宮応かつゆきの日本改革ブログ

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「人為起源の要因以外に気温上昇の説明はできない」 ー 江守成多さん(国立環境研究所)(37)

2020年01月04日 | 綱領関連

「しんぶん赤旗」4日付は、「守ろう!地球の未来-襲いかかる気候危機」の連載が始まました。

【マーシャル諸島 上】の一部を紹介します。

 「マーシャル諸島の平均海抜は約2㍍。地球温暖化が原因とみられる海面上昇の影響を最も深刻に受ける国の一つです。~過去の報告書では、海面が1㍍上昇するとマーシャル諸島の人口の半分が集中するマジュロ環礁(首都マジュロ)の土地の8割が失われると指摘しました」

 「昨年11月には『キングタイド』と呼ばれる極端に大きな潮の満ち引きが発生し、マジュロでは道路や家が冠水。200人以上が避難を余儀なくされました。台風の巨大化、雨不足、干ばつなどの異変も相次いでいます」

 「マーシャル諸島政府によると、世界全体の温室効果ガス排出に占める同国の割合は0.00001%にすぎません。それにもかかわらず、石炭、石油、などの化石燃料に依存してきた国々が引き起こした気候変動の犠牲者になっています」

「前衛」誌1月号掲載の「頻発する異常気象と地球温暖化」についての江守成多国立環境研究所・地球環境研究センター副研究センター長のインタビューの一部を紹介させていただきます。

(編集部)地球温暖化が人為的なものであるということがなぜ言えるのでしょうか」

「(江守氏)過去、とくに20世紀後半以降ですけれども、実際に観測された気温上昇が何によって説明できるかということを詳しく調べると、人間活動によって大気中に温室効果ガスが増えたということを除いてはまったく説明がつかないのです」

「(江守氏)人間活動により増加している温室効果ガスで一番大きいのは、二酸化炭素(CO2 )で、そのうち一番大きいのがエネルギー起源によるものです。それ以外にも温室効果ガスの排出はありますが、石炭、石油、天然ガスを燃やすことによってエネルギーをつくるさいに出てくるCO2の大気への放出が一番多い」

(江守氏)IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が2013年に出した第5次評価報告書では、20世紀半ば以降の世界平均気温上昇の半分以上は、人為起源の要因、つまり人間の活動による可能性がきわめて高い、ICPPの用語法では95%以上の可能性と評価されています」(「図3」が参考になります。同誌58頁)

【1.5℃未満でも危険がさらに深刻になる】

「(編集部)2015年の『パリ協定』で産業革命以前と比べてから気温上昇を『1.5℃未満』に抑える努力をすることが強調されていますが、これにはどういう意味があるのでしょうか。気候の変化はそのように予測されているのですか」

「(江守氏)私の理解ではその『1.5℃未満であれば安全であるというわけではないということです。そうではなく、産業革命以前に比べて世界平均気温は現時点で、1℃上昇しています。その1℃の温暖化ですでに脆弱な地域では非常に深刻な被害が出ています。サンゴが白化したり死滅したりしています」

「また、脆弱な途上国では、大干ばつで食料危機になっていますし、強力なストームによって大規模な風水害が発生してて住むところを失ったりするなど、これまでにない規模の被害が頻繁に起こるようになっています」

 「気候変動」問題を科学的に議論するするうえで参考にしたい、「グラフ」「表」なども掲載されています。さらに、探求し、研究するうえでも手引きになるのではないかと思います。 

 

 

 

 

 

 


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