4日は、「10・4沖縄連帯交流集会」に、5日は「神奈川県平和委員会第56回大会・創立60周年記念レセプション」に参加してきました。
「辺野古新基地NO! 県知事選勝利」「オスプレイ配備反対」「戦争する国づくり反対・憲法を守り、生かそう」と熱く語られました。
こうした発言などを聞きながら、新ためて、1月の党大会で提唱した「北東アジア平和協力構想」の現実的意義を実感させられました。
6日付の「しんぶん赤旗」は、同構想に対する4氏の談話が掲載されています。 元外務省国際情報局長の孫崎 享さんの発言に励まされました。 以下、紹介します。
「いまアジアは世界最大の経済・工業地域として発展している一方、北東アジアでは政治がその発展の足を引っ張っており、それをどう解決するか、平和的安定の戦略が求められています。 その解決モデルは二つあり、一つはEU(欧州連合)の流れ。 もう一つの焦点が、これまで光が当てられてこなかったASEAN(東南アジア諸国連合)の流れです」
「もともとASEAN地域は、国同士の争いが頻繁にあり、非常に不安定とみられていましたが、その中で互いに衝突しないことを前提に協力し、共同体としての発展を目指しました。 当初はその成否も懐疑的に見られていましたが、域内の軍事的抗争はまったくなくなりました。 現在では、北東アジアに次いで2020、30年代に大きく発展する見通しをもたれるようになり、米国も、中国とならんでASEANに対し大きな関心を寄せています。 ASEANの取り組みの教訓を学び、協力・連携することは、北東アジアの不安定要因を除去する大きなチャンスになります」
「EUに着目する主張については、それが先進国相互の関係で、一神教を共通の背景とするなど、北東アジアとの条件の違いが大きいとされました。 他方ASEANでは、発展途上国の関係のなかで、言語、宗教、政治体制、経済的到達などで多様性を持ちながら、その違いを超えて対話し、戦争を回避するという貴重な安全保障上の成果を上げています」
「現在でも各地で紛争案件をさまざまに抱えていること、かつてベトナム戦争で殺しあったフィリピン・タイとベトナムが参加し関係を築いていることなど、その中での平和は実践的なリアリティーと説得力を持っています。 また、南シナ海での中国とベトナム、フィリピンとの対立でも、ASEAN全体として平和解決の方向性を維持しています」
「これは東シナ海・尖閣諸島問題で中国と緊張を抱える日本にとっても重要です。 日本共産党が、ASEAN対する地域研究を深めながら、それにとどまらず、ASEANの知恵を日本と北東アジアの安定に生かす動機で学びとり、北東アジアで紛争を平和解決する合意を取り結ぶ方向を提起しました。 これはすばらしいことだと思います」