小学校の理科の時間に習った「陸は熱しやすく冷めやすい。海は熱しにくく冷めにくい」という原理が、なぜかことあるごとにふっと蘇る。陸地は太陽が昇って熱せられるとすぐに温まる。海はすぐには温まらない。陸地に接している空気は陸地の熱を受けて温まり上空に向かう。空いた隙間に海からの空気が流れ込む。そのために日中は海から陸に向かって風が吹く。「海風」である。陽が沈むと陸地はすぐに冷めてくる。代わりに一日中陽の光に暖められた海は冷めにくく温かいままでいるので昼間とは逆の現象が起きる。海で上昇気流が起き、陸から海に向かって風が吹く。「陸風」である。朝と夕方、陸と海どちらが温かいとも言い難い時間帯には風が止む。「凪(なぎ)」だ。朝凪とか夕凪とか言う。
この「熱しやすく冷めやすい。熱しにくく冷めにくい」と言う部分が、誰かを評価しようとする時、どこかの国の国民性を考える時、必ず頭に浮かぶ。世間では多くの場合、男女の性質を言い分ける時にこういう言い方をする。男性は熱しやすく冷めやすい。女性は熱しにくく冷めにくい、と。確かにそんな感じがすることもある。だが、性差より個人差のほうがずっと大きいようにも感じる。最近は特にこの組み合わせパターンである、熱しやすく冷めにくい常に何かに熱いタイプや、熱しにくく冷めやすいほとんど熱くならないタイプなども多い。国民性から言うとかつて日本人は熱しにくく冷めにくい海のような国民だったのではないかと思う。しかし、近年は逆に熱しやすく冷めやすい陸のような国民性が顕著になっている気がする。個性が重視され趣味趣向も様々になってきているように見える割に、本当に強く個性をつらぬけるか、と言うとそうでもない。みんながやっているから、みんなそうだから、と言う感覚が非常に強い。だから「流行」や「はやり」「トレンド」「みんな」というような言葉に弱い。「これからこれが来そうです」というレポートは至る所にある。乗り遅れまいと、それこそ「みんな」一気に熱くなり、すぐに冷める。
「草食系男子」などと言う言葉が流行った。今の若い男性は、草食系が多いと言う。だが草食系は熱しにくく冷めにくいのだと私は思う。ところが今の若い男性は、いや、先に言ったように若い男性だけでなく今の日本人は総じて熱しやすく冷めやすい。本当は、現実に食べているものと同じように肉食系なのではないかと思う。狩猟を生業とする生き方をしてきた民族が作り上げてきた性質が、畑や田んぼを耕して自然の時間の流れの中でじっくり考えて生きてきた日本人の性質を塗り替えようとしている。
草食動物の中には「反芻」と言う独特の行為を行う種がいる。一回飲み込んだものをもう一度噛み直すのだ。誰かが自分に投げかけてくれた言葉を一度飲み込んで、何度も何度も考えてみる。考えている合間にも新しい言葉や経験に出会い、それもまた一度は飲み込むが何かあると取り出して何度も何度も噛みしめる。そうやって少しずつ人の考えを自分の考えとしてまとめあげ、決心して動き出す。こうやって作り上げられた決心は固い。熱しにくいが冷めにくいのである。
勘を頼りに動くことは間違いではない。勘が働くほど経験を積んでいる、ということはとても素晴らしいことだと思う。しかし、じっくり考え、考えに考え抜いて方向性を見定める姿勢は非常に大切なことだ。信頼できる人たちから助言をもらい、世界のどこかにあるサインを見落とさず、何度も考えてみると、知らないうちに、次に開けるべきドアがすぐそこにあることに気付いたりするものだ。
monipet
動物病院の犬猫の見守りをサポート
病院を離れる夜間でも安心
ASSE/CORPA
センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
「できたらいいな」を「できる」に
OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
短納期HEMS開発をサポート!
GuruPlug
カードサイズ スマートサーバ
株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
この「熱しやすく冷めやすい。熱しにくく冷めにくい」と言う部分が、誰かを評価しようとする時、どこかの国の国民性を考える時、必ず頭に浮かぶ。世間では多くの場合、男女の性質を言い分ける時にこういう言い方をする。男性は熱しやすく冷めやすい。女性は熱しにくく冷めにくい、と。確かにそんな感じがすることもある。だが、性差より個人差のほうがずっと大きいようにも感じる。最近は特にこの組み合わせパターンである、熱しやすく冷めにくい常に何かに熱いタイプや、熱しにくく冷めやすいほとんど熱くならないタイプなども多い。国民性から言うとかつて日本人は熱しにくく冷めにくい海のような国民だったのではないかと思う。しかし、近年は逆に熱しやすく冷めやすい陸のような国民性が顕著になっている気がする。個性が重視され趣味趣向も様々になってきているように見える割に、本当に強く個性をつらぬけるか、と言うとそうでもない。みんながやっているから、みんなそうだから、と言う感覚が非常に強い。だから「流行」や「はやり」「トレンド」「みんな」というような言葉に弱い。「これからこれが来そうです」というレポートは至る所にある。乗り遅れまいと、それこそ「みんな」一気に熱くなり、すぐに冷める。
「草食系男子」などと言う言葉が流行った。今の若い男性は、草食系が多いと言う。だが草食系は熱しにくく冷めにくいのだと私は思う。ところが今の若い男性は、いや、先に言ったように若い男性だけでなく今の日本人は総じて熱しやすく冷めやすい。本当は、現実に食べているものと同じように肉食系なのではないかと思う。狩猟を生業とする生き方をしてきた民族が作り上げてきた性質が、畑や田んぼを耕して自然の時間の流れの中でじっくり考えて生きてきた日本人の性質を塗り替えようとしている。
草食動物の中には「反芻」と言う独特の行為を行う種がいる。一回飲み込んだものをもう一度噛み直すのだ。誰かが自分に投げかけてくれた言葉を一度飲み込んで、何度も何度も考えてみる。考えている合間にも新しい言葉や経験に出会い、それもまた一度は飲み込むが何かあると取り出して何度も何度も噛みしめる。そうやって少しずつ人の考えを自分の考えとしてまとめあげ、決心して動き出す。こうやって作り上げられた決心は固い。熱しにくいが冷めにくいのである。
勘を頼りに動くことは間違いではない。勘が働くほど経験を積んでいる、ということはとても素晴らしいことだと思う。しかし、じっくり考え、考えに考え抜いて方向性を見定める姿勢は非常に大切なことだ。信頼できる人たちから助言をもらい、世界のどこかにあるサインを見落とさず、何度も考えてみると、知らないうちに、次に開けるべきドアがすぐそこにあることに気付いたりするものだ。
monipet
動物病院の犬猫の見守りをサポート
病院を離れる夜間でも安心
ASSE/CORPA
センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
「できたらいいな」を「できる」に
OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
短納期HEMS開発をサポート!
GuruPlug
カードサイズ スマートサーバ
株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業