観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

ハマシギ1,300羽超え

2018-10-31 19:16:51 | 秋の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間11時00分 潮位206cm
今日の干潮時間16時33分 潮位145cm

 

今日は曇りで気温が上がらず、北西の冷たい風が強く吹き、早くも冬を感じました。

こんなお天気でしたが、今日は中川生涯学習センターによる「キラリ☆あおなみ線沿線の魅力発見!」という講座が稲永ビジターセンターと野鳥観察館で開催され、30名ほどの参加者のみなさんが稲永ビジターセンターであおなみ線の概要と藤前干潟の紹介を聴いた後、野鳥観察館ではミサゴなどを観察されていきました。

あおなみ線の概要は、あおなみ線を運行する名古屋臨海高速鉄道㈱の社員さんが説明されたのですが、あおなみ線の名前の由来など、今まで知らなかったミニ情報が満載されていておもしろい内容でした。

ちなみにあおなみ線の名前は、一般公募で決まったそうですが、その由来はあおなみ線のイメージカラーである「青(あお)」と、名古屋(なごや)と港(みなと)を結ぶ路線ということで、それぞれの頭文字の「な」と「み」が組み合わさったものだそうです。私はずっと海の「波」からきていると思っていましたが、それは違うんだそうで、ちょっと勉強になりました。

 

そして、今日の干潟の鳥たちの様子ですが、今日は寒気が入り、天気が少し荒れたからでしょうか。

午後、干潟が出始めるとすぐにハマシギやダイゼンの群れが飛来しました。

そして、時間を追うごとにハマシギなどの飛来数は増え、今日は1,380羽のハマシギをカウントすることができました。

1,000羽を超えるハマシギを確認したのは今季初めてです。

今日はシギ・チドリたちは比較的落ち着いている様子で、ハマシギ、オバシギ、ダイゼンなどが、庄内川河口の導流堤脇の干潟で、黙々と餌を探しているのを野鳥観察館から観察できました。

ハマシギのシーズンは始まったばかり。今後、大きなハマシギの群れを何度も見られることを期待しています。

 

また、今日はチュウヒを数回観察することができました。

そのうち一回は、風に流されて野鳥観察館上空を旋回しながら飛んでいました。

 

今日で10月も終わりですね。

先週は藤前干潟クリーン大作戦の開催準備に追われ、干潟のごみばかり見ていた気がしますが、気付けば、稲永公園のナンキンハゼやサクラなどが紅葉し始めています。(以下の写真は全て10月28日(日)撮影)

28日はまだ穏やかなお天気だったからかミドリヒョウモンと思われるチョウが稲永公園を飛び回っていました。

野鳥観察館周辺では、メジロやカワラヒワの群れを見ることもできるようになってきています。

こちらは松の梢にとまるカワラヒワ↓。

すると、もう一羽のカワラヒワが。この一番高い梢にとまりたかったようで、すでにとまっていたカワラヒワの周りを飛び回っていました。

しかし、すでにとまっていたカワラヒワは全く動じなかったので、後からきたカワラヒワは諦めて隣の松の梢にとまっていました。カワラヒワは羽ばたくと、黄色の羽がとてもきれいです。

 

朝晩、とても冷え込むようになってきました。

みなさん、おからだにはお気を付けください。

 

【藤前干潟に関連するイベント等】

☆11月18日(日)藤前フォーラム2018「いま振り返る藤前干潟保全の歴史 第3回~環境アセスメントの果たした役割~」@稲永ビジターセンター(主催:NPO法人藤前干潟を守る会)

☆11月18日(日)あおなみウォーク2018秋「秋風薫る荒子川公園とあおなみ線車庫を巡り、リニア・鉄道館へ」(主催:名古屋臨海高速鉄道株式会社、あおなみ線沿線活性化協議会)→詳細はこちら(PDF)
【コース(約9㎞)】荒子川公園駅 → 荒子川公園 → 潮凪車庫( 鉄道イベント会場) →稲永ビジターセンター → リニア・鉄道館(ゴール)

☆11月24日(土)、12月8日(土)藤前干潟の渡り鳥調査隊@名古屋市野鳥観察館
毎月1回、野鳥観察館で行っている「渡り鳥調査隊」。藤前干潟の野鳥の観察をしながら、種類と数の調査にチャレンジします。初心者大歓迎です。→詳細はこちら(PDF)

☆8月1日(水)~11月30日(金)企画展「干潟のごちそう展~食べものとしてみる干潟の生きものたち~」@稲永ビジターセンター

☆12月15日(土)生物多様性講演会「干潟は巣穴でできている!~アナジャコのふしぎな暮らし~」@稲永ビジターセンター(主催:名古屋市港区保険福祉センター公害対策室担当/NPO法人藤前干潟を守る会)
当初予定されていた9月30日の開催は台風で中止となり、12月15日に延期となりました。
アナジャコとその巣穴に共生する生きものを研究している伊谷行さん(高知大学教育学部)のおはなしを聴くことができます。

☆7月28日(土)~12月16日(日)企画展「アナジャコ展~干潟の穴掘り名人の謎~」@藤前活動センター→詳細はこちら(藤前干潟を守る会HP)

☆2019年1月19日(土)藤前干潟の渡り鳥調査隊@名古屋市野鳥観察館→詳細はこちら(PDF)

☆2019年1月19日(土)藤前干潟サイエンスカフェ「藤前干潟のハンターたち~ミサゴとその他の猛禽類~」@稲永ビジターセンター(主催:藤前干潟ふれあい事業実行委員会)
 ※詳細は後日ご案内します。

☆2018年12月20日(木)~2019年1月25日(金)環境省レンジャー写真展2018「中部地方の生き物、風景」@㈱東邦ガス・ガスエネルギー館(主催:中部地方環境事務所)

☆2019年1月26日(土)第8回ごみと水を考える集い(主催:藤前干潟クリーン大作戦実行委員会)

 

今日観察できた主な野鳥 カンムリカイツブリ5、カワウ1,339、ダイサギ20、コサギ22、アオサギ21、マガモ11、カルガモ35、コガモ356、ヒドリガモ9、オナガガモ635、ハシビロガモ5、ホシハジロ24、キンクロハジロ55、スズガモ216、ミサゴ18、チュウヒ2、シロチドリ46、ダイゼン70、ハマシギ1,380、オバシギ13、イソシギ2、オオソリハシシギ1、セグロカモメ5、ウミネコ94

明日の満潮時間12時33分 潮位201cm
明日の干潮時間18時57分 潮位142cm

【12月18日(火)臨時休館のお知らせ】
現在、稲永公園では電気設備の更新工事が行われています。
この工事に関連して、名古屋市野鳥観察館は【12月17日(月)~19日(第三水曜日)】が終日停電となることから、この3日間は連続して休館させていただきます
【12月18日(火)】は臨時休館となり、ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。

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かわいい訪問者

2018-10-30 23:12:55 | 秋の藤前干潟

藤前干潟

今日の満潮時間 9時51分 潮位219cm

今日の干潮時間15時15分 潮位132cm

今日は天気が良かったですが、少し肌寒い風も吹き、秋を感じる一日でした。

潮があまりいい日ではなく、干潟の面積は狭かったですが、導流堤付近にはハマシギの群れなども入りました。

とてもいい天気だったので、今日は観察館前にかわいい訪問者さんたちが。

お散歩途中の水分補給の際に、野鳥観察館前に寄ってくださいました。

藤前干潟周辺は野鳥観察は勿論、公園もあるため藤前干潟を背景にのんびりお散歩も楽しめるところです。

飼い主様の2名中1名様は以前観察館を利用したこともあり、もう1名様は今回初めて藤前干潟に来たとのこと。

残念ながらペットは入館できませんが、お散歩をきっかけに藤前干潟や施設のことを知っていただけて嬉しかったです。

また遊びに来てね!

(※飼い主さんに許可をいただいて写真を掲載しています。)

 

なお、今日のシギ・チドリの飛来数は、シロチドリ10、ダイゼン64、ハマシギ669、オバシギ25、オオソリハシシギ1 でした。

ただ、このうちの多くは、夕方になって庄内川に飛来しました。

 

 

明日の満潮時間11時00分 潮位206cm

明日の干潮時間16時33分 潮位145cm

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第29回「2018秋の藤前干潟クリーン大作戦」ご参加ありがとうございました。

2018-10-28 17:02:24 | 秋の藤前干潟

藤前干潟

明日の満潮時間 8時11分 潮位248cm

明日の干潮時間13時51分 潮位 99cm

天気がとても心配されていましたが、昨日(27日)は朝で雨が止み、予定通りに第29回「18秋の藤前干潟クリーン大作戦」を行うことができました。

雨予報の影響か、参加者の数は約1,000人と最近のクリーン大作戦にしては少なかったですが、集めたごみの量は45Lのごみ袋2,500袋以上と過去最高の回収量になりました。

このことからも、台風21号や台風24号の影響で出てきたごみの量がすさまじかったことが分かりました。

参加していただいた一般の皆さま・企業のみなさま、どうもありがとうございました。 

みなさんでがんばってごみ拾いを行いましたが、今回の藤前干潟(特に新川と庄内川護岸)は、9月に襲来した台風の影響で、ペットボトルをはじめとする非常に多くのごみが漂着していて、今回の清掃だけではとても拾いきれない量でした。

今後、庄内川を管理する国交省などはこれらのごみの撤去を検討しているとのことですが、このごみ清掃の活動は継続していくことが必要となります。

今回の清掃活動に懲りずに、来年以降(次回は5月半ば開催を予定)の藤前干潟クリーン大作戦への参加・協力をよろしくお願いします。

また、清掃活動が終わった午後からは、庄内川右岸導流堤の干潟で干潟観察会を行いました。

近年は干潟に砂が堆積して干潟の泥がしまってしまい干潟の生きものが少なくなりましたが、これまた9月の台風の影響で庄内川が出水した結果、以前より干潟の泥も緩んできていたようでした。

その結果、ここ数年は干潟にハマる人が少なかったのですが、今年は泥にハマる人が続出しました。

最近のシギ・チドリは、泥がしまって生きものが少なくなったせいか、左岸に飛来することが少なく、庄内川右岸(導流堤)や新川河口部で餌を捕る事が多くなりました。
まだ導流堤の干潟の生きものは以前ほど戻ってきてはいませんが、再び生きものが活動しだす来年の春からの干潟の生きものの復活と、それに伴うシギ・チドリの飛来に期待しています。

 

今日は晴天で、稲永公園内は散策の人や釣り人で賑わいました。

干潟の方は、干潮時間が午後2時前だったので干潟に鳥が集まる頃には、西日の逆光になって観察には少し辛い日でした。 

開館少し前の藤前干潟は、ちょうど満潮時間。干潟が無いためカモ以外の鳥たちの姿は少なく、寂しい干潟でした。

イソシギは水面に突き出ている流木の枝にとまって、干潟が出てくるのを待っていました。

オナガガモやコガモは岸近くで休んでいましたが、潜水ガモのキンクロハジロは水面を上流から下流へと休息しながら流されて行き、下流まで流されると再び上流まで飛んでいくのを繰り返していました。

そして、今日は河口部で今季はじめてオカヨシガモが観察できました。

また、23号線よりも上流では普段良く観察できているタシギを、今日は河口部の葦原で何度も飛翔している姿を見ることができました。満潮で休める所が無く落ち着かないようでした。

今日観察できた主な野鳥 ※( )内の数字は昨日(27日)のカウント数
カンムリカイツブリ8(8)、カワウ755(322)、ダイサギ21(13)、コサギ17(19)、アオサギ15(9)、マガモ72(22)、カルガモ81(35)、コガモ344(324)、オカヨシガモ8、ヒドリガモ102(55)、オナガガモ677(508)、ハシビロガモ4(2)、ホシハジロ53(26)、キンクロハジロ88(18)、スズガモ180(237)、ミサゴ25(17)、トビ1(1)、チュウヒ2(1)、ハヤブサ1(1)、シロチドリ3(66)、ダイゼン29(58)、ハマシギ142(170)、オバシギ25(25)、アオアシシギ4(1)、イソシギ3(2)、オオソリハシシギ2(2)、タシギ8(0)、ユリカモメ0(2)、セグロカモメ8(6)、オオセグロカモメ4(6)、ウミネコ267(202)

あす月曜日は野鳥観察館の休館日です。

月曜日の満潮時間 8時57分 潮位248cm

月曜日の干潮時間14時29分 潮位 99cm

火曜日の満潮時間 9時51分 潮位235cm

火曜日の干潮時間15時15分 潮位132cm

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今日(10/27)のクリーン大作戦、決行です!

2018-10-27 07:00:09 | イベント

雨で中止が心配されていた本日の藤前干潟クリーン大作戦ですが、現在は雨はやみ、開催されることとなりました。

今回は「藤前会場(藤前活動センター前の海岸)」・「中堤会場(庄内川と新川の間の堤防護岸)」の2会場の他に、

「稲永・野跡会場(野鳥観察館および稲永ビジターセンターのやや上流の稲永公園に接する干潟)」でも、実行委員会主催の清掃活動を行います

※3会場のうち「稲永・野跡会場」が、公共交通機関で最もアクセスしやすい会場になります(あおなみ線「野跡駅」および市バス「野跡駅」下車、徒歩約15分)。

※稲永・野跡会場では、9時から受付を開始し、9時半から清掃を開始します。

 

現在、藤前干潟(特に新川と庄内川護岸)には、9月に襲来した台風の影響で、ペットボトルをはじめとする非常に多くのごみが漂着しています。

こちら↓は、実行委員会からのごみの状況等の報告、開催案内です。

 

なお、本日は、風が強く吹くことが予想されますので、防風・防寒対策をしてお越しいただいた方が良いと思います。

また、参加の際は足元が悪いことも考えられますので、足元にはくれぐれもご注意ください。

多くの方の参加をお待ちしております。→詳細は藤前干潟クリーン大作戦のHPをご覧ください。

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おいしいウナギ

2018-10-26 23:35:28 | 秋の藤前干潟

藤前干潟

今日の満潮時間 6時48分 潮位259cm

今日の干潮時間12時44分 潮位 74cm

 

今日は曇ったり、晴れたりと少し変わった天気で、さらに夕方からは雨が降り出しました。

昨日よく観察されたハマシギは今日は少なく、少し寂しい一日でした。

(今日観察できたシギ・チドリは、ダイゼン27、ハマシギ90、オバシギ20、オオソリハシシギ1 でした。)

例年、これから飛来数は増えてくる傾向にあるので、これからを楽しみに過ごしたいと思います。

そんな中でしたが、今日はカワウがウナギを捕まえている姿を見ることができました。

ウナギは長いため、捕まえてもなかなか一飲みすることができません。

ウナギを飲み込む前に、ウナギを横取りしようと他のカワウが追ってきたので、ウナギを咥えたまま飛んで逃げていました。

このウナギ、なかなかの大物のようです。

カワウは群れで追い込み漁をして餌を捕りますが、ウナギほどの大物となると争う場面もしばしば見かけます。

どうやら今回は逃げ切れた模様です。

(※今回の写真は全て地元Hさんより提供いただきました。)

 

さて、明日は「藤前干潟クリーン大作戦」の開催が予定されています。

雨予報が出ていますが、雨が早めにやみ、開催できることを信じて、実行委員会のメンバーや協力いただいている企業・団体、国交省、環境省などの関係者が今日までに準備を進め、用意を万端にしています。

 

今回も多くの方の参加をいただき、少しでも多くのごみを回収したいと思っています。

ぜひご参加ください。→詳細は藤前干潟クリーン大作戦のHPをご覧ください。

(※なお、雨天時は中止となります。開催の可否は当日朝6時までに藤前干潟クリーン大作戦のHP上にて案内されます。)

 

また、明日はなごや生物多様性センターで「生物多様性センターまつり」が開催されます。

 

こちらでは、藤前干潟のブース展示や、名古屋市と湿地提携を結んでいるオーストラリア・ジロング市に派遣された中学生の報告会なども予定されています。→詳細はこちらをご覧ください(生物多様性センターまつりのちらし(PDF))

 

明日の朝には何とか雨がやんでほしいと願っています。

 

 

明日の満潮時間 7時28分 潮位256cm

明日の干潮時間13時17分 潮位 85cm

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