読めば読むほど面白い『古事記』75の神社と神様の物語 (王様文庫) | |
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三笠書房 |
この文庫本を読んでいて、どっかで読んだことがあるなと感じていた。神社検定のテキストである。神社検定は今も実施されているが、テキストは「神社のいろは」と「神話のおへそ」だ。
「神社のイロハ」の方は、普通のテキストなんだが、「神話のおへそ」の方は、日本神話が長々と書かれていて、それがまた読みづらい。○○○ノミコトとか難しい漢字で、しかも登場人物が大勢出てきて、とても覚えきれなかった記憶がある。しかし第1回の検定は見事合格、それ以来、ご無沙汰している。
先日読んだこの本、古事記の上巻が神様が出てくる神話なんだが、この上巻について、要領よく、わかりやすく、そして、区切りで、神社が出てくる。神社はほとんどが、○○○ノミコトを祭っている、しかし、その○○○ノミコトが誰なんだがさっぱりわからなかったんだが、この本でいくらか理解できた。本書は、神話から神社に祭られてる神様をリンクさせて紹介しているからわかりやすい。
本書の神話は、イザナキ・イザナミから始まって、アマテラス・スサノオ姉弟、天の岩屋騒動とオロチ退治、大国主のうさぎと国譲り、ニニギの天孫降臨、ウミサチヒコとヤマサチヒコ、神武東征とヤマトタケル、と続き、何となく聞いたことがある内容だ。またこの時代の神様は皆、長生きで、百数十年生きたというのが普通だ。(古事記の、神話の中での話です)
そして、この神話に対応して、イザナキ・イザナミを祭るのは、滋賀県にある多賀大社。時代はググッと下って、神話時代の最後のヤマトタケルを祭っているのは、熱田神宮だ。熱田神宮は、ヤマトタケルの草薙の剣が主祭神だ。
ほかに、須佐神社、氷川神社、猿田彦神社、霧島神宮、鵜戸神宮、八咫烏神社など75の神社の起源祭神が解説されている。そうか、日本神話(古事記)のここの時代の神様のことか、とよくわかる。
この文庫本、神社検定の参考書にちょうどいい内容です。今度受験する方、安くて分かりやすい本ですよ!