ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

郵便道を金剛山へ(2013.02.11)

2013-02-12 11:56:12 | 山日記

【日時】2013年2月11日  【メンバー】丸屋博義 丸屋三輪子 芳村嘉一郎 芳村和子
【コースタイム】高天彦神社 08:55…水越峠分岐 10:46…葛木神社11:00~11:10…国見城址(昼食)11:25~12:05…仁王杉12:28~12:35…一の鳥居12:40…高天彦神社14:30

丸さんの車に乗せて貰って高天に着くと、祝日に加えて明日から雨の予報のせいか、駐車場から溢れた車が道路に列を作っている。その中に加えて貰い、身支度をして出発する。気温は低いが風がないので、高天滝まで歩くうちにぽかぽかと身体が温まってきた。最初の急登を終えて、消防署の位置連絡標識「いー2」で上着を脱ぐ。更に登りが続くが、次の標識「いー3」から左に曲がってしばらく平坦な捲き道になる。春ならそろそろイカリソウが見え始める所だ。次に右に曲がる道の先に崩壊場所があって、標識「いー4」は左の山腹に上がる道を指している。

久しぶりに下の道に入ってみると、崩壊場所にはザイルが張ってあり、急なハシゴ道も整備されて楽に歩けるようになっていた。しかし霜柱の背が高くなり、疎らに残った雪が凍結しているので帰りは難渋しそうだ。

上の植林を抜ける道と合流する地点が「いー5」でベンチが置いてある。

歩き始めて1時間だが、休まずにゆっくり登り続ける。この辺りから何度か下山してくる人に出会うが、登りで後から追われることもなく、疎らに残る雪景色を楽しみながら高度を上げる。

「いー6」に付けられた新しい寒暖計はマイナス1℃を指していた。だんだん寒さを感じるようになってきた筈だ。去年の冬はもっと下から付けたアイゼンの出番が、500段の階段登りが始まってもなかなかない。水場を過ぎると部分的に凍結している場所はあるが、かえって爪を引っかけたりする危険もあるので注意しながら登る。

ゆっくりと上り詰めてダイトレ(水越峠分岐)にでた。一の鳥居に来ると大阪側からの登山者で急に賑やかになった。仁王杉から葛木神社への急な登りも全く雪がなく、拍子外れだ。

神社の石段を登って参拝。いつも静かな境内も今日は大勢の人で賑わっている。末社の並ぶ境内の外れからブナ林を見に行く間にも、ぞくぞくと境内に人が増えた。

転法輪寺に参拝し、行者堂の前の牛王像を見に行く。何度も来ているのに、牛の背中に金剛山の由緒が刻まれていることを、前の立札で始めて知った。春には白い花を飾るニリンソウも今は白い雪に覆われている。社務所前や登山回数版前のベンチも人で埋まっている。

国見城址は言わずもがなで、すべてのベンチに人が座っていて、場所を変えようかと諦めかけた矢先に、運よくいつも座る金剛桜横の石のベンチが二つ空いた。早速、コンロに火を点けて熱い湯を沸かす。
 
先程から曇り空に変わり、じっとしていると足先から冷えてきて指先もかじかんできたので、食事もそこそこにザックを背にする。前に立って待っていたグループが、椅子取りゲームよろしくいち早くベンチに荷物を置いた。帰りはロープウェイ駅の方から一周しようと思っていたが、空がますます暗くなってきたので文殊岩屋への分岐まで行って引き返す。夫婦杉、福石を過ぎて仁王杉まで降りたところで、古い山友のフェアレディさんに出会った。何年前かに会ったのも行者堂牛王の前、よくよく金剛山に縁があるというか、よく歩いておられるというか…10分近くも立ち話をして再会を約して別れる。

帰りは郵便道への入り口でアイゼンを付けた。初めて使う新しい形で、一番楽に装着できるはずがなんと四人の中で一番遅くなった。途中で緩んでくるし、恥ずかしい!

アイゼンが利くほどの雪がない500段の下りは、登りよりも長く感じた。外すのも面倒で「いー5」の例の分岐まで、そのまま付けて歩く。帰りは崩落個所を避けて林の中の道を下ったが、以前に比べるとずいぶん良くなって歩きやすい。おしゃべりをしながら、登りと同じほど時間をかけてゆっくり下った。しかし、せっかく楽しみにしていた雪もなく、登り下りとも途中で一度も休まず、丸さんご夫妻には申し訳なく思っている。長時間の運転と合わせ本当にお疲れ様でした。


春寒・二上山(2013.02.08)

2013-02-09 16:14:58 | 山日記

【コースタイム】道の駅「ふたかみパーク当麻」09:40…裕泉寺下10:06…二上覗き10:26…道の駅ルートに合流10:37 …馬の背上露岩11:05 …雌岳11:20~11:30…雄岳11:50…大津皇子墓所11:55…二上神社分岐12:00…いっぷく坂12:20~12:30…古墳分岐12:40…鳥谷口古墳12:53~12:58…道の駅13:15

道の駅に耐寒登山の高校生を乗せた大型バスが何台も停まっていた。トイレは大行列だったが、先生が一般の人を優先するように声をかけてくれた。聞くと行先は金剛山だそうで、私たちが出発する頃に次々発車していった。今日はちょっと変わったルートを登る予定で雌岳の方に歩く。登山口にあたる当麻山口神社までは約800mあるが、格好の足慣らしとゆっくり歩く。先程まで晴れていたのに曇り空に変わり、風が冷たい。大池を過ぎて裕泉寺へ登る途中で、ちらちら小雪が舞いだした。

山門の手前50mほどの地点に右の山腹に取り付く道がある。入口が少し分かり難くかったが、近くで写真を撮っていた人から二本並んだ木の後ろにあると教えて貰った。

昨夜の雪が疎らに残る落ち葉の急坂を登る。上から降りてきた人が「今、ロープを付けたから使って下さい」と言われた。登るときはあえて必要でもないが、折角だから使わせて頂いた。しかし下りでは大いに役立ちそうな急坂である。

少し分かり難い林の中を行くと小尾根上の道に出会い、少し登ると行く手に面白そうな岩場が現れた。「奈良の爺々さん」のホームページで知った時から登りたかった「二上覗き」である。

左下に捲き道が作られているが、岩は乾いていて適度なステップがあり楽しく登れた。

最後の岩を越えると、捲き道と合流してしっかりした道が続いている。岩の上からの展望は見事で、胸のすくような見晴らし台だった。

の先は数分で道の駅からのルートに合流した。今日は先に雌岳に行くので、出合坂からは雄岳への分岐を直進する。この頃から、再び青空が拡がってきて急坂では汗ばむほどになる。

雄岳から雌岳に下る途中の露岩から見ると、金剛、葛城の山頂部が白い。馬の背から雌岳へ登る道が雪で白く染まっている。こちらの方角はまだ黒い雲が多い。
 
馬の背に下ると、大阪側から高校生の先頭グループが着いたところだった。白く雪が残り、凍結して滑りやすい石畳の道を次のグループに追われるように雌岳に登る。

快晴になり、西側は河内平野から六甲、北摂の山並みまで見渡せたが、風が音を立てて吹き過ぎて寒さを感じる。ベンチに腰を下したが、まだ時間が早いので、昼食はお預けにして雄岳に向かう。

続々登ってくる高校生に笑われないよう、滑らないように慎重に降る残雪の白さと赤い椿、青い空のコントラストが美しい。馬の背から登り返して岩場を過ぎ、広い木の階段道を登る頃から今度は中学生の大団体が降りて来るのに出会う。先生が道を譲るように声を枯らすが、なにせ200人を越す人数で、中にはわざわざ私たちの方に寄る子もいて何度も立ち止まる。ただ「コンニチハ」と挨拶が明るく元気なのが気持ちいい。

雄岳山頂の神社と大津皇子墓所に参拝して、先週登ってきた分岐から道の駅ルートへ下る。
 
楽な捲き道で朝の道に合流して、どんどん下る。途中でテープ標識やトラロープ、竹の手すりなど整備されている箇所が増えているのに気付く。急な下り坂も歩き易くステップが付けられている。無償で登山道を整備してくださる方のお蔭で、楽に歩かせて頂けることに感謝しながら歩く。

いっぷく坂で、最後の展望を楽しむ。竜門山群を背にして大和平野に浮かぶ畝傍山が美しい。遠くに白く台高北部の山々も見えた。ここへ着く少し手前の分岐に「鶯塚へ」の真新しい標識があった。今度はあの道を使わせて貰おう。

つづら折れの急坂を下り、林に入るとすぐに「古墳」への分岐がある。ここにも新しいテープや標識があり、迷いようがない。
最初は落ち葉に埋もれるような細い道だが、次第にはっきりした山道になる。幾つか竹林を抜けて細い流れに沿って下る。

沢側に石が並べられたり、古い木の橋が架かっていたり、

沢を堰き止めるように高く石を積み上げてあったりする所を通過する。この下には水汲み場もあるところを見ると、この道は昔から山仕事に使われていたようだ。二度、流れを渡ると静かな沼の横を通り、分岐から10分少しで明るい広場にでた。

ここは鳥谷口古墳の上で、登山口の竹の幹に「二上山 ←」の文字があった。

古墳の中を覗いていると、下の道をジャージ姿の生徒たちが三々五々下ってきた。明日から三連休で、どうも今日は耐寒登山が多い日らしい。大池の鴨クンたちにお別れして道の駅に帰った。ちょっとしたバリエーションルートで新しい思い出を作れて、楽しい3時間半の山歩きだった。


春待つ大和民俗公園(2013.02.01)

2013-02-01 17:12:52 | 今日の大和民俗公園

2月になりました。国中集落の移築民家で屋根の葺き替え作業がされています。

ひょうたん池では水が抜かれ、ヒツジグサの手入れが…。

花菖蒲園。寒々として、まさに「冬の園」の趣です。

三周目半ばから「里山の途」に入りました。落葉と優しい土の感触。

梅林ではロウバイが満開。紅梅は蕾の色も見えません。

里中池の真ん中にぽつんと点のように見えるカイツブリ。とても潜水時間が長く、何処に出てくるか分かりません。
岩の上ではいつも一人ぽっちのガーコが寒そうに身体を丸めて居眠り。じっと春が来るのを待っています。