観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

第10回ごみと水を考える集いを開催しました。

2023-03-02 18:41:46 | 春の藤前干潟

藤前干潟

今日の干潮時間 9時58分 潮位145cm

今日の満潮時間14時31分 潮位162cm

 

昨日は穏やかで暖かな日でしたが、今日は強風が吹き、白波の立つ寒い日となりました。

飛んでいるカワウやミサゴなどが苦労して羽ばたいているような様子が見られました。

 

さて、気付けば3月になっており正直驚いていますが、先週土曜日の2月25日に第10回ごみと水を考える集いを開催しました。

(集いの呼びかけ団体:土岐川・庄内川源流の森委員会、NPO土岐川・庄内川サポートセンター、22世紀奈佐の浜プロジェクト委員会、NPO法人四日市ウミガメ保存会、藤前干潟クリーン大作戦実行委員会)

午前中は藤前干潟活動センターにてエクスカーションを実施(エクスカーションには39名の参加がありました)。

NPO法人藤前干潟を守る会の戸苅さんに藤前干潟活動センターや藤前干潟の案内をいただきました。

藤前干潟を紹介する動画視聴や館内見学をした後、堤防に上がって野鳥観察と漂着しているごみ(マイクロプラスチック含め)の観察をしました。

その後、藤前会館へ移動。

午後からの集いには30団体90名もの多くの方に参加いただき、盛況となりました。

今回の司会は中部大学NPO・ボランティアセンターの菊池優花さん、佐藤蒼大さんにお願いしました。

まず初めに、集いの呼び掛け団体を代表して藤前干潟クリーン大作戦実行委員会の坂野一博実行委員長から挨拶をしました。

その後、来賓の以下の方々から挨拶をいただきました。

国土交通省庄内川河川事務所 蘆屋秀幸所長

環境省中部地方環境事務所資源循環課 野口淳一郎課長

愛知県尾張建設事務所 維持管理課 小笠原俊一課長補佐の代理として原田佳澄氏



名古屋市環境局環境企画課 斎藤牧主幹

 

その後、「藤前干潟のプラスチックごみ、マイクロプラスチックの現状について」と題して、名古屋市環境局減量推進室の山田智隆氏から、昨年度に藤前干潟で行われたプラスチックごみ調査、およびマイクロプラスチック調査の結果などをお話いただきました。

 

さらに、伊勢湾の漂着ごみなどについて研究をされている四日市大学の千葉賢教授より「伊勢湾のマイクロプラスチック調査の最近の成果」として報告をいただきました。

この報告の中では、千葉先生が名古屋テレビの協力を得て最近実施した藤前干潟の泥のマイクロプラスチック調査についても紹介されていました。

 

その後、発表と交流として環境省名古屋自然保護官事務所の岸晃大アクティブレンジャーの進行の下、大学生・高校生(中部大学、名城大学附属高校、名経大市邨高校、愛知県立惟信高校)からそれぞれの活動について発表いただいた他、今後の活動への思いや展望を聴き、意見を交換しました。

名城大学附属高等学校の自然科学部のみなさんは「自然科学部の活動報告」として、庄内川の水質調査や二枚貝調査などの多くのさまざまな活動を報告いただきました。

名経大市邨高校の科学研究部のみなさんは「プラスチックと未来」と題して、マイクロプラスチック採取やプラスチックの劣化実験などについて紹介いただきました。

今後は子どもたちにプラスチックごみについて伝えるイベントの企画もしているそうです。

愛知県立惟信高校の2年生で、NPO法人藤前干潟を考える会のガタレンジャーとしても活動している加藤翔太さんからは、藤前干潟のごみ清掃活動において分かったこと、感じたことの報告、そして藤前干潟の生きものについての紹介がありました。自分なりの言葉で素直に語ってくれたのが印象的でした。

最後に中部大学NPO・ボランティアセンターの環境対策プロジェクトに関わるみなさんから、構成団体となっている藤前干潟クリーン大作戦実行委員会における活動などの報告がありました。

 

集いの最後には、ごみが生まれない社会創りを目指すアピール7項目を採択しました。

 

最後の閉会の挨拶を土岐川・庄内川源流の森委員会の村上誠治事務局長からいただき、集いは無事終了しました。

 

ごみと水を考える集いはコロナ禍で4年ぶりの開催となりましたが、今回は藤前干潟がラムサール条約登録20周年を迎えた節目の年ということもあり、本当に多くの参加をいただきました。

今回のごみと水を考える集いでは特にマイクロプラスチックについて深く学ぶことができましたし、藤前干潟や藤前干潟につながる伊勢湾・三河湾の現状を知り、プラスチックごみおよびマイクロプラスチックへの取組の重要性を再認識できました。

また、高校生や大学生という若い人々が藤前干潟やそこにつながる流域でごみや水に関わる活動を熱心に行っていることを知り、心強く、そして非常に頼もしく感じました。

こういった若い人々の発表を聞いて、自分たちの活動ももっと頑張らなくては、と心を新たにした大人の参加者も少なくなかったようで、久しぶりの集いが良い場になったのではないかと思います。

第10回ごみと水を考える集いに参加・協力いただいたみなさん、発表いただいたみなさん、誠にありがとうございました。

 

 

2月25日に観察できた主な野鳥 ハジロカイツブリ13、カンムリカイツブリ870、カワウ4,577、ダイサギ1、コサギ4、アオサギ41、マガモ5、カルガモ116、ヒドリガモ4、オナガガモ96、キンクロハジロ26、スズガモ143、ホオジロガモ2、ミサゴ5、トビ1、ユリカモメ229、セグロカモメ33、オオセグロカモメ7、カモメ18、ウミネコ4、ズグロカモメ7

ハシボソガラス、ハシブトガラス

 

3月1日に観察できた主な野鳥 ハジロカイツブリ5、カンムリカイツブリ531、カワウ3,457、ダイサギ4、コサギ12、アオサギ37、マガモ6、カルガモ59、オカヨシガモ9、ヒドリガモ5、オナガガモ102、ホシハジロ103、キンクロハジロ35、スズガモ275、ミサゴ10、ダイゼン25、ハマシギ641、ダイシャクシギ3、ユリカモメ99、セグロカモメ15、オオセグロカモメ2、カモメ31、ズグロカモメ50

ジョウビタキ、ツグミ、シロハラ、シジュウカラ

 

明日の干潮時間10時35分 潮位128cm

明日の満潮時間15時46分 潮位176cm


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