生の勘で迷わずたどり着いた。


レンガブロックがステキに積まれている、上品なお宅だ。

友人は家の前で記念写真を

さて、これから行こうとしている劇場は京王線の沿線にあるのだが、京王線の駅へも近い、とおじさんが教えてくれたので、
代々木上原には戻らずに京王線の幡ヶ谷駅に向い、駅前のお蕎麦屋さんで早めの夕食をいただく。


で、今回の最終目的地、新国立劇場へ





朝日新聞の夕刊には、三谷さんと大竹さんがエッセイを掲載しているのだが、
お二人とも初日開演5分後に段田安則さんが足を負傷したことを書いていた。
その時は杖をついて何とかしのいだらしいのだが、この日はすっかり普通の動きをされていて、他人事ながら一安心。

それにしても、キャストの豪華なことったら

高齢の夫を看取ったばかりで復帰をねらっている元大女優役の大竹しのぶさんをはじめとして、
美しいけれど女優の才能はない妹役には木村佳乃さん。
テレビで観るよりそれはそれはお美しい

ふたりの父親に小野武彦さん。

元女優の義理の弟で、木村さん演じる妹との結婚を望むちょっとエロいおじいさんに浅野和之さん。

元女優の復帰作に自分の作品を、と大竹さん争奪戦を繰り広げる4人の映画監督に、
前出の段田さん、岡本健一さん、中川晃教さん、高橋克己さん。

ホテル従業員の八嶋智人さんはほとんど出っぱなしで、舞台の上をキレのある動きでくるくると動き回る。

これに負けず劣らず、大竹さんのまあよく動くこと

ほぼ全力疾走ってくらいの勢いで舞台の上を走り回り、息が上がることもない。

自分に近づく監督たちの真意を知るために、洗濯女とかフラメンコダンサーとか、いくつもの役を
ころころと演じ分ける大竹さんはさすが

ベネツィアのホテルのラウンジを客席から見下ろしているような錯覚に陥る、不思議な一体感の中、
とてもテンポのいい動きを見ながら、吹き出したりくすっと笑ったり、楽しい楽しい1時間50分だった

さてさて、この劇場と彼女たちが泊まっているホテルは、実は歩いても15分くらいの距離にあるハイアットリージェンシー。

でも暑い中15分歩く気力は無いので、劇場の前からタクシーでホテルまで




思ったよりも早く終わったので、ホテルのロビーにあるカフェでちょっと飲みながらおしゃべりを


こういう時、お酒が飲めない私は本当に残念に思う。
お酒が飲めなくてもお酒の席はこんなに楽しいのに、飲めたらいったいどれだけ楽しいのだろう


翌日、彼女たちはホテルのレストランでのランチを堪能し、夕方の飛行機で帰って行った。

1泊2日はちょっともったいない気もするけど、リフレッシュできた、というメールが届いた


同級生が上京すると、こちらに住んでいる私がまったく知らなかった情報を持ってきてくれることが多い。

今回の代々木上原の本屋さんのように・・・。

仮に知っていても、いつでも行けるから、と行かずじまいになることがほとんどだけれど、
友人たちのおかげで、普段見過ごしている楽しさにに出会うことができて、ホントにありがたい

北海道と千葉、と言う割には、今年、彼女とは近場の同級生よりも会う機会が多い。
秋にもお仕事で上京の予定があるとのこと。

もしも時間があったら、またまたぜひお会いしましょう
一緒にいらしたお友達もぜひ















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今から梅干し

2014年07月04日 | 季節

生協から、今季最後の梅が届く。

赤紫蘇もセットだ。

ちょっと出遅れたけど今から梅干しを漬けよう

出遅れたおかげで、梅はいい感じに熟している。


まずは水で洗って、竹串でヘタを取る。




その間に、重しと落し蓋は熱湯消毒。


容器を消毒しようと思ったら、残ってたはずのホワイとリカーが無いので、あわてて近所の西友に買いに行く。



今回は梅酒は作らないし、果実酒も作る予定が無いので、消毒用に小さなサイズを買ってきた。


霧吹きで植物にかけるとアブラムシに効く、と教えてもらったので、残ったらやってみよう。


梅と塩を交互に重ねる。




後は重しをのせて数日置き、梅酢が上がってきたら、赤紫蘇を投入


次男が梅干し好きで、お弁当には欠かせなかった。

市販のものはほんのり甘くて、次男はそれが嫌だという。

なので、塩だけで漬け始めたのがきっかけで、毎年漬けていたのだけれど、
次男が大学生になりお弁当も卒業したので、今年は漬けないつもりだった。

ところが、ここ最近、彼は毎晩夕食の時に、3個くらいはつまんでいる。
しかも一緒に漬けこんでいる紫蘇の葉っぱが大好き。

このペースだと昨年私が漬けたのと叔母からいただいたのが、確実に無くなってしまう。

で、今年もとりあえず1kgだけ漬けてみることにした。

きっと叔母も漬けているはずなので、足りなくなったらいただこう、と図々しいことを考えたりする。


ちょっと面倒な気もするけれど、こういう地味な作業って
なんだか無心になって不思議とストレス解消になる

きっかけをくれた次男に感謝しつつ、土用干しの日を待とう



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