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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

正月番組

2011-01-12 09:52:01 | 日記
 正月番組のひとつとしてバスのように改造されたトラックに乗って165日かけて南米を一周する旅の記録をNHKが放送した。昨年夏に5日間かけて放映された番組の再編集・再放送ということらしい。録画してこの3連休に見た。ずいぶんヒマな人しか見ない番組だと思う。のんびりした気持ちを持っていないと5ヵ月半に渡って旅をしている人の記録を最後まで見たいと思わないかもしれない。しかも、民放の作りと違って、ことさら盛り上げようという気がまるで無い。淡々と行く先々の景色と旅人の姿を映して行く。5ヵ月半の記録ともなると短く編集しても1時間2時間では終わらない。前後編に分けて3時間か4時間もあったと思う。途中で飽きるかなと思っていたが、全く飽きなかった。それぐらい南アメリカという大陸がおもしろいところだったということだ。その上、何の作り込みもしていないはずなのに、この長い旅に参加しようとやってきた人たちが皆それぞれに自分の中で引きずってきた何かに区切りをつけたいと考えていたことだった。

 「これはいったいどうしたことなのか?」とコマーシャル前に不思議がってコマーシャル後にももう一度同じ場面を説明して不思議がる民放の特集がある。私が子供の頃から似たような内容で番組作りをしている。心に残らない。スナック菓子のように消費しておしまいである。多くのスタッフが知恵をめぐらせて一生懸命作っているのだろうと思うが、残念ながら面白くない。テレビ離れは確実に進んで行くだろう。

 165日の旅に最初から最後まで全工程通して参加した一人に30歳の日本人女性がいた。世界各国の若者から年寄りまで幅広く参加する。参加者はいくぶん女性が多い。オーストラリア人が多かったようにも思う。日本人女性は4年間の結婚生活を卒業し、新しい生活を始めるために参加した。「旅をしたかった。これからも旅のできる人生を送りたい」そう言っていた。
 番組冒頭にちょっとしたダイジェストが映し出される。ずっと番組を見ていくと、そのダイジェストを作った編集者の気持ちが見えて来る。大変な旅を共にした人しかわからない意味が見えてくる。誰かが何か言ったり何かやったりする時には、必ずそこに至る理由があることを長い時間かけて番組は淡々と教えてくれる。しかも番組ラストは感動的に涙で旅を終わるわけでもなく、何人かの参加者の自分を見つめる感想だけ伝えて終わる。彼らにとって、バスを降りたから旅が終わったわけではないということを淡々と伝えるだけだ。

 どこにいても考え方次第で旅をしているようなものだが、やはりずっと暮らしていく場所と旅の空間は別にしておくほうがいいだろう。ちょっと旅をしただけで何かを変えるのは難しい。ただ、旅をすることで、ずっと暮らしていく場所に自分なりのカンマやピリオドを打つことはできるだろう。新しい物語を始めるいいきっかけにすることができる。旅自体が物語であれば、それは素晴らしい経験だろうと思う。世界は広い。


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株式会社ジェイエスピー
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