観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

来週は10月の渡り鳥調査隊を実施します。

2017-09-30 20:12:15 | 秋の藤前干潟

藤前干潟
今日の干潮時間 7時41分 潮位105cm
今日の満潮時間15時06分 潮位200cm

 

今日は午前中は雲が多かったですが、午後からは晴れてきて、爽やかでとても過ごしやすい1日でした。

行楽日和とあって外出された方も多かったのではないでしょうか。

稲永公園にもバードウォッチャーの他、釣り人、スポーツをする人、散策をする人など多くの人が訪れていました。

 

午前中、満ち潮の時間帯に庄内川河口の干潟を見に行くと、護岸近くの干潟にトウネンとメダイチドリを観察できました。

トウネンは近くで観察できる機会が比較的多いですが、メダイチドリをこんなに近くに観察できたのは今シーズン初でした。

 

しかし、潮が満ちてきて、岩場が狭くなってくると、メダイチドリは激しい場所取り合戦を繰り広げていました。

左の今年生まれと思われる胸元などが淡い色のメダイチドリが、近づいてきた他の個体を威嚇。

 

こちらのメダイチドリも、自分が乗っている岩に近づいてきた他のメダイチドリを追い払っていました。この岩はまだまだ沈んでない部分が広そうで、沈むまでかなり時間的余裕があるように見えましたが・・・。トウネンが狭い岩にも数羽が寄り添って乗っているのをよく見たことがあるだけに、メダイチドリのこの激しい争いに驚きもしました。

 

しばらくして、それぞれの岩に1羽ずつ乗ることで落ち着いたようです↓。

その後、羽繕いしていたメダイチドリ。

 

トウネンはだんだん狭くなる干潟に集まってきていました。やはりメダイチドリと比べて個体間の距離が近くても大丈夫なようです。

まだ残る干潟では、餌を食べているトウネンもいました。

 

干潟の奥の方では、ハマシギ20羽の群れが餌を探していました。

同じく干潟の奥には、ホウロクシギの若い個体も。最初はコガモの群れの中で、目をつぶって休んでいましたが・・・、

急に起きて、コガモを蹴散らす勢いで走り出し、餌を探し始めました。このコガモの群れの中には、シマアジ1羽も観察できました。

 

今日の最後の写真は、コゲラです。

今日はなかなか姿を見せないなと思ってマツの枝を見ていたら、穴の中から顔を出しました。すでに穴の中に全身がすっぽり入るまで穴を掘っていたようです。穴の中で、さらに穴を深く掘っており、時々穴から出てきては、木くずを外に出している様子を夕方まで観察できました。

 

そして、明日から10月ですね。

来週の土曜日(10月7日)は、10月の「藤前干潟の渡り鳥調査隊」を行います。

気候の良い時期ですし、数は今より少なくなると思いますが、シギ・チドリもまだ見られるはずです。

また、ミサゴの数が増えてきているので、ミサゴをよく観察できると思います。

ご参加お待ちしています。

【10月の藤前干潟の渡り鳥調査隊】
 日時:10月7日(土)10:00~12:00
 場所:名古屋市野鳥観察館
 対象:小学生以上
 定員:20名
 参加費:無料
 持ち物:帽子、水筒、双眼鏡(お持ちであれば) 
 申込み・問い合わせ先:名古屋市野鳥観察館(TEL/FAX)052-381-0160
 ※詳細はこちら(PDF)をご覧ください。

 

今日観察できた主な野鳥 カワウ4,286、ダイサギ22、コサギ8、アオサギ31、マガモ16、カルガモ226、コガモ462、オナガガモ192、シマアジ1、ホシハジロ1、スズガモ15、ミサゴ24、トビ4、メダイチドリ6、ダイゼン20、トウネン261、ハマシギ21、アオアシシギ1、ソリハシシギ16、オグロシギ3オオソリハシシギ2、ダイシャクシギ1、ホウロクシギ1、セグロカモメ1、ウミネコ38

 

明日の干潮時間 8時50分 潮位 93cm
明日の満潮時間15時49分 潮位215cm

※明後日(10月2日(月))は休館日です。
明後日の干潮時間 9時40分 潮位 79cm
明後日の満潮時間16時21分 潮位230cm

3日(火)の干潮時間10時22分 潮位 67cm
3日(火)の満潮時間16時51分 潮位243cm 

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今日はトウネンを近くに観察できました。

2017-09-29 16:46:07 | 秋の藤前干潟

藤前干潟
今日の干潮時間 5時59分 潮位109cm、19時31分 潮位154cm
今日の満潮時間13時43分 潮位187cm

 

今日は快晴でしたが、午後からは風が強く吹きました。

午前中、まだ残っていた護岸近くの干潟には、トウネンが集まっていました。(トウネンの写真はMさんから提供いただきました。)

しかし、だんだん潮が満ちてきて、干潟の残る場所、残る場所へ少しずつ移動し・・・、

下の写真を撮った直後、干潟から飛び去りました。 

 

そして、数日前から野鳥観察館周辺のマツの枝に穴を開けているコゲラですが、昨日は天気が悪かったからか姿を見かけませんでしたが、今日は朝から夕方まで時々やってきては穴を掘っていました。

掘った木の屑をくちばしにくわえて穴の外に出しているところ↓。

朝から熱心に穴を掘り進めて・・・、

夕方にはお尻がギリギリ入るくらいまでになったようです。

 

明日も天気が良さそうです。

明日の庄内川河口の干潟のバードウォッチングは午前中の早い時間帯がおすすめです。

 

明日の干潮時間 7時41分 潮位105cm
明日の満潮時間15時06分 潮位200cm

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トウネンが減りました。

2017-09-28 19:10:48 | 秋の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間11時33分 潮位187cm
今日の干潮時間17時01分 潮位155cm

 

今朝まで降っていた雨が止んだ後、今日の午前中は湿った空気がまだ残っていて少し蒸し暑いくらいでしたが、

午後になると北西の風がビュービュー音を立てて強く吹き、午前中から一転して寒く感じました。

明日の朝の冷え込みには注意しなければ、と思っているところです。みなさんも今晩は暖かくしてお休みください。

 

さて、今日も一日曇りでしたが、午後から、風が強く吹く中、干潟を見に行ってきました。

昨日、ハヤブサの襲来でしっかり観察できなかったトウネンを今日こそは(あわよくばキリアイも)、と意気込んで行ったのですが・・・。

 

まず、干潟に近づくと、ピョーピョーピョー(チョーチョーチョー)という大きく響き渡る声が。声の主であるアオアシシギの群れが、まだ引き始めたばかりの干潟で餌を探していました。

アオアシシギに少し遅れてソリハシシギの群れが、さらにその後、オオソリハシシギ3羽が干潟に降り立ちました。

干潟で餌を探すオオソリハシシギ、アオアシシギ、ソリハシシギ↓。

 

オオソリハシシギが何かに驚いて少し飛び上がった時に、尾や翼の色を確認できたので、オグロシギではないとしっかり確認できました(オグロシギは、くちばしがまっすぐで、黒色の尾と白い翼帯が特徴)。

 

オオソリハシシギが捕えたゴカイをアオアシシギが横取りしようとしているところも観察できました。しかし、横取りは失敗に終わっていました。

 

観察を開始して、しばらく経ち、干潟が少し広がってくると、今度はダイゼンが2つの群れに分かれて次々飛来しました。この中には、オオソリハシシギ1羽、ハマシギ5羽、オバシギ2羽も混じっていました。

干潟に着地するダイゼンとオオソリハシシギ↓。

ダイゼンは62羽をカウントしました。

ダイゼンの後方で小さなハマシギが餌を食べていました。ダイゼンもハマシギも夏羽がほんのわずか残るだけになっています。

 

ここまで観察したところで、だんだんと寒くなってきたので、今日の観察を終えて帰ってきました。

今日の目的だったトウネンは、護岸近くの干潟には1羽も観察できませんでした・・・(もちろんキリアイも)。

 

今日、観察できたトウネンは導流堤の脇の干潟に95羽でした。

昨日までは数百羽のトウネンがいましたが、雨とともに、さらに渡って行ってしまったのでしょうか。

9月も間もなく終わり、秋のシギ・チドリの渡りも終盤です。

残りの秋のシギ・チドリのシーズンも楽しめると良いなと思っています。

 

【藤前干潟のイベント等のお知らせ】

☆9月29日(金)締切 名古屋・ジロング湿地提携 人的交流事業「平成29年度派遣中学生の募集」詳細はこちら(名古屋市HP)

☆10月7日(土) 藤前干潟の渡り鳥調査隊~10月~
 
渡り鳥調査隊は、野鳥観察と鳥類調査を行う野鳥観察館のイベントです。→詳細はこちら(PDF)

☆10月8日(日) 22世紀奈佐の浜プロジェクト「奈佐の浜海岸清掃」詳細はこちら(藤前干潟クリーン大作戦実行委員会HP)

☆10月21日(土) 2017年秋 藤前干潟クリーン大作戦詳細はこちら(藤前干潟クリーン大作戦実行委員会HP)

☆11月18日(土) チュウヒサミット2017詳細はこちら(日本野鳥の会三重)

 

今日観察できた主な野鳥 カワウ2,101、ダイサギ29、コサギ9、アオサギ17、マガモ16、カルガモ150、コガモ412、オナガガモ137、スズガモ1、ミサゴ10、トビ2、チュウヒ1、ハヤブサ1、シロチドリ32、ダイゼン62、トウネン95、ハマシギ17、オバシギ2、アオアシシギ19、キアシシギ4、イソシギ3、ソリハシシギ23、オオソリハシシギ4、ダイシャクシギ1、ホウロクシギ1、セグロカモメ2、ウミネコ39

 

明日の干潮時間 5時59分 潮位109cm、19時31分 潮位154cm
明日の満潮時間13時43分 潮位187cm

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ハヤブサ襲来

2017-09-27 19:28:53 | 秋の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間10時15分 潮位198cm
今日の干潮時間15時41分 潮位141cm

 

今日は午前中の早い時間帯は日が射すこともありましたが、次第に厚い雲が近づいてきて、

湿った生暖かい南風が強く吹くようになりました。

今晩と明日は雨予報の名古屋ですが、この雨が通り過ぎると一気に気温が下がり、秋本番がやってくるそうです。

皆さま、体調にはくれぐれもお気を付けください。

 

昨日、野鳥観察館周辺の松林の松の枝に穴を掘っていたと紹介したコゲラ。

今日も同じ枝にやってきて、穴を掘っていました。穴を開けていたのは、枝の下側になる部分からです。

木くずを飛び散らせながら、どんどん掘っていました。この松の枝がもろそうなのが少々心配ですが・・・。

昨日よりさらに掘り進め、お尻だけしか見えなくなっていました。

今日の稲永公園では、複数のコゲラとシジュウカラの混群が飛び回っているのも観察できました。

 

一方、庄内川河口では、日に日にコガモとオナガガモの数が増えているようです。ハシビロガモやヒドリガモも渡ってきています。

今日は護岸近くでコガモの大きな群れを観察できました。

ほとんどのコガモは(オナガガモも)、まだまだ全身茶色です。これからきれいな繁殖羽に換羽していくはずです。

 

そして、干潟では多数のトウネン、ハマシギの群れが餌を食べていました。この中には、キリアイの姿もみつけることができました。(↓キリアイも写っています。)

 

しかし、これからしっかりと干潟のシギ・チドリを観察しようと望遠鏡を準備していたところ、ハヤブサが干潟に向かって飛んできて、あっという間にシギ・チドリは干潟から飛び去ってしまいました。干潟にいた多くのカモ達も水の中に飛び込みました。

狩りに失敗して、飛び去るハヤブサ↓。今回も若い個体でした。

この後、カモ達はしばらくの間、首をのばして警戒モードでした。

 

今日観察できたシギ・チドリは、シロチドリ5、メダイチドリ1、ダイゼン95、トウネン180+、ハマシギ51、オバシギ5、コオバシギ2、キリアイ6、アオアシシギ1、イソシギ1、ソリハシシギ11、オオソリハシシギ3、オグロシギ1、ダイシャクシギ1、ホウロクシギ1 でした。

今年の秋は昨年よりトウネンの飛来数が圧倒的に多く、トウネンと一緒に行動していると思われるキリアイも頻繁に観察できています。

 

【藤前干潟のイベント等のお知らせ】

☆9月29日(金)締切 名古屋・ジロング湿地提携 人的交流事業「平成29年度派遣中学生の募集」詳細はこちら(名古屋市HP)

☆10月7日(土) 藤前干潟の渡り鳥調査隊~10月~
 
渡り鳥調査隊は、野鳥観察と鳥類調査を行う野鳥観察館のイベントです。→詳細はこちら(PDF)

☆10月8日(日) 22世紀奈佐の浜プロジェクト「奈佐の浜海岸清掃」詳細はこちら(藤前干潟クリーン大作戦実行委員会HP)

☆10月21日(土) 2017年秋 藤前干潟クリーン大作戦詳細はこちら(藤前干潟クリーン大作戦実行委員会HP)

☆11月18日(土) チュウヒサミット2017詳細はこちら(日本野鳥の会三重)

 

 

明日の満潮時間11時33分 潮位187cm
明日の干潮時間17時01分 潮位155cm

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今から準備?!

2017-09-26 18:32:26 | 秋の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間 9時24分 潮位212cm
今日の干潮時間14時59分 潮位125cm

 

今日は屋外で活動していると少し汗ばむくらいの陽気になりました。

潮が悪かったですが、満潮を過ぎ引き潮になった頃に干潟を見に行きましたが、オオタカが直前に現れたせいか、観察できたのはトウネン34羽のみでした。

 

上空ではトビがのんびりと飛んでいました。

トビは英名でBlack Kite。翼を開いたまま、ほぼはばたくことなく、飛んでいる姿は本当に凧のようです。

川が浅くなった場所では、今日もダイサギが多数観察できました。

 

夕方、干潮時間を過ぎた頃、野鳥観察館から干潟を観察すると、逆光の中にシギ・チドリの群れが飛来しているのが観察できました。(秋分も過ぎ、日が落ちるのがだいぶ早くなりましたね。)

夕日が非常に眩しく、全てをカウントできませんでしたが、今日観察できたシギ・チドリは、シロチドリ14、ダイゼン84、トウネン134+、ハマシギ20+、オバシギ5、オグロシギ3、オオソリハシシギ1、ホウロクシギ1、ダイシャクシギ1 でした。

 

そして、今日は野鳥観察館の周りの松林で、キツツキの仲間であるコゲラ(オス)が松の枝に穴を掘っているのが観察できました。

この時期から来年のための巣を作っていたのでしょうか?

たまにどこかへ去りますが、しばらくすると戻ってきて、昼間はほぼ1日中、くちばしを器用に使って穴を掘り進めていました。

だんだん頭を突っ込んで、最後はからだの半分くらいまで木の穴の中に入っていました。穴をほっている最中は尾でしっかりと身体を支えているのもよく観察できました。

こんなに丸い穴を開けられるんですね。写真にはうまく撮れませんでしたが、一瞬だけ頭にある赤い羽も見えました。

 

明日の満潮時間10時15分 潮位198cm
明日の干潮時間15時41分 潮位141cm

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