「しんぶん赤旗」日曜版11月2日号は、日韓・韓日議員連盟合同総会で訪韓した志位委員長の活動、発言を大きく取り上げています。 同紙6面では、代表団と朴・クネ韓国大統領との会談の様子を次のように伝えています。
「日本共産党から志位和夫委員長、笠井亮衆議院議員が出席。 志位氏は『国交正常化50周年となる来年に向けて、両国の友好関係発展のために私たちも努力したい』と述べ、『両国の友好を考えた際、過去の歴史に正面から向き合い、過ちを真摯に認め、未来への教訓にすることが不可欠だと考えます』と強調しました」
「さらに、『村山談話』『河野談話』を継承するとともに、それにふさわしい行動を取ることが必要です。 『慰安婦』問題については、被害者の女性の方々の人間としての尊厳が回復される解決が必要です』と指摘。 「そういう方向に両国が向うよう、そして北東アジアの平和・協力の枠組みをつくっていくために努力していきたい』と語りました。 朴大統領は『ありがとうございます』と応じました」
10月31日の「しんぶん赤旗」は、30日、都内で開かれたシンポジウムでの元米国務副長官のリチャード・アーミテージ氏と元米国防次官補のジョセフ・ナイ氏の発言を報じています。 内容は次の通りです。
「旧日本軍『慰安婦』問題での軍の関与と強制性を認めた『河野談話』を否定しようとするたくらみや安倍首相による靖国神社参拝について苦言を呈しました」
「ナイ氏は、一部右派政治家が『河野談話』発表後の記者会見での河野洋平官房長官(当時)の発言を問題視していることに言及。 『彼が話したテキストなどをもう一度蒸し返すことは、自分の傷をもう一度深めることになる。 自分を銃で撃つようなものだ。 これは過去のこととし、先のことを考えなければならない』と述べました」
「アーミテージ氏は、『米国はアフリカ系アメリカ人に対する扱いについての謝罪を公式に伝えてきた。 これは100年謝罪を続けても済むものではない。 アメリカの先住民や戦時中の日系人の扱いについても謝罪を常に伝えており、今後とも謝罪は続ける。 これは何も自尊心を傷つけるものではなく、正しい選択だからだ』と『河野談話』否定の動きを暗に批判しました」
「靖国神社参拝について、ナイ氏は、『靖国参拝のたびに、1930年代の日本をほうふつとさせることになる。 他の方法で戦死者に対する敬意の表し方を検討すべきだ』と指摘」
「アーミテージ氏は『日本人が自ら決断しなければならない問題だ』と述べました」
安倍首相は、「河野談話」を継承するという一方で、「性奴隷というのはいわれなき中傷だ」と述べています。 これは「河野談話」の事実上の否定です。
こうした安倍首相の2枚舌的態度が同盟国アメリカからも理解されないものであることが鮮明になりつつあるように思います。