JR4GPAの「つぶやき」

JR4GPA の「つぶやき」です。修理依頼は、2013年3月3日のBLOGをご覧ください。

修理依頼について

修理依頼は、2013年3月3日のBLOGの内容をご覧になり、メールにてご連絡ください。

IC-741 修理

2015-04-26 | Weblog
オークションで落札した IC-741S を修理。
いつも壊れた無線機を入手するのは100W機ですが、今回のIC-741Sは10W機です。
バックアップ電池がNGなようで、サッパリ動かないとの事で
面白そうなので入札したら見事落札できました。

以前書きました様に、オークションで書かれている説明文を良い方向で理解して
落札して何度も痛い目にあっています。
今回も「大分前に調整して使っていました」なんて
一文もありましたが、「大分前に調整した」を悪く理解すると
「大分前に調整しましたが、それからは調整していないので今は知りません」
って事です。

まず、バックアップ電池の交換と、消えたデータの復旧作業です。
このデータは、無線機の下限周波数、上限周波数やアマチュアバンドの
周波数ごとの下限周波数、上限周波数、モードによるキャリア周波数情報など
動作に必要な情報が書き込まれていますので、消えてしまうと
たとえば、下限周波数 000000MHz 上限周波数 000000MHz のように
なってしまい、全く動かなくなってしまいます。




ここまで出来ると、送受信が可能となりますので、やっとチェックが出来ます。

想像通りの状態で、受信極悪で、やはり大分前に調整(大爆笑!)されたようで
感度感度極悪、各部発振関係の周波数ズレズレ。
まずはRFユニットからリレーを外して接点のクリーニング。



感度はかなり良くなりましたが、コイルの調整も必要なようです。



各部調整し、送受信共に良くなりました。




これでおかしな所が無いか、連続通電試験に入ります。



 「電源が無いのでチェック出来ません」
 「XXMHzで使っていました、他のバンドはアンテナが無いので分かりません」
 「押入れから出て来ました。無線の知識が無いので分かりません」
など、その文章本当ですか?と言う様な怪しい物件をオークションで探しますか。

くじ運が悪いのか、私はハズレばかり引きます。
運が良い人は何もしなくても使えるじゃないかと言う様な物が
届いているのでしょうか???
うらやましい!の一言。



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TS-930S 修理 2台目

2015-04-19 | Weblog
TS-930Sの故障品を購入。

・表示が出ない
・受信出来ない
・送信出来ない
と言う物、面白そう。

先週修理したFT-900の連続通電をしながら今週の修理開始です。

届いたTS-930Sを早速調査開始。
どうやら電源ユニットに不具合がある模様。


昨年、四苦八苦して修理したので、電源ユニットの摘出はお手の物。
トランジスタが2本飛んでいました。
交換すると表示が出て、受信出来るようになりました。


電源ユニットに不具合があると、ファイナルユニットのドライブ段の
トランジスタがぶっ飛んでいないかが気になります。
CWで送信してみると、発振している模様。
連続キーダウンでパワーメーターが激しくふらつきます。
はあ.....
でも、ドラーバーの石がぶっ飛んでいる訳では無さそうなので
まだ救われます。

安定化されているはずの28Vをオシロスコープで見てみると、何とリップルが
すごい。波打つ、波打つ、何じゃこりゃ?
これまた電源関係が異常でしたので、不良部品を交換。
28Vが安定して、まともな直流に。
これで安定して100W出るようになりました。

良し良し、これで各部調整すれば終わりだなと
思いながら、モードをAMに切り替えると、音が出ません。
SGから信号を入れて見るも、Sメーターは振れないし、音も出ません。
今度は何?
回路図片手に追いかける事1時間、不良個所を見つけ修理。
やっとまともになって来ました。

Sメーターの照明の右半分暗いので、電球を見てみると
切れています。電球は28Vですが、そんな電球は持っていませんので
LED化しました。この機種はディマースイッチがあるので、それも考慮しながら
回路を変更して対応しました。
DIMスイッチでちゃんと明るくなったり、暗くなったりしています。


一応、送受信出来るようにはなりましたが、各部周波数カウンターで
測定して見ると、結構ズレています。今週は時間切れですので
来週は各部調整からスタート。もう何も不具合が出て来ませんように。

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FT-900 15台目 修理

2015-04-12 | Weblog
オークションで購入した FT-900 が
「全バンド UNLOCK表示」
なので修理して欲しいとの依頼がありました。

オークションで不動作品を購入する目的は
・修理して使う
・部品取りとして使う
のいずれかだと思います。

今回のオーナーさんがどういう目的で購入されたかまでは存じ上げません。



Googleなどで、PLLのUNLOCKを検索すると、トリマを交換したとか、
単にトリマをちょっと回したら動作したと沢山出てくるので
この部類と思って購入される方もあるかと思います。
オークションは使わなくなったから、どなたか使ってと欲しいと、
良い物が多く出ているのでしょうが、中にはつつきまわしてどうにもならないので
出品するとか、複数台買って動作基板だけ組み合わせて1台仕上げて
残った基板で動かない基板同士を組み合わせて、出品されるものもあります。
私も昔、TS-830Sを購入したら、1箇所直すともう1箇所の不具合が見えて来て
そこを直すとまたもう1箇所不具合が出て来てと、聞いていない不具合が
5箇所以上あったのをつかまされた事があります。

今回のメールを頂いた時も、その部類ではないかと疑いました。
PLLのUNLOCKが出ている間は、受信部は音が出ない様に、送信部は
送信出来ない様に制御されていますので、一切チェックが出来ません。
PLLのUNLOCKが直ったら、受信出来なかった、送信出来なかった
最悪のケースとして送受信共に出来なかったなんて十分あり得ます。

オークション品はリスクが高いので依頼のあった部分の不具合個所のみの修理で
それ以降は修理の範囲外である旨を伝えましたが、それでも
PLLのUNLOCKの修理をお願いしたいとの事ですので、お送り頂く事にしました。

届いて通電確認すると、仰るとおり全バンドPLLのUNLOCK。
UNLOCK信号を出す個所が2箇所あるので、どちらかを調べ
その原因を特定し、不良部品を交換しました。



スピーカーからザーとノイズが出始めたので、SGから信号を入れて見ると
予想通り受信出来ませんでした。
送信はどうか?危険ですのでファイナルユニットは切り離し、その手前で信号見ると
どうやらそれらしい電波は出ているようです。

問題は受信部、さあどうするか....
周波数関係はどうか見ると、あちこちの信号の周波数がズレています。
PLLのアンロックを直そうと、測定器無しでトリマ、コイルのコアをグルグル回されたようです。
仕方ないので、サービスマニュアルに従い調整して行くと、コイルのコアが割れていて
回りません。専用ドライバーではなく、金属ドライバーで回されたのでしょう。
あ、しまった、オークションで売っちまえ!かな?

そのままでは、周波数が安定しないのでどうにか抜き取り、破片を除去。
両側に調整溝のあるタイプでありますようにと祈りながらひっくり返すと、
ラッキー 当たりでした。これで調整が再開出来る。

PLL関係を一通り調整すると、感度良く信号を受信するようになりました。
ここでファイナルユニットもつなぎ、ダミーロード相手に送信すると、全バンド100W出ており、
問題ありません。



各機能を一通り調べようと確認していると、コンプレッサーのスイッチを入れると
トークパワーが上がるはずが、信号が消えます。
調べて見ると、背面のコンプレッションレベル設定のボリュームが破壊されています。
外部から衝撃を与えられたようです。
軸の長い特殊ボリュームですので、入手不可。半固定ボリュームに置き換えるとか
VOX関係同じタイプのボリュームと入れ替えて、頻度の低いボリュームを半固定ボリュームにするとか
手はありますが、今回の修理範囲外ですので、OFFでお使いいただく事に。

さらに進めて行くと、オートチューナーが働きません。
必ずHI SWRのメッセージを出して終了します。
これも現象を報告してOFFでお使い頂く事に。

このようにオークション品は、
「ooが壊れています。」
と書かれていたら、
「ooだけが壊れている」
と勘違いしない様にしないといけません。

オークション品のハズレ品をまともに動作するように修理するには
かなりの時間を要しますので、最近では部品取り用以外は
あまり手を出さないようにしています。

しばらく連続通電して様子を見ましょうか。


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FT-757 修理 3台目

2015-04-05 | Weblog
FT-757GX2 の修理です。
随分前に購入していたのですが、なかなか順番が回って来なくて
何が壊れていて買ったのだか、思い出せない。

調べて見ると、どうやらVFOで周波数が変わらないと言う事だったらしい。

早速電気を入れて動作確認。
・VFOで周波数を可変出来ない
・VFOが重い
・感度は良い
・パワーは各バンド90W程度
・メーターのランプが切れている
・28MHzの100W化はOK
・WARCバンドの改造OK
と、こんな所でしょうか。

VFOの修理と各部調整が主な作業のようです。

さっそくVFOユニットを摘出。


そして、分解してグリスアップ&修理、調整


周波数を動かせるようになった所で、各部調整。
お決まりの基準周波数、キャリアポイント、PLLロック電圧などなど

結構ズレていました。

そして、パワー調整。遠慮気味に100Wにしておきました。


メーター照明のランプも交換。


なかなか良い感じに仕上がってきました。

各所に見られる、電線を束ねている青いテープ、どうにかなりませんかね。
ねちゃねちゃです。
この年代の無線機は、各社スポンジ、テープを多用しておりましたが
どれも悲惨な状況です。まあ、20年も使う想定ではなかったので
しょうけど。

連続通電試験に入ります。

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