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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

最小不幸社会

2011-01-18 08:37:57 | 日記
 学校では部活動やサークル活動に入らず、社会に出ても仕事場と部屋との往復だけ。近所にどんな人が住んでいるのか、仕事場にどんな人がいるのかほとんど何も知らない。テレビは見ない。スポーツはしない、見ない。ゲームはする。モンスターを倒すのは得意だ。ネットでニュースも見る。友達がいないわけではない。メールはやり取りしているし、ブログにコメントを書いてもいる。ただ、会って話すことは、無い。電話もかけない。たまに電話がかかって来るのは、母親と会社の上司ぐらいだ。母は元気がいい。こちらの状況などお構いなしに、よくしゃべる。特に何も話さない。「うん」とか「ああ」とか言って電話を切る。何日か会社に行けない日が続くと会社の上司から電話が入る。そんな時は何か話さないといけないが、できれるだけ無難に、よくある話にまとめる。次の日会社に行けば、それで問題は無い。孤独だと感じることが無いわけではないが、人付き合いの面倒さを考えると、これで十分だと思う。自分のことを誰かにとやかく言って欲しくない。別に誰かに迷惑をかけているわけではないし、人を傷つけているわけではない。毎日真面目に会社に通って普通に生きているだけだ。

 こんな彼にある日、召集令状が届いたら、彼はどうするだろう。軍隊に入って戦争に出ろ、と言われたら彼はどうするのだろう。戦争に行って日本のために戦って来いと強制された時、彼は一体どうするのか。逃げるのは面倒なことだ。追ってくる者がある。それでも逃げるだろうか。それとも言われるままに戦争に行き、戦うのだろうか。それが社会の決まりだから、毎日会社に行っているように。

 日本の国民の多くが彼のような生活を送る人々だったら、自分の体に弾丸を貫かせてもその彼らを守りたいと思う兵士は現れるのだろうか。また、もし、そんな兵士が自らの命をなげうって彼のために戦って亡くなった時、彼はどのように感じるのだろうか。

 国を守る、と言うのは、国境を守る、と言うことだけでは無い。土地を守り、その土地に眠る資源を守り、経済を守り、国の名誉も守ったが、その国に住む人の心はとっくに干からびたミイラのようになっていた、と言うのでは元も子もない。武力で守れるものには限度がある。

 誰と心を通わせることが無くてもコンビニに行けば、おいしい食材が買え、部屋には電子レンジも冷蔵庫もある。飲み水に困ることが無いだけでなく、24時間たっぷりお湯を使うこともできる。寒ければ寒いなりに着込む服もあるし暑ければ部屋を涼しくするエアコンもある。「豊かな暮らし」と言えるものがある。ここは豊かな国民が住む豊かな国だ。だが、本当に「豊か」なのか、しっかり考えたこともない。ほんの少ししか自分を不幸だと考えない世の中ならそれで良いではないか、「最小不幸社会」をめざそうと首相は言う。それが「豊か」と言うものなのだろうか。

 「豊かな暮らし」とはどんな暮らしなのか、豊かな暮らしを送る豊かな国民、豊かな国家とはいったいどんなものなのか、一人で考えていないで、誰かと議論して考えて行きたい。「最小不幸社会」などとうつむいていないで胸を張って「最高にハッピーな社会」を誰かと一緒に夢見るべきだろう。


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株式会社ジェイエスピー
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