こんばんは。
本日は、漢検1級を長く勉強していて浮かんでくる考えや、約6000の1級配当漢字の中に見出だせる性質と、非常に共通したことが書いてあるのでは、としろねこが感じた本をご紹介します。
しろねこは所謂“自己啓発本”と呼ばれる類の本を、「生徒に何かにつけ話をするときの抽斗に」と読むことが少くないのですが、本書は結構自分のために、自宅近くのコンビニで見つけ、半月ほど前に手に取りました。
『「ほら、あれだよ、あれ」がなくなる本 物忘れしない脳の作り方』
(茂木健一郎・羽生善治、徳間書店、2015年12月31日初版、2016年2月10日3刷)
本書の大枠の構成は、
第1部 老いない脳の作り方 (茂木さん)
第2部 棋士の脳の使い方 (羽生さん)
第3部 将棋脳を読み解く (茂木さん×羽生さん)
おわりに (羽生さん・茂木さん)
となっています。
本書は、表題から自ずと察せられるとおり、脳のアンチエイジングをテーマとしています。「ほら、あれだよ、あれ」は、最近しろねこにも職場で僅かに増えてきている現象のように思います。「そんなこと度忘れするか!?」というようなことが咄嗟に出てこないのには、自分でも唖然としてしまいます。ですがそういう記憶の問題は、本書によると「新しいことに挑戦する」ということと密接な関係があるようです。つまり、たとえば漢検1級や、それに匹敵する漢字の奥深さに様々角度を変えて触れ続けるということも、十分に本書のテーマと密接に関わってくるということで、読み進めるうちに、本書の内容が、1級リピーターとしての自己点検の材料にもなり、またそれとは異なる新たな局面で漢字や言葉と関わってゆく在り方をも模索する助けになる、ということが分かりました。
以下、本書の構成に沿って、しろねこが肝要だと思われたことをいくつか箇条書きで拾い上げておきます。表現はしろねこ流にまとめている部分も多々あります。
第1部
・「生きる」ということ = 脳はその人がチャレンジできるギリギリのものに挑戦しているときが、楽しい。
・ドーパミンはちょっと意外なことがあると出る。子どもはサプライズの連続。
・子どもの脳が素晴らしい。大人の脳は不完全な子どもの脳で、大人は不完全な子どもだとされている。
・人間は、「安全基地」が10あると、10の挑戦ができる。
・人間にとっての、安全基地を作っているものは、人との「絆」。
・頑張るためには、成功したときを考えるよりも、いざ失敗した時でも大丈夫なように心構えしておくことが大切。
・挑戦すること ⇒ 脳科学的に見て、アンチエイジングに繋がる。そのために絆を深める。
・笑いによって、不安が前向きのエネルギーに変わる。
・自分の欠点やダメなところを隠している人は、他人の欠点やダメなところを攻撃して、自分を守ろうとする。
・他人の変化した(伸びた)瞬間を見逃さないことで、その人の力が本当に伸びる。
・人間は劣等感を持つと、挑戦できなくなる。この程度でいいやと思ったり、人のことを羨んだり妬んだりすると、挑戦できない。
・時々、自分の昔のことを思い出してみると、脳の中の記憶がだんだん整理されて、過去を育てることができる。
・劣等感 = 自分のありのままを受け入れることができずに、他人のようになりたいと思うところから生まれる。
・みんなが今のありのままで幸せだが、強いて言うなら、自分の安全基地を与えてくれるような人との絆があると、幸せになるということがわかっている。
第2部
・記憶する時に大切なのは、五感を使うこと。
・若い時は、反射的に判断するところが中心になっている。将棋の世界で年齢とともに伸びていくのは、感覚的なところ。何十年も積み重ねていって、なかなか言語化することができないところで、技が磨かれたり進歩していったりということがある。
・ミスを恐れない。また、完璧にしていると思っていても、自分では気付かないミスをしているケースもたくさんあることを知る。
・羽生さんから見て、大山名人の常に印象的なところ:ほとんど考えていないということ。なにかを極めていくとか、うまくなっていくとか、上達していくとかということは、いろいろなことを足していくことだと(羽生さんは)思っていたが、余計なこととか、余分なこととかではなく、本当の、肝心要なところだけパッと見て、パッと判断して手を選ぶことができる。
第3部
・羽生さんが色紙にいつも「玲瓏」と書く ⇒ 明鏡止水に近いような意味で、まっさらな気持ちという意味。あくまでも理想。(こういうお話は、我々の漢字の勉強と直結してきますね!)
・羽生さんのストレスとのつきあい方:忘れる力。考えない時間をもつようにする。勝負で負けたことや、人生の悩みなどのことをずーっと考えてばかりいる状態から抜け出すためには、そのサイクルから抜けることが大事。それは、あまり大胆・過激なことではなくて、ささいなことを変えるくらいでもけっこう変わることはある。
・若い時にそうなかなか切り替えられないのは、細かいことをよく覚えているから。年齢が上がってくるとどうでもいいことをどんどん忘れるから、切り替えやすいはず。
・新しい経験・感性にどれくらい開かれているか:ずっと長くやっていて思うのは、狭く狭くしていくと、どんどん狭くなって、息苦しくなって、楽しさもなくなって、やる気も失って、負のスパイラルに入っていくので、それから逃れるために、広くしていく。= 未知のところを探す。可能性があることはなにかそういうベクトルでいく方法はなにかということは、いつも考えている。リスク・失敗は多いので、毎回全開にはできないが。
・羽生さんは、小学校ではじめて両親の道場の大会に出て、その当時は弱くて15段からはじめたが、小6で奨学生名人戦で優勝するまで、いつもひとりで将棋のことを考えていた。
・人間新しいことに挑戦するときに、絶対過去にあった何かものさしに比較しているはずで、長いものさしをもっていることがすごい大事だと思う:止める時の判断にもなる。その人の持っているものさしが、何に挑戦するかということに非常に大きな影響を与えている。
・羽生さんの「高速道路理論」:方法論として上達するメソッドがだんだんよくなってくることがあるが、最終的にそこから先に行こうとする時には独自のやり方をやらなければならないので、そこで渋滞する。そこから先は違うことをやらなければならない、という難しさはある。
・茂木さん:人間の伸びしろ = まだ誰も行けていない領域があるという実感をどれくらい速く持つかが大事なカギ。
・小堀九段を支えているもの:探究心みたいなもの。
・将棋の世界:実力勝負、ごまかしがきかない ⇒ 一般社会に全部当てはめるのは厳しい。玉虫色:決着をつけないということは、生きていく上でたいへん大事。
・息苦しさ = 情報が増えていることとすごく密接に関係している。
・本当の意味でのグローバル化:誰もが絶対一人一人、比べられない個性があって、まさにお互いが“出会い”で、世界にたった一人の人として、ここにいるわけで、そう考えると人生楽しい。そういう人たちが今までは全然接点を持ち得なかったのが、接点を持ったり、出会ったり、交流をもったり、そういう機会が増えてきている。
おわりに
・羽生さんから見た茂木さん:脳科学において全方向的なアプローチで取り組んでいる。森羅万象を味わい尽くして探求されている姿勢に(羽生さんが)畏怖の念をもつ。 ⇒ 羽生さん:将棋の棋士としてオールラウンドプレーヤーになりたいが、限りなく不可能に近い。最終的には物理的な制約を受けてしまう。
・多様性を知る大切さは相手の立場に立って相手の価値観を知る機会が増えることを意味している。ただ、いろいろなものがあるのではなく、すべての理解が深まるという意味で有効なのではないか。(→漢字をたくさん勉強する意味にも繋がるのでは?)
・予想外、意外な反応が返ってくる面白さは多様性を知った先にあるとも思っている。
・脳を若く保つ上で最も大切なことの一つ:自分の個性と向き合い、それを知ること。
・欠点は、補えば良い。長所は、伸ばせば良い。ともすれば「他人と同じに」ということが大切であるが、人と違う長所は、思い切り伸ばせば良い。そのためには、人と違うということを、恐れてはならない。
・人間の脳の成長は、オープンエンドであり、終わりがない。どこまで行っても、完成形ということがない。だから、一生突き詰めていったとしても、これで終わり、これでいい、ということは本来ない。どんなことでもいい、自分の趣味の世界を、とことん突き詰めて、伸ばし、楽しむことで、自然と脳の回路を強くすることができ、結果としてアンチエイジングに結びつけることができる。
・人間を魅力的にするのは、欠点と長所のメリハリの利いたありさまである。そのように考えれば、生きることがずいぶんと楽になるし、また自由になるのではないかと思う。どこかに正解があると思っている人生は、堅苦しい。ましてや、正解が一つだと思っていたら、息苦しい。そのような狭い世界にいては、脳が、いきいきと伸びる、その余地が失われてしまう。
――いかがですか?
結構、1級リピーターが抱く感覚と近いものが少なからずあるのではないでしょうか。劣等感のこと、「安全基地」、過去を育てるということや幸福について、記憶と五感、年齢がいってこそ伸びる感覚的なこと、長いものさし、「ひとりで」考えること、まだ誰も行けていない領域、探究心、オールラウンドプレーヤー(漢字についても、その歴史背景や関連事項が膨大にありますよね)、人と違うということを恐れない、オープンエンド、等々。
漢検1級、持っていれば「すごいね~」と色々な意味で言われながらも、「なんのために受けるの?」「受けて得するの?」と疑問を発する人が少なくありませんが、生涯学習として目標を更新しながら漢検1級或いはそれと同等の次元での関わりを繋いでゆく大いなるヒントを、本書から見出せるのではないかと思います。是非お手に取ってご覧ください。茂木さんと羽生さんのやわらかな話し言葉での文体でリラックスしながら、ご自身の漢検チャレンジや、漢字に限らずお仕事の進展に当てはめて自己のあり方を考察できそうです。
本日は、漢検1級を長く勉強していて浮かんでくる考えや、約6000の1級配当漢字の中に見出だせる性質と、非常に共通したことが書いてあるのでは、としろねこが感じた本をご紹介します。
しろねこは所謂“自己啓発本”と呼ばれる類の本を、「生徒に何かにつけ話をするときの抽斗に」と読むことが少くないのですが、本書は結構自分のために、自宅近くのコンビニで見つけ、半月ほど前に手に取りました。
『「ほら、あれだよ、あれ」がなくなる本 物忘れしない脳の作り方』
(茂木健一郎・羽生善治、徳間書店、2015年12月31日初版、2016年2月10日3刷)
本書の大枠の構成は、
第1部 老いない脳の作り方 (茂木さん)
第2部 棋士の脳の使い方 (羽生さん)
第3部 将棋脳を読み解く (茂木さん×羽生さん)
おわりに (羽生さん・茂木さん)
となっています。
本書は、表題から自ずと察せられるとおり、脳のアンチエイジングをテーマとしています。「ほら、あれだよ、あれ」は、最近しろねこにも職場で僅かに増えてきている現象のように思います。「そんなこと度忘れするか!?」というようなことが咄嗟に出てこないのには、自分でも唖然としてしまいます。ですがそういう記憶の問題は、本書によると「新しいことに挑戦する」ということと密接な関係があるようです。つまり、たとえば漢検1級や、それに匹敵する漢字の奥深さに様々角度を変えて触れ続けるということも、十分に本書のテーマと密接に関わってくるということで、読み進めるうちに、本書の内容が、1級リピーターとしての自己点検の材料にもなり、またそれとは異なる新たな局面で漢字や言葉と関わってゆく在り方をも模索する助けになる、ということが分かりました。
以下、本書の構成に沿って、しろねこが肝要だと思われたことをいくつか箇条書きで拾い上げておきます。表現はしろねこ流にまとめている部分も多々あります。
第1部
・「生きる」ということ = 脳はその人がチャレンジできるギリギリのものに挑戦しているときが、楽しい。
・ドーパミンはちょっと意外なことがあると出る。子どもはサプライズの連続。
・子どもの脳が素晴らしい。大人の脳は不完全な子どもの脳で、大人は不完全な子どもだとされている。
・人間は、「安全基地」が10あると、10の挑戦ができる。
・人間にとっての、安全基地を作っているものは、人との「絆」。
・頑張るためには、成功したときを考えるよりも、いざ失敗した時でも大丈夫なように心構えしておくことが大切。
・挑戦すること ⇒ 脳科学的に見て、アンチエイジングに繋がる。そのために絆を深める。
・笑いによって、不安が前向きのエネルギーに変わる。
・自分の欠点やダメなところを隠している人は、他人の欠点やダメなところを攻撃して、自分を守ろうとする。
・他人の変化した(伸びた)瞬間を見逃さないことで、その人の力が本当に伸びる。
・人間は劣等感を持つと、挑戦できなくなる。この程度でいいやと思ったり、人のことを羨んだり妬んだりすると、挑戦できない。
・時々、自分の昔のことを思い出してみると、脳の中の記憶がだんだん整理されて、過去を育てることができる。
・劣等感 = 自分のありのままを受け入れることができずに、他人のようになりたいと思うところから生まれる。
・みんなが今のありのままで幸せだが、強いて言うなら、自分の安全基地を与えてくれるような人との絆があると、幸せになるということがわかっている。
第2部
・記憶する時に大切なのは、五感を使うこと。
・若い時は、反射的に判断するところが中心になっている。将棋の世界で年齢とともに伸びていくのは、感覚的なところ。何十年も積み重ねていって、なかなか言語化することができないところで、技が磨かれたり進歩していったりということがある。
・ミスを恐れない。また、完璧にしていると思っていても、自分では気付かないミスをしているケースもたくさんあることを知る。
・羽生さんから見て、大山名人の常に印象的なところ:ほとんど考えていないということ。なにかを極めていくとか、うまくなっていくとか、上達していくとかということは、いろいろなことを足していくことだと(羽生さんは)思っていたが、余計なこととか、余分なこととかではなく、本当の、肝心要なところだけパッと見て、パッと判断して手を選ぶことができる。
第3部
・羽生さんが色紙にいつも「玲瓏」と書く ⇒ 明鏡止水に近いような意味で、まっさらな気持ちという意味。あくまでも理想。(こういうお話は、我々の漢字の勉強と直結してきますね!)
・羽生さんのストレスとのつきあい方:忘れる力。考えない時間をもつようにする。勝負で負けたことや、人生の悩みなどのことをずーっと考えてばかりいる状態から抜け出すためには、そのサイクルから抜けることが大事。それは、あまり大胆・過激なことではなくて、ささいなことを変えるくらいでもけっこう変わることはある。
・若い時にそうなかなか切り替えられないのは、細かいことをよく覚えているから。年齢が上がってくるとどうでもいいことをどんどん忘れるから、切り替えやすいはず。
・新しい経験・感性にどれくらい開かれているか:ずっと長くやっていて思うのは、狭く狭くしていくと、どんどん狭くなって、息苦しくなって、楽しさもなくなって、やる気も失って、負のスパイラルに入っていくので、それから逃れるために、広くしていく。= 未知のところを探す。可能性があることはなにかそういうベクトルでいく方法はなにかということは、いつも考えている。リスク・失敗は多いので、毎回全開にはできないが。
・羽生さんは、小学校ではじめて両親の道場の大会に出て、その当時は弱くて15段からはじめたが、小6で奨学生名人戦で優勝するまで、いつもひとりで将棋のことを考えていた。
・人間新しいことに挑戦するときに、絶対過去にあった何かものさしに比較しているはずで、長いものさしをもっていることがすごい大事だと思う:止める時の判断にもなる。その人の持っているものさしが、何に挑戦するかということに非常に大きな影響を与えている。
・羽生さんの「高速道路理論」:方法論として上達するメソッドがだんだんよくなってくることがあるが、最終的にそこから先に行こうとする時には独自のやり方をやらなければならないので、そこで渋滞する。そこから先は違うことをやらなければならない、という難しさはある。
・茂木さん:人間の伸びしろ = まだ誰も行けていない領域があるという実感をどれくらい速く持つかが大事なカギ。
・小堀九段を支えているもの:探究心みたいなもの。
・将棋の世界:実力勝負、ごまかしがきかない ⇒ 一般社会に全部当てはめるのは厳しい。玉虫色:決着をつけないということは、生きていく上でたいへん大事。
・息苦しさ = 情報が増えていることとすごく密接に関係している。
・本当の意味でのグローバル化:誰もが絶対一人一人、比べられない個性があって、まさにお互いが“出会い”で、世界にたった一人の人として、ここにいるわけで、そう考えると人生楽しい。そういう人たちが今までは全然接点を持ち得なかったのが、接点を持ったり、出会ったり、交流をもったり、そういう機会が増えてきている。
おわりに
・羽生さんから見た茂木さん:脳科学において全方向的なアプローチで取り組んでいる。森羅万象を味わい尽くして探求されている姿勢に(羽生さんが)畏怖の念をもつ。 ⇒ 羽生さん:将棋の棋士としてオールラウンドプレーヤーになりたいが、限りなく不可能に近い。最終的には物理的な制約を受けてしまう。
・多様性を知る大切さは相手の立場に立って相手の価値観を知る機会が増えることを意味している。ただ、いろいろなものがあるのではなく、すべての理解が深まるという意味で有効なのではないか。(→漢字をたくさん勉強する意味にも繋がるのでは?)
・予想外、意外な反応が返ってくる面白さは多様性を知った先にあるとも思っている。
・脳を若く保つ上で最も大切なことの一つ:自分の個性と向き合い、それを知ること。
・欠点は、補えば良い。長所は、伸ばせば良い。ともすれば「他人と同じに」ということが大切であるが、人と違う長所は、思い切り伸ばせば良い。そのためには、人と違うということを、恐れてはならない。
・人間の脳の成長は、オープンエンドであり、終わりがない。どこまで行っても、完成形ということがない。だから、一生突き詰めていったとしても、これで終わり、これでいい、ということは本来ない。どんなことでもいい、自分の趣味の世界を、とことん突き詰めて、伸ばし、楽しむことで、自然と脳の回路を強くすることができ、結果としてアンチエイジングに結びつけることができる。
・人間を魅力的にするのは、欠点と長所のメリハリの利いたありさまである。そのように考えれば、生きることがずいぶんと楽になるし、また自由になるのではないかと思う。どこかに正解があると思っている人生は、堅苦しい。ましてや、正解が一つだと思っていたら、息苦しい。そのような狭い世界にいては、脳が、いきいきと伸びる、その余地が失われてしまう。
――いかがですか?
結構、1級リピーターが抱く感覚と近いものが少なからずあるのではないでしょうか。劣等感のこと、「安全基地」、過去を育てるということや幸福について、記憶と五感、年齢がいってこそ伸びる感覚的なこと、長いものさし、「ひとりで」考えること、まだ誰も行けていない領域、探究心、オールラウンドプレーヤー(漢字についても、その歴史背景や関連事項が膨大にありますよね)、人と違うということを恐れない、オープンエンド、等々。
漢検1級、持っていれば「すごいね~」と色々な意味で言われながらも、「なんのために受けるの?」「受けて得するの?」と疑問を発する人が少なくありませんが、生涯学習として目標を更新しながら漢検1級或いはそれと同等の次元での関わりを繋いでゆく大いなるヒントを、本書から見出せるのではないかと思います。是非お手に取ってご覧ください。茂木さんと羽生さんのやわらかな話し言葉での文体でリラックスしながら、ご自身の漢検チャレンジや、漢字に限らずお仕事の進展に当てはめて自己のあり方を考察できそうです。
若いときは、何も考えずに生きてきましたが、この歳になり若いときよりは少しは人生を考えて生きていこうとしています。私にとって漢字検定のリピーターであることは、安全地帯であるかもしれません。漢字を通じて多くの人と知り合いになれたこと感謝しています。
いつも有難うございます。
要点、やはりもう少し虫食い状態でのご提供をするべきだったかも。一応、より具体的な脳の仕組みについての茂木さんのお話や、より具体的な羽生さんのエピソードは、極力省きましたが。
私も、漢検や仕事に挑戦し続けられるのは、家族や周囲の方々の存在があるからなのは勿論ですが、漢検を通してご交流いただいている皆様という「安全基地」の存在も大きいと思います。両方大切にしていきたいです。
もともと書籍は、誰か書き手がいる以上、すべて何らかの形で読者の「自己啓発本」になりうるのでしょうけれど、最近はそこに特化された書籍が分かりやすくなりましたよね。以前は閉じられていた様々な世界が、今は次々と開かれている印象がありますが、発信する側は既に新たなステージに立っているんだろうなということと、それだけ「語り継ぐ」「受け継ぐ」ことが急務の世の中になっているんだろうな、ということを感じます。