漢方談話 (埼玉県日高市にあります漢方専門薬局 環のブログです)

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頑固漢方 鶏団子鍋

2015-01-26 21:14:57 | 鍋料理
環は漢方専門薬局です。

漢方薬なんて どっこも一緒だろ~っと思った、そこのアナタ。

今日は、ちょっと熱い思いをしたためます

漢方薬に使う生薬は、自然界の植物や鉱物や動物などですが
ほとんどが植物です。

ただ、乾燥したものというと、手軽なので
大手メーカーはただ乾燥させて使います。
それは、日本が中国に比べて、漢方薬の歴史が浅いこともありますが
生薬の効き目に無頓着なことが多いといわれます

でも、中国や台湾などでは、全然ちがいます。

釣藤鈎(ちょうとうこう)だったら、全草を使わずに、
カギの部分だけ使うとか
杏仁(杏仁豆腐の杏仁ですね、キョウニンと読みます)
だったら、外皮は必ずむく!とか

右が皮のまま、左がむいたもの
皮には少しだけ毒があるといわれます、
どのくらいの毒かは知らなかったのですが、小毒と本には出ているので
小さい毒なんだろうと思っていたら、
水槽に入れると
ちょっとするとお魚が死んでしまうくらいなのだそうです
それは、小さい毒といえるのだろうか??




日本だから、手間になることが、台湾では、これは当たり前にやることで

山梔子(さんしし)であれば、中の種だけ使う
これはクチナシのことですが、全部を使わず、
内側の種のみが薬効になるので
そこだけ使うのが、日本だと、全部まるごと砕いて使われる

そうすると、種だけ3gと全体3gだと、濃さが変わってしまうわけですね

半夏 も毒があって、修治という作業が必要なものです、
日本ではそのまま使われてしまうことが多いですが
台湾では、生で使うのは外用のみで、内服用は必ず修治するそうです。

修治は手間のかかる作業なので
日本では煎じ薬を扱う漢方薬局でも修治をやっているところは
少ないといわれますが

環はやっております。
メーカーさんも、うちが修治をしているというと、驚かれますんです。

え?
暇だからじゃないですよ!

効き目が大切だからです、えへん
物をあっちこっちにおいて、とっちらからせる
無頓着な環先生が、薬に関してだけは ことうるさくて
開局当初から修治は必ずやらせました。
そして、全部キッチンでやる作業で、
修治は私の大好きな作業の一つです。

例えば、半夏なら、生姜の搾り汁を入れたお湯で、さっと煮て
流水で3時間ほど流して、数日干します

生姜によって毒が消えます。でも一般的に生姜と一緒に煮出せばOKとされてしまって、修治が省かれてしまうことが多いのです

当帰は紹興酒を1時間かけて蒸らし、しっかりいためます
そうすると、血流をよくする作用が強くなります。

白朮は ふすまと炒っておくと、胃腸に優しくなる。

などなど、あるんです。

実は、環で取り扱っている漢方薬のエキス剤のメーカー(粉薬)では
こういう面倒な修治をしているメーカーで
しかも、使う生薬の質がめちゃくちゃ高いんです。

例えば、
左がオーソドックスなタイプ
右が、このメーカーのです



もう、全く違うんですね~~~。

実は、このメーカーの効き目が本当にシャープで
治るまでの日にちが短いし、使う量も少なくて効きます。

通常のメーカーは一日量が7gほどありますが
このメーカーのは、3g~4gとかそれくらい
なぜかというと、添加物がトウモロコシでんぷんしか入ってないから
その他は、添加物の量の差って、どきっとしますね。

でも、トウモロコシでんぷんもとりたくないわ!という方は
このメーカーのお薬を水で溶いて、ちょっとおくと
でんぷんが沈殿します。
そして、上澄みだけを飲めばいいんです。
そんなことまで出来てしまう!

最近では、通なお客様ですと、このメーカーを取り扱っているか
お電話での問い合わせをいただいたりしております。

そうやって、ちょっとこだわって いいふうにと思って
志高くやっているメーカーにつきものの出来事が・・・

なんと、お上から驚くような仕打ちがあったのです。

もうね、こういうことをするんですね。
誰の陰謀か知りませんが

でも、きっとピンチがチャンス
本当に良いメーカーだからこそ、こういう嫌がらせを受けるんだと思うんです。

環では変わらずこちらのメーカーを取り扱ってまいります
メーカー名はブログでは公表できないのですが
店頭でぜひ聞いてくださいまし。

実は、最近私は 手足の冷えを感じて、人参湯をのみはじめたのですが

普通の人参湯は、
蒼朮が入ります、でもこれだと、水はとれるのですが
長期に使うと、乾燥しすぎてしまうんですね(便秘になったりとか)
だから、長くつかいにくい。
ただ、余分な水が多くある方だとある程度長く使えます

しかし、このメーカーのは白朮なんです(写真右)だから
長く飲んでも、乾燥しません。
一般に入っている白朮も蒼朮の仲間で左二つ
植物の種類から、全然ちがう。



そして、嬉しいのは、味がいいんですね~~。
良薬口に苦しといえども、
漢方薬が初めての方にはけっこう厳しいお味なんです。

ただ、体にあっていると、意外と「意外といける!」となることも多いですが。
でも、ここのは 全般的にけっこう美味しいんです。
人参湯なんて、もう漢方薬の域を脱するくらい美味しい。
お茶がわりに、飲みたくちゃっちゃうくらい、自然な甘さで美味しいんです。
なぜ、甘いかというと、甘草をハチミツで炒って作っているんですね~
いや~、本当にこれには驚きました。
密炒(みっしゃ)というのですが、ハチミツで炒るという作業は
本当に、大変なんです。ねちゃねちゃねちゃねちゃして、しかも
焦げやすい。お茶で作ろうと思って、やったことがあるのですが
ま~~~、本当に二度とやるか!と思いました。
私はやりまっせん。

というわけで、こういう職人のような頑固なメーカーがあるのでした。

なんといっても、効き目がシャープ!
しかも、美味しい!

食べ物と一緒ですね。新鮮な食べ物は美味しいし、体にいい。


さて、土曜日の夕飯です

鶏団子鍋



美味しかったです。
そして、最後はラーメンでしめたのですが

生めんを2日乾燥させた、麺で、とっても美味しい!
うむ~^、やはりこだわりの食材は違いますね・・・。

それでも残った少しの汁も美味しくて捨てられず

翌日、玉ねぎのスープにしました



スコーンと
タンザニアのコーヒーと

このコーヒーも不思議なくらいマイルドで、寝る前に2杯飲んでも
普通に寝ちゃいます。カフェインがあまり入っていないのかなぁ?

コーヒーは普段あまりのまないのですが、
先日友人宅でいただいたコーヒーが美味しくて
しかも、その後、お小水がたくさんでて、すっきり!
利尿作用すんばらしいですね。

というわけで、ちょっとコーヒーが続きました

コーヒーの作用は精神を安定させます
そして、余分な水を出します
そして、お酒の毒も出すのですが

昔、学生だったころ、飲みなれないワインにすご~~く酔っ払って、
喉が渇いて
コーヒーを飲んだら、大変なことになって・・・・。
もう、お酒をのんだら、絶対にコーヒーを飲んではいけない!
と、肝に銘じた体験をしました。
でも、きっといいコーヒーならそんなことはなかったのかもしれないなぁ