ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

私の登った「午」の山(6)

2014-01-19 08:53:34 | 山日記

馬ノ鞍峰(1,1781m)
(うまのくらみね)台高山脈主稜のうち、北半分の高見山から池小屋山までは良く歩かれているが、池小屋山から大台ケ原山への南半分は原生林と密生した笹薮が続き、道は踏み跡程度しかなく山小屋や避難小屋もないので、縦走する人は少ない。入山の困難な山が多い中で私たちにも取り付きやすい山が馬ノ鞍山である。

2007年5月、この山域をよく知るハチキンさんから誘ってもらい登った。入之波温泉を過ぎて三之公林道終点まで車で入る。

右に明神谷を見下ろしながらの緩い登りは小さな沢を渡ったり、ザレ場を越したりするが、桟道や丸木橋などでよく整備されている。明神滝への分岐を見送り、登山口から1時間ほどでカクシ平の三之公行宮跡に着いた。

三之公とは、北朝に神器を譲った後亀山天皇の曾孫にあたる尊義王、その子の尊秀王と忠義王の三人のことをいう。今でも不便なこの山奥でご不自由な生活を過ごされたと思うと、お気の毒でならない。小さな谷を何度か渡り、林の中の急斜面を登って馬ノ鞍峰から西に延びる尾根の上にでた。

木の間から白髭岳、弥次平峰を眺める。勾配が緩んで雑木林の中を行くと次第に痩せ尾根になった。見事なシャクナゲ林に入るが、まだツボミが固く残念だった。

その代わりにアケボノツツジの花が艶やかな彩りを見せてくれた。最後の急坂を登って二等三角点の埋まる山頂に立つ。

林に囲まれて展望はないが、長い間の念願だった山頂だけに満足感に浸った。少し下ったところで昼食を済ませて元の道を下る。

帰りはカクシ平で尊義親王のお墓にお詣りし、明神滝へ寄った。

滝は40mといわれる高さから一直線に落下している。これだけの高さを、岩壁に触れずに飛び出すように落ちる滝は、関西では珍しいのではないだろうか。

【参考コースタイム】林道終点09:15…明神滝分岐09:48…カクシ平1キロ道標10:03~10:13…カクシ平10:48…尾根に出る11:40~11:50…馬ノ鞍峰12:20~12:55…尾根下降点13:35…尊義親王墓所14:00…カクシ平1キロ道標(コーヒータイム)14:30~14:47…明神滝15:10~15:20…林道終点15:40

*「私の登った午の山」はこれで終わり、「私の関西百山」を再開します*



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