この冬最低の気温だ。寒い。
私の住む住宅街は「西武七里ガ浜住宅地」と呼ばれる。住所で言うと「鎌倉市七里ガ浜東」全体と「同市稲村ガ崎5丁目」の一部がそこに含まれる。それら全体をまとめて特徴づけるのが、この大谷石の石積みだ。大昔ここを西武グループが開発した時にこの造成が行われていて、40年以上の間この住宅地をイメージづけて来たことになる。この大谷石のあるところは、住所が「稲村ガ崎5丁目」であっても「西武七里ガ浜住宅地」であり「七里ガ浜自治会」がカバーする領域となる。
ところが同じ稲村ガ崎5丁目でも、隣接して下の画像のようなよう壁工事をしている住宅街がある。これは西武グループではなく、飯野不動産が開発したところだ。こちらは自治会のエリアとしては「北稲村ガ崎自治会」となっているのでややこしい。
こんな張り紙が。同じ内容、同じデザインで下部に「七里ガ浜自治会」と書いたものが、私の家の近くにはたくさん張ってある。
この2つの住宅地は混然一体となっている。下の画像のとおりだ。手前がボコボコした石だから飯野、向こうが大谷石だから西武であることがわかる。
宅地拝見はいいかげんにして、道を急がないといけない。寒い上に、私はお腹が空いて死にそうなのだ。自宅であれこれつくるのは止めにして、ラーメンが外で食いたいと思ったのである。でもただラーメンというだけでなく、何かプラスアルファな楽しみを加えたいとも考えた。
地図では、尾根(海に突き出た稲村ケ崎を形成する尾根)を挟み、我が住宅街と極楽寺は対峙しているように見える。私は、家からすぐのその尾根を登りそれを越える形で、極楽寺の谷戸へと攻め下り、そこで「七里ガ浜から来たぞ!」と宣言し、食事したいと思ったのである。しかしラーメンを食べるのに尾根ひとつ越えるのもちょっと大変だ。
住宅街東端の家と家の間に小道が!左の電柱には「稲村ガ崎五丁目38」とあるから住所区分ではここが「稲村ガ崎」なのだが、そのうしろのお宅には大谷石の石積みがある。そのことはこのお宅が西武「七里ガ浜」住宅地に属し、七里ガ浜自治会のエリアであることを示している。ややこしい・・・そんなことはどうでもいいじゃないか。さあ、道を急ごう。お腹が減ったし、これからの寒中尾根越えがどれだけ大変ものになるかは予想がつかないのである。
道はどんどん狭く急坂になる。息がきれる。普段ろくに運動しないからである。放っておいてくれ。運動など嫌いだ。
山道の途中、権現様が現れる。しかし先を急ごう。日のあるうちに峠を越え、極楽寺の谷戸まで降りないといけないから。
しかし道は険しさを増すばかり。不安がよぎる。ラーメンは遠い。
峠だ!!(下の画像)これでも四つ辻の交差点である。手前からまっすぐ向こう(奥、画像では上)へと向かうのが尾根伝いのフラットな道で、左右はどちらも谷に降りる道だ。
右が私が自分の住む住宅街から私が登って来た道。まっすぐ向こうに伸びるのが、尾根伝いに歩きやや海寄りで稲村ガ崎の谷戸へ降りる道。手前、私が立っているのが、鎌倉山あるいは私の住む住宅街の北端(山側)へ続く道。そして左側が極楽寺の谷戸へ降りる道だ。私は右から登って来て、ここを通り過ぎ左へ降りるのである。
このあたりは景色が良い。稲村ケ崎最大の谷戸が見える。向こうが太平洋だ。
我が街の向こうに伊豆半島。太平洋。富士山と江の島。見えるかなぁ???
急がなくては! 景色など見ていられない。 寒さと飢えで死んでしまう。寒中行軍訓練みたいなものだ。降りろ、降りろ、極楽寺の谷戸へ。
急げ、急げ、でもこけそう。急坂だ。
おっ、道が開けて来た。ラーメンはまだか。
谷戸の静かな住宅街に到着。なんだ、簡単だ。決死の尾根越えも、登って降りて5分少々で終了した。いつか七里ガ浜Nさん(私のご近所の方)もおっしゃったとおり、極楽寺はウチからスグなのね・・・って、知ってたけど。
畑で採った大根をたくさん手押し車に載せて運ぶおじさんも。今ははやくラーメンのスープがすすりたい。
谷戸を歩く。住所は極楽寺3丁目。なのに「稲村ヶ崎小学校」とはこれいかに。この小学校の住所が「鎌倉市稲村ガ崎」でないことを 御存じでしたか?
これが江ノ電極楽寺駅。ここまで自宅から徒歩15分くらいかなぁ。ここは小さい駅なのになぜか有名で人気がある。誰もがここでポストを含め駅舎の写真を撮り、絵を描く。でも私は関心がない。それよりもラーメン。
これが御存じ極楽寺。門の佇まいが人気だ。枯れたような。土日は人がいっぱい。でも私は寺よりラーメン。
手前が肉屋さん。今回はこちらに用はない。
奥がラーメン盛華園。ここを目指して尾根を越えて来たのである。簡単なランチなのに、それに辿り着くのが大変なランチだ。2階から毛布と布団が垂れ下がり、「盛華園」の文字が隠れそうになりながらも、ギリギリのところで隠れていない。芸が細かい(?)。
真ん中にメニュー、左右に扉。シンメトリーなラーメン店。いや、ラーメンだけではない。いろいろある。渋い。
営業時間は11:00~19:25。なんとも中途半端。なんで25なんだ?
初めての入店。店内にはより多くの料理が表示されている。店に入るなり店主に「寒いねえ」と声をかけられる。私が「このお店、ここで何年営業されているの?」と尋ねると「兄貴が始めて以来40年だねえ」との店主の答え。
店主に「どこから来たの?」と聞いてもらえたので、「いやぁ~~、七里から山越えて来たんですよ。ラーメン食べに」と言ったが、特に店主の感動を誘うことはなかったようだ。無念。メニューは豊富だが、ビギナーとしての心得を守り、基本中の基本、「ラーメン」を注文。
ほら来た。おっ!典型的昔風醤油ラーメン。優しく温かいスープ。歩いて来て良かったぁ~~。500円ちょうど。なんだか懐かしい雰囲気の小さなお店だ。スープも全部飲んだ。麦茶が出たので、それも全部飲んだ。決死の寒中極楽寺谷戸攻めはこうして平和に温かく終了した。
盛華園:
鎌倉市極楽寺2丁目2−5
0467-23-2989
「七里ガ浜に住んでる」と人に言うと、東京の人は「海が近いですね」と反応するが、その表現は不十分なのだ。ご覧になったとおり山も近いのだ。いいでしょ?
海は住宅街の南側だけ。むしろ我が住宅街は山に囲まれている。大雑把に言うと、東側に稲村ガ崎の尾根、北側に鎌倉山、西側に広町の森があり、グルッと囲まれているのである。自然の要害の地なのだ! 今後は皆さん、「七里ガ浜と言えば海、ではなく山!」と認識して下さい。
盛華園の帰り道の話は次回・・・
私の住む住宅街は「西武七里ガ浜住宅地」と呼ばれる。住所で言うと「鎌倉市七里ガ浜東」全体と「同市稲村ガ崎5丁目」の一部がそこに含まれる。それら全体をまとめて特徴づけるのが、この大谷石の石積みだ。大昔ここを西武グループが開発した時にこの造成が行われていて、40年以上の間この住宅地をイメージづけて来たことになる。この大谷石のあるところは、住所が「稲村ガ崎5丁目」であっても「西武七里ガ浜住宅地」であり「七里ガ浜自治会」がカバーする領域となる。
ところが同じ稲村ガ崎5丁目でも、隣接して下の画像のようなよう壁工事をしている住宅街がある。これは西武グループではなく、飯野不動産が開発したところだ。こちらは自治会のエリアとしては「北稲村ガ崎自治会」となっているのでややこしい。
こんな張り紙が。同じ内容、同じデザインで下部に「七里ガ浜自治会」と書いたものが、私の家の近くにはたくさん張ってある。
この2つの住宅地は混然一体となっている。下の画像のとおりだ。手前がボコボコした石だから飯野、向こうが大谷石だから西武であることがわかる。
宅地拝見はいいかげんにして、道を急がないといけない。寒い上に、私はお腹が空いて死にそうなのだ。自宅であれこれつくるのは止めにして、ラーメンが外で食いたいと思ったのである。でもただラーメンというだけでなく、何かプラスアルファな楽しみを加えたいとも考えた。
地図では、尾根(海に突き出た稲村ケ崎を形成する尾根)を挟み、我が住宅街と極楽寺は対峙しているように見える。私は、家からすぐのその尾根を登りそれを越える形で、極楽寺の谷戸へと攻め下り、そこで「七里ガ浜から来たぞ!」と宣言し、食事したいと思ったのである。しかしラーメンを食べるのに尾根ひとつ越えるのもちょっと大変だ。
住宅街東端の家と家の間に小道が!左の電柱には「稲村ガ崎五丁目38」とあるから住所区分ではここが「稲村ガ崎」なのだが、そのうしろのお宅には大谷石の石積みがある。そのことはこのお宅が西武「七里ガ浜」住宅地に属し、七里ガ浜自治会のエリアであることを示している。ややこしい・・・そんなことはどうでもいいじゃないか。さあ、道を急ごう。お腹が減ったし、これからの寒中尾根越えがどれだけ大変ものになるかは予想がつかないのである。
道はどんどん狭く急坂になる。息がきれる。普段ろくに運動しないからである。放っておいてくれ。運動など嫌いだ。
山道の途中、権現様が現れる。しかし先を急ごう。日のあるうちに峠を越え、極楽寺の谷戸まで降りないといけないから。
しかし道は険しさを増すばかり。不安がよぎる。ラーメンは遠い。
峠だ!!(下の画像)これでも四つ辻の交差点である。手前からまっすぐ向こう(奥、画像では上)へと向かうのが尾根伝いのフラットな道で、左右はどちらも谷に降りる道だ。
右が私が自分の住む住宅街から私が登って来た道。まっすぐ向こうに伸びるのが、尾根伝いに歩きやや海寄りで稲村ガ崎の谷戸へ降りる道。手前、私が立っているのが、鎌倉山あるいは私の住む住宅街の北端(山側)へ続く道。そして左側が極楽寺の谷戸へ降りる道だ。私は右から登って来て、ここを通り過ぎ左へ降りるのである。
このあたりは景色が良い。稲村ケ崎最大の谷戸が見える。向こうが太平洋だ。
我が街の向こうに伊豆半島。太平洋。富士山と江の島。見えるかなぁ???
急がなくては! 景色など見ていられない。 寒さと飢えで死んでしまう。寒中行軍訓練みたいなものだ。降りろ、降りろ、極楽寺の谷戸へ。
急げ、急げ、でもこけそう。急坂だ。
おっ、道が開けて来た。ラーメンはまだか。
谷戸の静かな住宅街に到着。なんだ、簡単だ。決死の尾根越えも、登って降りて5分少々で終了した。いつか七里ガ浜Nさん(私のご近所の方)もおっしゃったとおり、極楽寺はウチからスグなのね・・・って、知ってたけど。
畑で採った大根をたくさん手押し車に載せて運ぶおじさんも。今ははやくラーメンのスープがすすりたい。
谷戸を歩く。住所は極楽寺3丁目。なのに「稲村ヶ崎小学校」とはこれいかに。この小学校の住所が「鎌倉市稲村ガ崎」でないことを 御存じでしたか?
これが江ノ電極楽寺駅。ここまで自宅から徒歩15分くらいかなぁ。ここは小さい駅なのになぜか有名で人気がある。誰もがここでポストを含め駅舎の写真を撮り、絵を描く。でも私は関心がない。それよりもラーメン。
これが御存じ極楽寺。門の佇まいが人気だ。枯れたような。土日は人がいっぱい。でも私は寺よりラーメン。
手前が肉屋さん。今回はこちらに用はない。
奥がラーメン盛華園。ここを目指して尾根を越えて来たのである。簡単なランチなのに、それに辿り着くのが大変なランチだ。2階から毛布と布団が垂れ下がり、「盛華園」の文字が隠れそうになりながらも、ギリギリのところで隠れていない。芸が細かい(?)。
真ん中にメニュー、左右に扉。シンメトリーなラーメン店。いや、ラーメンだけではない。いろいろある。渋い。
営業時間は11:00~19:25。なんとも中途半端。なんで25なんだ?
初めての入店。店内にはより多くの料理が表示されている。店に入るなり店主に「寒いねえ」と声をかけられる。私が「このお店、ここで何年営業されているの?」と尋ねると「兄貴が始めて以来40年だねえ」との店主の答え。
店主に「どこから来たの?」と聞いてもらえたので、「いやぁ~~、七里から山越えて来たんですよ。ラーメン食べに」と言ったが、特に店主の感動を誘うことはなかったようだ。無念。メニューは豊富だが、ビギナーとしての心得を守り、基本中の基本、「ラーメン」を注文。
ほら来た。おっ!典型的昔風醤油ラーメン。優しく温かいスープ。歩いて来て良かったぁ~~。500円ちょうど。なんだか懐かしい雰囲気の小さなお店だ。スープも全部飲んだ。麦茶が出たので、それも全部飲んだ。決死の寒中極楽寺谷戸攻めはこうして平和に温かく終了した。
盛華園:
鎌倉市極楽寺2丁目2−5
0467-23-2989
「七里ガ浜に住んでる」と人に言うと、東京の人は「海が近いですね」と反応するが、その表現は不十分なのだ。ご覧になったとおり山も近いのだ。いいでしょ?
海は住宅街の南側だけ。むしろ我が住宅街は山に囲まれている。大雑把に言うと、東側に稲村ガ崎の尾根、北側に鎌倉山、西側に広町の森があり、グルッと囲まれているのである。自然の要害の地なのだ! 今後は皆さん、「七里ガ浜と言えば海、ではなく山!」と認識して下さい。
盛華園の帰り道の話は次回・・・
歩く事は身体に良いですからね!
盛華園に行ったんですね!
盛華園は鎌倉に3店舗有るんですよね!
西鎌倉と材木座とここです。
兄弟でやってるそうなんですがラーメンの味はどこもまったく違いますね。
兄弟中が悪いのか・・・(笑)
なに??3店舗もあるんですか。
へぇーーーー。
さすが遊ぶ探偵1467。
極楽寺のは、最初今の店主のお兄さんが
始めて、10年くらいしてから、今の店主さんが
やっているとのことでした。
なかなか渋いお店でした。
11:15に一番のりしましたよ。
1467じゃなくて0467だってば!
一応鎌倉の市外局番なんですけど・・・(笑)
この店は鎌倉では古いお店なんですよね~
カロリーが高いので、運動をはさんで
食べるとは良いですね。。
ちょっとウケマシタ。
私は、行ったことないのですが
ここ美味しいのですか??
閉店時間が19時25分と25分!と
こだわりがあるようなので、
味にもこだわりがあるのかと
思ってしまいました。
個人的にはこういう店のチャーハンと
餃子をいきたいところですね。。
そうですよねーーー。
1467じゃ、なんのことやらさっぱり。
すみません。
このお店は渋い店構えです。
とにかく年季が入ってますね。
こんにちは。
カロリー高いですか?
あまり考えずに行動する性格なので、全部
飲んでしまいました。すんません。
味ですか?
典型的伝統的古典的醤油ラーメンです。
コッテリ系トンコツラーメンや最近流行りな
ファッショナブルな新型ラーメン店のような
刺激はではなく、あくまでガラのスープ中心で
優しく、ほんのりと。鎌倉駅あたりだと、
静雨庵に似ているかな?
ラーメンしか食べてないので、他はまったく
わかりません。
19:25ってのが不思議ですね。
19:30に何か関係のある、でもちょっと早目に
しなければならない理由がありそうです。
店主が見たいテレビ番組があるとか?・・そんな
わけはないと思いますが。
極楽寺、七里ヶ浜間峠完全踏破おめでとうございます、
いよいよ来年は山越えのスペシャリストとして箱根山越えに挑戦ですね。
どこの大学からエントリーしますか??
ラーメンも美味しいですが成就院のトイメンの階段を登ると本格的なエスニック料理用のスパイスが手に入るそうです。(小さな看板が目印)
私は極楽寺横と成就院手前の喫茶店の古時計に惹かれますが。
小さな谷戸ですが色々ありそうですよ。
いやいや、大変なコースでした。
登って降りて、スグ終わる。
おっしゃる階段って、上がると
アンティーク家具屋さんがあるという階段
ですか? 実は上がったことがないのです。
古時計やランプがお好きでしたよね。
今日も同じ尾根から適当に降りたら
極楽寺のある谷戸に降りました。
かなり急で狭い下りで、犬を連れていたので
苦労しました。なにせ興奮して引っ張るので。
多分同じだと思います、
アンティーク家具屋さんは訪ねたときは
お休みだったので、未確認情報です。
スパイスはインド料理用でインドの方が
やっていたと記憶しています。
ソースは三留商店の薬膳ソースが好みですが、
次回は挑戦してみましょう。
一の谷から稲村ガ崎駅からの、
メイン通りを横切り駐車場横の舗装された
急坂(半端じゃない)を登り切り、
突き当りのお宅の横をかすめると
(崖崩れ危険の看板有り)極楽寺の
江ノ電車庫の手前に抜けるコースが二本あります。
あの当たりにお住まいのお宅は雪が降ったら、歩いて下るのは大変でしょうね。
スパイス店があるとは初耳です。
今度訪問してみます。
三留商店の薬膳ソースも初耳です。
何も知りませんねえ、私は。
そのおっしゃるコースのうちのひとつを
おっしゃるとおりとは逆のコースで
たまたま抜けたことがあります。
偶然のことで、意外な展開に驚きました。
あのあたり、なかなか面白いですねえ。