JR4GPAの「つぶやき」

JR4GPA の「つぶやき」です。修理依頼は、2013年3月3日のBLOGをご覧ください。

修理依頼について

修理依頼は、2013年3月3日のBLOGの内容をご覧になり、メールにてご連絡ください。

FT-900 修理 21台目 その4

2015-11-29 | Weblog
FT-900 修理の続きです

壊れている無線機を、さらに自分で壊してしまうと言う大失態を
おかしてしまい、1週間じっくり回路図を眺めてお勉強。
基板上にある電源回路のトランジスタを、自分の作業ミスで飛ばしてしまっていたので交換。
元に戻りました。

やっと表示周波数と送受信周波数が違うというのを追いかける事が出来ます。

周波数関係を調べると、A点がこれで、B点がこれだから、Cと言う周波数で
PLLがLOCK うんうん、計算通り。
と、言う事はPLLにシリアルでデータが送られて来るが、これが内部で化ける?
とすると、PLLのICではないか?
このPLLICは手持ちがあるので交換する事に。
よし、これで直ったはず。

スイッチON

状況変わらず.....

暗礁に乗り上げました。
今朝の作業開始から10時間が経過したその時、ひらめきが!

PLL回路に部品を追加して見ると、今までずっとSGから出した
29.000MHzの信号を28.892MHzで受信していたのが、今度は
28.892MHzでは何も聞こえません。メインダイヤルを回して29.000MHzに
向かって回すと、

いました、ちゃんとした周波数に!

しかし、他の同一機種が追加部品無しで動作するのに
これだけ部品を追加しないとちゃんと動かないと言うのは
納得行きません。そこで、追加した部品を外して、元々付いていた
チップ部品を交換する事に。外そうと半田ごてを当てると、
その部品がポロッと真っ二つ。
「こいつが原因か。」
長い道のりでした。

その後、各部調整をして現在連続通電中ですが、正常のようです。
これ以上不具合が出ないのを祈るのみです。

その1で書いた、VCO3、4が動かないようにジャンパーされていたのは
低い周波数しかまともに動作しないので、VCO3、4は動作させないようにする為の
ジャンパーだったようです。
3.5MHz専用とか7MHz専用にしてしまえば、使えない事は無かったのでしょうけど
全てまともに動作すれば、それが一番良いですから。

いつもなら
 「楽しく遊べました」

なのですが、今回は
 「とても疲れました」

その晩のビールのうまかった事!

さて、次の教材はどれにしようか。
まだまだ壊れた無線機の買いだめがあります....

修理は続くよどこまでも♪




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FT-900 修理 21台目 その3

2015-11-22 | Weblog
FT-900 修理 の続きです。

基準周波数と2ND LOはすんなり調整出来たのですが、
PLLのロックレンジの調整がうまく行きません。
一通り規定値に合わせるのですが、元に戻って確認すると
さっき調整したはずなのにズレています。
今までこの機種でこんな事は有りませんので、何かが変。

そこで、アマチュアバンド全ての送受信をして見ると、
1.9MHz~14MHzは正常そうだが、18MHzから28MHzは
表示周波数と送受信周波数が違っています。
29.000MHzで送信すると、28.913MHzで電波が出ています。
受信周波数も同じようにズレています。
え???

1KHz,2KHzなら調整ミスかと思うのですが、さすがに
87KHzもズレていると、そうは思いませんし。

VCO1~VCO4は発振回路が並列にぶら下がっていて
FETのソースをデジタルトランジスタでグランドに落とした回路が
動作するようになっています。
と、言う事は本当はあってはならない複数の回路が
動作している事か?
例えばデジタルトランジスタがエミッタ-コレクタ間がショートして
常にVCO3が動作していて、VCO4だけが動作しなければならないのに
VCO3とVCO4が同時に動作しているのか?

オシロスコープで確認したのですが、至って正常。
食事の時間も近くなり、これが最後の実験と思い
慌てて作業して、電源を入れたら、フロントパネルのバックライトが薄暗く点灯し、
周波数表示をするものの音が出ません。あれ?
基板をひっくり返して、

あーーーーーーーーーーーーっ!

やってしまいました。不注意で半田でショートさせてしまっています。
急いでやるもんじゃないなと反省しましたが、時既に遅し。
その部分を元に戻したのですが、今度は全バンドUNLOCK。

やっちまった

しょんぼりして食事をしました。
これ以上壊さない為に、壊してしまったLOCAL UNITの回路図を
じっくり勉強して、壊した部分の修理から、再開しました

部品取り用に回してしまうと言う手も有りますが、今までに無い
おもしい故障なので、手放すわけには行きません。
絶対原因を突き止めてやる!

この時は、ここから先まだ10時間以上悩む事になるなんて想像も
していませんでしたが....

続きは その4 で

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FT-900 修理 21台目 その2

2015-11-15 | Weblog
悪夢のような FT-900 修理 の続きです。

PLLのUNLOCKが無くなり、送受信出来るようになりました。
受信部はIPO OFFでは感度が悪く、IPO ONでは正常に受信出来ます。
送信部はCWで各バンド100W以上出ています。
IPO OFF以外では正常のように感じたのですが、しばらく
あれこれ試験していると、IPO ONでの受信が何か変。
14.200MHzにして、SGから信号を入れる準備をしていると
Sメーターが突然S9まで振れ、ピューンと言う音が、受信周波数を
横切る現象が繰り返されます。なんじゃこりゃ?
どこかが発振しています。今まで受信感度が悪いと言うのは
修理した事がありますが、何をどうやったら発振するのか?

そう言えば、ケースを開けてRF UNITを見た時、何か今まで見た
景色と違うな...と思ったのです。
良く見ると、受信部初段とMIXERのFETが交換されています。
オリジナルの2SK125ではなく、違う型式のFETが実装されています。
基板を裏返して見ると、交換されたFET周りの回路はそのままです。
FETだけ交換したようで、見事に発振しまくっています。
手持ちの2SK125の互換品に交換すると、発振せずに受信出来る
ようになりました。

今度はIPO OFFで受信感度が悪い原因を探ります。
デジタルトランジスタが壊れていて、FETに電源が供給されていなかったので
これを交換。
IPO ON、OFF共に正常に動作するようになりました。

前オーナーは、IPO OFFで使っていて、感度が悪くなったので、
受信部初段の増幅部のFETが飛んだと勘違いして、交換しようとしたが
2SK125を持っていなかったので、手持ちの部品を探したら
あったので、同じ2SKで始まるFETだから使えるだろうと交換した。
こう言うストーリーではないでしょうか。


これで修理完了と思い、各部調整を始めましたが、まだ何か変....
この複数故障は昔オークションで購入したTS-830S以来の多さ。
一つ直せば次の悪い所が見えて来て、それを直せば
また次がと、延々修理が続きます。
この FT-900 もそうでした。まだまだ続きます。

続きはその3で。


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FT-900 修理 21台目 その1

2015-11-08 | Weblog
FT-900 の修理です。
PLLのアンロックとの事で、購入しました。

この機種の何が好きか?それは、あの大きさで、バンドキーがある所です。
これが有ると無いじゃあ、随分使い勝手が違います。
邪魔にならない大きさで、使い勝手が良いので、修理の時のモニター用としても
修理デスクに一台置いてあります。

さらに便利なのは、通常のUP、DOWNキーはアマチュアバンドを次のバンドに切り替える
のですが、HAM/GENキーでGENにすると、このUP、DOWNキーが1MHzまたは100KHzの
UP/DOWNが出来るようになるのです。
なかなか良く考えられています。
残念なのは、周波数のダイレクト入力で、数字キーを押すと「ピッ」と音がするのですが
なぜか「.」を押す時だけ音がしません。なぜそう言う仕様かは???


届いた無線機を早速通電試験。
この無線機は4つのVCOを切り替えて動作していますので
どの部分がUNLOCKの原因かを調べます。
VCO3 (14.500~21.499MHz) と VCO4 (21.500~30.000MHz) の2つが異常です。
VCO1 (0.1~7.4999MHz) 、 VCO2 (7.5MHz~14.4999MHz) はPLLのUNLOCKは
出ていませんが、受信音が変。
とりあえず、全バンドPLLがLOCKしてくれないと修理が進まないので
そこから調査。



VCOを切り替える信号が来ていません。VCOはLOCAL UNITにありますが
信号はRF UNITを経由して来ています。調べて見ると、RF UNITの出口のコネクタで
既に信号が消えています。
ICの入力は変化しているのに、ICの出口で信号が固定されていますので
ICの故障と判断して交換しました。
交換後、そのICの周りを良く見ると、なんと半田ブリッジがあります。
ICが壊れていたのではなく、犯人は半田ブリッジです。
この時は、ははーん、修理の時に半田を落としたな!
と思ったのですが、これが悪夢の始まりとは.....

あまりにも不具合だらけで、BLOGが長編小説のようになりそうなので
分割して、続きはその2で。



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FT-900 修理 20台目

2015-11-01 | Weblog
FT-900の周波数が安定しない と言う症状です。

今回は、写真を撮り忘れてしまいました。
毎度同じような画像なので、無くても良いか....

PLLユニットを外して、不良部品を交換、そしてお決まりの
 ・基準周波数調整
 ・PLLロックレンジ調整
 ・バックアップ電池電圧確認
を行い、連続通電試験へ。

周波数変動を確認するには、SSBでは細かい周波数変動は分かりにくいので
CWを聞き流すのが一番。オープンしているバンドで、みなさんの交信を聞き流し。
最近の交信は、CQの後にJCC、JCCナンバーを打って、599 BKが主流のようで、
昔のようなMy name is xx es QTH is xxx-city のような
交信は聞く事が出来ませんでした。
16時JST前後の7MHzでKH6が聞こえていたのも印象的でした。
シャックにいたら、その時間は大体ハイバンドを聞いています。
たまには自分の聞かない時間に違うバンドを聞いて見るのも
面白い所が聞こえているかもと思いました。
ローバンドはまともなアンテナが無いのも聞かない原因でもありますが。

それは置いておいて、問題の修理結果は問題なしでした。

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