まだまだHK0NAで賑わっているようですが、私の設備では
もうこれ以上出来そうに無いので、「修理おやじ」に戻って
遊んでいます。
先日から調子の悪い、スペアナ R4131C を修理しました。
10年位前に壊れて、修理に出したのですが、料金が\10万円を越え
さらに今回で修理はお終い、次回はもう受け付けられませんと言われました。
この手のクラスだったら、修理代\10万払うつもりがあれば、もう少し払えば中古で
購入できますので、壊れたら諦める方が安いかもしれません。
捨てるのは勿体無いので、悪あがきをしてやろうと分解。
無線機と違って、かなり複雑ですから、直りはしないだろうと
思いましたが、最初から諦めてしまったらそれでお終いですので
とりあえず分解。
症状は、低い周波数では40dB以上低く表示されて、高い周波数に
なるに従って誤差が少なくなって行き、500MHzを越える辺りで
若干低いがまあそれらしい値で表示されるという物。
この症状は、良く考えるとリレーのアイソレーション特性と似ていますので
入力回路を疑いました。たとえば、コネクタと基板の接続部分の接触不良や
各部の半田クラックです。低い周波数ではロスが大きくなりますが
高い周波数では、そこを飛び越え信号が通過するのでロスが低くなる訳です。
まず、INPUTのコネクタから信号を追いかけよう。
ケースのカバーを外して、丁寧にシールドしてあるケースの蓋を開けて
良く観察すると。チップ抵抗に半田がうまく乗っていない部分があります。
これはもしかして....
再半田すると、見事に復活。
それまで、200MHzの基準信号が出ているので、INPUTに入れて調整しても
規定のレベルまで上がらなかったのですが、すんなり調整できるようになりました。
あまり簡単に直ったので拍子抜けしてしまいました。
粗大ゴミにならなくて良かった。ポンコツでもスペアナが有ると無いでは
修理の効率、信頼度が全然違いますから。