観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

そろそろササゴイの季節

2018-05-31 20:42:21 | 春の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間 6時14分 潮位236cm
今日の干潮時間12時54分 潮位 31cm

 

今日は昨日より短時間でしたが雨が強く降りました。

雨がまだ降る前、野鳥観察館近くの干潟を見に行くと、ダイサギが水際でゆっくりと歩きながら餌を探していました。

このダイサギ、くちばしのほとんどは黒色ですが、根本部分が黄色です。 

その近くのヨシ原周辺では、オオヨシキリがヨシの先端とすぐそばにある稲永公園のクスノキの間を行ったり来たりしながら、大きな声でさえずっていました。

そうこうしていると、雨が降り出し、あっという間に強い雨になったので、慌てて野鳥観察館へ戻りました。

今日もお昼頃に干潟が広がり、野鳥観察館前まで干潟が干出しました。強い雨が降っていましたが、その干潟周辺では、今日もカワウの群れが小魚を追っていました。このカワウの群れには、全身の色が薄いカワウが複数混じっており、これは今年生まれのカワウではないかと思われます。 

なお、今日もコアジサシが野鳥観察館のすぐ目の前で魚を捕るためにダイブする姿を観察できています。

 

そして、今日で5月も終わり。 夏の主役であるササゴイが野鳥観察館前の護岸で頻繁に観察できるようになってきています。

今日もササゴイは観察できましたが、撮影はできませんでしたので、地元のHさんから日曜日(27日)に撮影されたササゴイの写真を提供いただきました。日曜日は3羽のササゴイを観察できたそうです。

干潟に降り立ち、川面を眺めるササゴイ↓。

小魚の群れが寄って来るのを低い姿勢で待ち、小魚が近づくと、一気に近づいて首を伸ばして捕まえます。 

何回も見事に魚をゲットしていました。

 

 

ここ数日、来館される方からは、「少し前は鳥がたくさんいたのに、今日は少ないね」、という声をしばしばいただきます。

多くの渡り鳥が北へ行ってしまう6月から7月は例年、野鳥の数が最も少ない時期で、干潟の上は少しさみしく見えます。

(したがって、この時期はブログネタを探すのに苦労する時期でもあります。でも、これも自然なのでしょうがないことです・・・。)

このように鳥は少ない時期ではありますが、今週末の6月2日(土)は、毎月1回行っている「藤前干潟の渡り鳥調査隊」を行います。

この辺りで繁殖している夏鳥、留鳥の種類や数を把握することも重要ですし、数が少ない分、それぞれの鳥をじっくり観察できる時期だと思います。

初心者大歓迎です。お天気は良さそうですので、ぜひご参加ください。詳細はこちら(PDF)をご覧ください。

【6月の藤前干潟の渡り鳥調査隊】
 日時:6月2日(土)10:00~12:00
 場所:名古屋市野鳥観察館
 対象:小学生以上
 定員:20名
 参加費:無料
 持ち物:帽子、水筒、双眼鏡(お持ちであれば) 
 申込み・問い合わせ先:名古屋市野鳥観察館(TEL/FAX)052-381-0160 

 

 

今日観察できた主な野鳥 カワウ605、ササゴイ1、ダイサギ23、コサギ2、アオサギ15、マガモ10、カルガモ16、ホシハジロ1、スズガモ9、ミサゴ1、キアシシギ2、ソリハシシギ1、コアジサシ6

 

明日の満潮時間 6時43分 潮位232cm
明日の干潮時間13時26分 潮位 35cm

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コアジサシの狩り

2018-05-30 18:00:49 | 春の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間 5時45分 潮位237cm、18時57分 潮位242cm
今日の干潮時間12時23分 潮位 30cm

 

今日は朝からずっと雨が降り続け、午後からは冷たい風も一時吹くようなお天気でした。

しかし、今日は地元企業のウォーキングイベントがあり、多くの方が野鳥観察館に足を運ばれました。

雨が降っていましたが、ちょうど潮が良い日で、広い干潟を眺めてもらえました。

また、カワウの追い込み漁の様子や、ハヤブサ、カルガモ、マガモ、ダイサギ、アオサギなどの野鳥を観察し、楽しんでいた方もいました。

 

稲永公園の野球グラウンドには、雨が降っている中、ケリが1羽、佇んでいるのを観察できました。

春から初夏にかけてのこの時期、毎年、このグラウンドにはケリをみつけます。

しばらくして、少し飛び上がり、またグラウンドに降り立ちました。餌でも探していたのでしょうか?

 

また、今日は野鳥観察館前でコアジサシが魚を捕る瞬間も観察できました。

川面をじっと見ながら下流から飛んでくる1羽のコアジサシ↓。

魚の群れを狙いながら飛び続けます。

野鳥観察館の目の前まで飛んできて、急降下して川に飛び込みました。

上空に上がってきたときには、小魚をくわえていました。狩りの成功です。この後、魚をくわえたまま飛んでいきました。

 

野鳥観察館のこんなに近くでコアジサシの狩りを観察できたのは、久しぶりです。

コアジサシの集団営巣地(コロニー)が藤前干潟近くにあった数年前までは、初夏、子育てをしているコアジサシが群れで魚を捕る様子が当たり前のように見られました。

しかし、営巣できる場所がなくなり、ここ数年はそのような光景は藤前干潟では見ることができていません。

今年も、毎日、コアジサシの姿は観察できていますが、遠くにたまに数羽が飛んでいるのが見られるだけです。

愛知県内では、コアジサシの営巣誘致・営巣後の保護に取り組んでいる場所がありますが、そういった場所でも天敵や大雨などの影響で、コアジサシの繁殖がうまくいかないことも多いようです。

今年のコアジサシの営巣ははじまっており、卵を産みあたためているコアジサシもいるそうです。早ければそろそろ雛が生まれる頃かも・・・。

生息数の減少が心配されるコアジサシ。

今年の営巣および繁殖の状況が気になります。

 

明日の満潮時間 6時14分 潮位236cm
明日の干潮時間12時54分 潮位 31cm

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カルガモ親子、干潟を行く

2018-05-29 17:26:42 | 春の藤前干潟

藤前干潟
今日の干潮時間11時50分 潮位 34cm
今日の満潮時間18時21分 潮位241cm

 

今日は曇り空で、蒸し暑く、何ともすっきりしないお天気でした。

もうすぐ梅雨入りの季節。しばらくはこのようなお天気が続くのでしょうか。

 

今日は潮がよく、お昼前の庄内川河口には広い干潟が広がりました。

今日はついに、干潟にはシギ・チドリの姿を1羽も確認することができなかったのですが、

その広い干潟を一生懸命に歩く、カルガモの親子の姿を観察できました。

(カルガモが海の近いこの干潟にいるの?と驚かれる方もいますが、カルガモは庄内川河口の干潟にもたくさん飛来し、特に7月、8月にかけては数が増えます。)

親の後ろを必死い付いて歩いていく9羽の雛たち。観察していて応援したくなりました。

しかし、この後、ハシボソガラスが雛を狙ってか、親子に後ろから近づいていき、親のカルガモは何度もくちばしを突き出し威嚇していました。

そして、何とかカラスの追撃を逃れて、干潟の上を歩き終え、川の中に入って泳ぎ始めたカルガモ親子でしたが、

そのしばらく後、ハヤブサが上空にひょいっと現れ、雛を1羽掴んで飛び去りました・・・。

カルガモの雛たちには、本当に敵が多いです。何とか残りの雛は無事に育ってくれると良いのですが。

 

今日の野鳥観察館前の水たまりにも、常連のカワラヒワ、シジュウカラ、スズメ、ヒヨドリ、キジバト、ハシボソガラスなどが頻繁にやってきていました。今日は、コゲラがすぐ近くの松の木の下まで降りてきているのも観察できました。

 

そして、今日の日記の最後はお礼です。

一昨日(5月27日(日))で、愛鳥週間写真展2018「わたしの好きな鳥」を終了しました。

改めまして作品を応募いただいた皆さま、写真展に足を運んでくださった皆さま、ありがとうございました。

作品返却希望の方は、お手数ですが野鳥観察館までお越しください。

秋にも写真展を開催する予定です。近いうちに作品募集のご案内をしたいと思っていますので、こちらへの応募もよろしくお願いします。

  

明日の干潮時間12時23分 潮位 30cm
明日の満潮時間18時57分 潮位242cm

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2018春の藤前干潟クリーン大作戦、ご参加ありがとうございました。

2018-05-26 19:02:49 | イベント

藤前干潟

今日の満潮時間03時32分 潮位222cm
           16時18分 潮位218cm

今日の干潮時間10時01分 潮位 67cm

春のシギ・チドリの渡りがほぼ終わって、藤前干潟の主役は周辺で繁殖する夏鳥や留鳥が目立ってきました。

今日も夏鳥であるオオヨシキリが葦原の見通しの良い所にとまって、盛んに囀っている姿を多く見かけました。

 

今日は、予定どおり、「春の藤前干潟クリーン大作戦」が開催され、とても蒸し暑い日でしたが、多くの方が清掃活動などに参加されました。

清掃活動は、藤前会場、中堤会場の他、新川・庄内川に接する各学区でも行われました。

こちらは中堤会場の様子↓。 400人以上の方が参加されていたそうです。

堤防下にあるごみをみんなで拾いました。

中堤会場で集められたごみの山↓。

中堤会場では、ごみ拾いだけでなく、土岐川・庄内川の上流から下流の4地点で採取された河川水の水質調査も行われました。調査をしてくれたのは、多治見市からやってきた笠原中学校と北陵中学校の生徒さん。中部大学ボランティア・NPOセンターの学生さんの指導の下、がんばって水質調査をしてくれました。

さらに、中堤会場では防災の炊き出し訓練も行われ、清掃活動後におにぎりとシシ汁がふるまわれました。

(※炊き出し訓練の写真はYさんに提供いただきました。)

 

中堤での活動はこれだけでは終わらず、清掃活動の後、午後からは干潟観察会とヨシの植栽実験が行われました。

干潟観察会の会場に向かうため、導流堤(中堤)を下っていくと、鉄塔につくられたカワウのコロニーの横を通りました。 

今年は、鉄塔の上の方に巣が作れなくなったので何時もの年よりは巣の数が少な目ですが、カワウの雛達もだいぶ大きくなってきているのが確認できました。

干潟観察会には約90人が参加し、カニや貝、トビハゼなど、干潟ならではの生きものをたくさん観察していました。

 

今日の藤前干潟の清掃活動に参加されたみなさん、またその他のクリーン大作戦に関わる活動に参加されたみなさん、ありがとうございました。

秋の藤前干潟クリーン大作戦は10月27日(土)に開催される予定です。

この活動は継続が大切です。今後もご参加、ご協力をよろしくお願いします。

 

【藤前干潟に関わるイベント等のご案内】 

☆【明日まで!】4月21日(土)~5月27日(日)愛鳥週間写真展「わたしの好きな鳥」@名古屋市野鳥観察館2階 

☆6月1日(金)~7月1日(日)環境省レンジャー写真展2018「中部の自然」@碧南海浜水族館(主催:中部地方環境事務所)
国指定藤前干潟鳥獣保護区、伊勢志摩国立公園、白山国立公園で働く環境省職員「レンジャー」と「アクティブ・レンジャー」が撮影した写真が展示されます。
6月24日(日)には、「藤前干潟の生きものちぎり絵」ワークショップも開催。→詳細はこちら(PDF)

☆6月2日(土)藤前干潟の渡り鳥調査隊~6月~@名古屋市野鳥観察館
毎月1回、野鳥観察館で行っている「渡り鳥調査隊」。藤前干潟の野鳥の観察をしながら、種類と数の調査にチャレンジします。初心者歓迎です。→詳細はこちら(PDF)

☆6月9日(土)22世紀奈佐の浜プロジェクト「吉崎海岸エクスカーション」@三重県四日市市(主催:22世紀奈佐の浜プロジェクト委員会)→詳細はこちら(藤前干潟クリーン大作戦のHP)

☆コアジサシ営巣誘致募金実施中!(日本野鳥の会愛知県支部)→詳細はこちら(2月14日の日記)
 野鳥観察館でも募金の受付をしています。 

 

今日観察観察できた主な野鳥 カワウ335、ササゴイ4、ダイサギ22、コサギ4、マガモ13、カルガモ39(内、雛6)、ホシハジロ5(♂3、♀2)、ミサゴ1、ハヤブサ1、コチドリ4、ケリ3、キアシシギ34、ソリハシシギ4、チュウシャクシギ6、ズグロカモメ5、コアジサシ5 他

明日の満潮時間 4時10分 潮位229cm
           17時43分 潮位229cm

明日の干潮時間10時40分 潮位 52cm

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明日は藤前干潟クリーン大作戦

2018-05-25 19:40:48 | 春の藤前干潟

藤前干潟
今日の干潮時間 9時18分 潮位 86cm
今日の満潮時間15時25分 潮位204cm

 

今日は日差しが強く、とても暑い一日でした。

野鳥観察館前のアジサイは、周りの装飾花だけでなく、中心部の小さな花も徐々に開き始めました。

その近くには1cmくらいの小さなカマキリの姿がありました。少し近づくと、小さいながらも鎌を振り上げていました。

 

暑かったからか、今日も野鳥観察館前の水たまりにはたくさんの鳥たちがやってきました。

その中で派手に水浴びをしていったのがヒヨドリ。

ヒヨドリの水浴びは、水に浸かって翼を1、2回震わせると、すぐに水から飛び上がります。カラスの行水ならぬ、ヒヨドリの行水です。

この行水を数回繰り返して、枝の上で濡れたからだを振って、水を払い落としていました。

 

 

さて、先日もご案内したとおり、明日は藤前干潟の一大清掃活動である「藤前干潟クリーン大作戦」が開催されます(主催:藤前干潟クリーン大作戦実行委員会)。

明日はとても良いお天気になりそうで、多くの人がごみ拾いに汗を流すことになりそうです。

(※参加される際は熱中症にくれぐれもお気を付けください。)

ごみ清掃活動には、当日参加も可能です。詳細はこちら(藤前干潟クリーン大作戦のHP)をご覧ください。

 

【藤前干潟に関わるイベント等のご案内】 

☆【明後日まで!】4月21日(土)~5月27日(日)愛鳥週間写真展「わたしの好きな鳥」@名古屋市野鳥観察館2階 

☆6月1日(金)~7月1日(日)環境省レンジャー写真展2018「中部の自然」@碧南海浜水族館(主催:中部地方環境事務所)
国指定藤前干潟鳥獣保護区、伊勢志摩国立公園、白山国立公園で働く環境省職員「レンジャー」と「アクティブ・レンジャー」が撮影した写真が展示されます。
6月24日(日)には、「藤前干潟の生きものちぎり絵」ワークショップも開催。→詳細はこちら(PDF)

☆6月2日(土)藤前干潟の渡り鳥調査隊~6月~@名古屋市野鳥観察館
毎月1回、野鳥観察館で行っている「渡り鳥調査隊」。藤前干潟の野鳥の観察をしながら、種類と数の調査にチャレンジします。初心者歓迎です。→詳細はこちら(PDF)

☆6月9日(土)22世紀奈佐の浜プロジェクト「吉崎海岸エクスカーション」@三重県四日市市(主催:22世紀奈佐の浜プロジェクト委員会)→詳細はこちら(藤前干潟クリーン大作戦のHP)

☆コアジサシ営巣誘致募金実施中!(日本野鳥の会愛知県支部)→詳細はこちら(2月14日の日記)
 野鳥観察館でも募金の受付をしています。 

 

今日観察できた主な野鳥 カンムリカイツブリ1、カワウ305、ダイサギ33、コサギ4、アオサギ22、マガモ7、カルガモ30(内、雛10)、ミサゴ2、ハヤブサ1、シロチドリ1、トウネン1、キアシシギ7、ソリハシシギ11、チュウシャクシギ12、ズグロカモメ5、コアジサシ2

 

明日の干潮時間10時01分 潮位 67cm
明日の満潮時間16時18分 潮位218cm

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