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UI

2012-03-22 10:56:53 | ユーザインタフェース
テレビ離れが進んでいるという話をよく聞くが、私も学生のころからテレビをあまり見ない。正確に言うとインターネットに触れてからテレビに使っていた時間がインターネットにシフトしたと言うべきで、"テレビ離れ"という現象の原因がこれにあるように思える。今ではテレビよりもブラウザを見ている時間の方が圧倒的になってしまった。

よって私にとっては、いくつかあるブラウザの中から使いやすいものを選ぶのは、高価なテレビをメーカーごとに特性やスペック、コストパフォーマンスなどを調べて買い時を決めることよりも興味深いこととなっている。

ブラウザを語る上で切っても切り離せないのが、"ユーザインタフェース(以下UI)"である。
ブラウザについては他にもメモリ使用量や設定の自由度などが挙げられるが、長いブラウジングをいかに快適に過ごせるかは、概ねこの"UI"部分にかかっている。また、UIを語る上でも一番変化に富んでいて分かりやすいテーマであると思う。今回はブラウザを通してUIについて考えてみたい。

私のブラウザ遍歴を語らせてもらうと
IE6.0時代・・・そもそもIE以外のブラウザは尖った目的以外では使う必要がなかった時代。
FireFox時代・・・はタブ機能やアドオンを導入することによって快適になるということを知った時代。
そしてFireFox3.Xを使用していたらメモリ使用量が1Gを超えていたことに気づき、軽いブラウザを求めGoogle Chromeにした。
IE6.0 → FireFox2.X → FireFox3.X → Google Chrome となる。
(職場では特別な理由が無い限りIEです。)

Google Chromeにしてからまず思ったのは、
「ブックマークバーが左側に無い・・・なぜ・・・?」
という感想だった。IE6.0やFireFoxはブックマークに登録したサイトがリストまたはツリービュー化され、左側に表示されていた。

[Fire Fox 4.X]

Google Chromeは画面上部にブックマークバーが1行あり、そこに追加されていくタイプだ。

[Google Chrome]

これだと表示出来るブックマークの数はディスプレイの横の長さに依存することになり、これまでたくさん貯めこんできたブックマークを表示させるのはかなり困難だ。フォルダ分けが必須になってしまう。

近頃のブラウザはUIをアドオンなどでかなり自由なセッティングすることが出来る。左側にツリービューで表示するようなアドオンは探せばすぐ見つかる。しかしUIについてとくに注意すべき点は、

最適かつ最強のUIは"慣れ"である。ということだ。

自分好みや特定の用途の為に尖ったセッティングにすれば、一時的に高いユーザビリティを得ることができるが、ブラウザのメジャーバージョンアップやアドオン間の干渉などによって使うことを断念せざるを得ないことがある。
その時に尖ったセッティングに慣れてしまっていると、にっちもさっちも行かない。また新しい環境で再セッティングを行う際にアドオンの名前を思い出せなかったり、セッティングに時間がかかってしまうことがある。
尖った環境で"慣れ"てしまったら最後、デフォルト環境で操作するにはリハビリが必要となってしまう。
よって私がブラウザに求めることは"デフォルト状態で高いユーザビリティを持つこと"である。
またカスタマイズも必要最小限、なるべくデフォルトで使うものとする。

Google Chromeの1stインプレッションはそういった意味では最悪だった。検索ワード入力欄とアドレスバーが同一になっているのも意味がわからない。しかしFireFoxに戻る気にもなれず、3大ブラウザの中でも一番使いにくいと感じていたIE8.0を使う気にもなれず、その他マイナーブラウザもクセが強そうだった。

しかし良い噂を多く聞くので食わず嫌いはよくないと思い使ってみた。
・ブックマークはジャンル事に整理し、フォルダは2階層までとした。よって最低でも2クリックで目的のサイトに飛べることになる。
・1クリックで表示させるサイトは見る頻度が高いものを厳選した。
工夫したポイントは以上の2つだが、比較的すぐにGoogle Chromeに慣れることが出来た。

慣れてきた上で階層の深いジャンル分けは不毛だということがよくわかった。階層が深いとどこに何があるかが把握しづらく、そもそも思い出しもしないものは見る必要が無い。新規サブメニューを作る度にツリーのメンテナンスを要する。また複数のカテゴリに属する情報もあるのでサブメニューが増えれば増えるほど情報への到達確率は減る。
人間が視覚的に見る必要がある階層は3階層までだと思える。
よってFireFoxのツリービュー表示は不要である。
これはメーラーなどの設定にも言えることではないだろうか。そもそも何かを探す時は検索機能を利用したほうが速い。

しばらくしてFireFoxがバージョンアップし、4.X世代を使ってみたが、左サイドに出てくるブックマークバーに違和感を覚える。
ツリーを開きすぎると目的ページに飛ぶ際にスクロールする必要があるし、閉じているとどこに何があるかがわかりづらい上に、ツリー開閉のギミックを押している内にミスクリックする可能性もあるし、情報にアクセスするまでに時間がかかり面倒に感じるようになった。
また表示領域の狭さも感じた。常にブックマークバーが左側に表示されているので、Google Chromeに比べると、左側にメニューがあるようなサイトは非常に表示領域が狭く感じる。
とくにAmazonのような商品がたくさん並ぶサイトを見る際には表示領域の広さはかなり重要である。ブラウザの情報を見ながら別アプリケーションを操作する際も表示領域は広いほうがいい。

そう考えるとGoogle ChromeのUIがとても優秀に感じてきた。表示領域を確保するためにムダがとことん削られているのだ。
また検索欄とアドレス欄が同一になっているのもムダの排除である。新しいワードを検索する時は新規タブを開き、検索エンジンに直接記述すればいいし、何よりURLが見やすい。フォントも他ブラウザに比べて大きめだ。
「http://」が省略されているのもそのための工夫と言える。(現在ではFire Foxもそうなっている。)

[Google Chrome トップ]

検索時の検索ワードのマーキング機能、基本的なショートカット、F12のデバッグモードなどなど、見た目のわりに基礎的な部分がアドオン無しで使うことが出来る。
結果としてFireFox時代よりも快適にブラウジング出来ている。

使い始めの時に左側にブックマークバーが無いことを嘆いていたが、今になってみればそれは大した問題ではなかった。
そこで思うのがなぜ"メニューは左側にあるべき"という固定概念があったのかという疑問である。
大抵のWebサイト場合、上部にメニューが無いものは左側にある。右側にあるサイトはイレギュラーなデザインと言える。
Webサイト以外でもたいたいのツールにおいてリストやメニューは左側に来ることが多い。
Fの法則やZの法則からすると左上によく操作するものが来るというのは理解できるが、左側にある必要性はあるのだろうか?

人類は概ね右利きが多く、ほとんどの言語は左から右へ記述される関係もあり、天性の左利きも右利きに矯正されることが多い。
マウスもメーカー備え付けのもの以外は右手向けのデザインのものが多い。PCもデフォルト設定では右利き向けになっている。
そう考えると大抵のユーザは右手にマウスを持ち、PCを操作していることになる。(現に左利きの人でもマウスは右手に持って右手設定であることが多い。)
なので、平均的なマウス待機位置は自分の見るべき対象物にマウスポインタが重ならないように、画面右半分、それも下側にならないだろうか。
つまり左側にあるメニューや戻るボタンをクリックするためにムダな往復をしているということになる。
益々左側にメニューがある意味がわからなくなってきた。未だにこの問題に対する納得の行く解答を導き出せていない。
大抵のユーザインタフェースにはユーザビリティの追求の末にデザインが出来ているので突き詰めて考えると納得がいく。
例えば電子レンジは右手に食品を持ち、左手でフタを開ける、食品をターンテーブルに置き、そのまま操作パネルに触れながら左手でフタを閉める。
だから電子レンジの操作パネルはほぼ右側についている。機能がシンプル故にUIが洗練されているということだろうか。

だけどWebやPCにまつわるUIはよくよく考えてみるといい加減であったり、作り手の都合であったり、よく吟味されていない気がする。
まだまだ発展途中だということだろうか。
Webページのデザイン本があってもそれはアートとしてのデザインであって、UIのデザインではない。
"慣れ"が最適かつ最強のインタフェースとは言ったが、固定概念を捨てて新たな可能性を模索、再構築していく機会というのは間違いなくある。
初めてマウスが世界に出現し、GUIというインタフェースが生まれた瞬間、ゲームパッドに十字キーが備え付けられた瞬間、携帯電話の操作がタッチパネルになった瞬間。
インタフェースの進化は新たな可能性を開く。

これらUIの課題はソフトウェアの業界、ハードの業界、Webの業界、ゲームの業界など幅広く見ることが出来る。
これほど興味深い分野なのに、文献やネット上の情報が少なすぎるのが残念だ。
(K.S)


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