JR4GPAの「つぶやき」

JR4GPA の「つぶやき」です。修理依頼は、2013年3月3日のBLOGをご覧ください。

TS-930S 修理

2019-06-08 | Weblog
久しぶりの書き込みです。
修理や調整は継続してやっているのですが、FT8での交信が忙しくてBLOGまで手が回りません。
SSB,CWだと、「何も聞こえないなあ、BLOGの更新でもするか」と言う時間があるのですが
FT8だと、24時間何かが見えていますので、ついつい交信が優先してしまいます。

前置きは、これ位で今回は TS-930S の修理です。

オートチューナーをONにしてチューニングを取っていると電源が落ちて、二度と電源が入らなくなったという物。

TS-930 お得意?のドライブのトランジスタが破裂して、電源を道連れに壊れたものと思い
その旨メールでご連絡しましたが、ファイナルユニットを見てもトランジスタが焦げたり破裂はしていないので
違う部分かもしれないので、一度見て欲しいとの事。

届いて、送られてきた箱からTS-930Sを取り出すと、ケースにへこみが。



底面に緩衝材がしっかり入っていないと起きるのですが、今回は専用箱。
おかしいな......
メールで連絡すると、以前修理に出した時のものだろうとの事。
なるほど。

それでは、一応電源が入らないのを確認する事に。
ファイナルユニットが生きていて、電源を入れることによって、壊れたらいけないのファイナルユニットへの電源をカットして
電源ON。
おや、電源が入るではないですか。



SGから信号を入れてみると、各バンド感度良し。
しばらく通電しておくも問題なし。
犯人と思われるのは、先ほど電源ラインをカットしたファイナルユニットです。

それでは、点検を。

あーダメだ。28Vラインが短絡している。
犯人捜しの開始。一番怪しいのはやはりドライブ段のトランジスタ。
当たりーーー!
見た目は何ともありませんが、見事に内部でショートしています。




と、言う事で修理不能です。
このトランジスタはオークションやWEBで売りに出されていますが、画像を見ただけで笑ってしまう偽物が多く
本物に巡り合える気がしません。
手持ちでhfeのランク違いを持っているがとおっしゃられていますが、hfeのランクが上であるとの事ですので
その時点でアウトです。さらに発振しやすい状況にする事はできません。

代替え部品で組むという手もあるのですが、高額になりますので
ファイナルユニットの動作品を購入して載せ替えるのが、安い方法ではと思います。
それでも、載せ替えたファイナルユニットがいつまで動作するかという疑問がありますが......

残念ですが、私の予言が的中しましたので、その旨お伝えして返却しました。
不良部品を外しておきましたので、とりあえずラジオとしては使えます。







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