FT-900 の修理です。
PLLのアンロックとの事で、購入しました。
この機種の何が好きか?それは、あの大きさで、バンドキーがある所です。
これが有ると無いじゃあ、随分使い勝手が違います。
邪魔にならない大きさで、使い勝手が良いので、修理の時のモニター用としても
修理デスクに一台置いてあります。
さらに便利なのは、通常のUP、DOWNキーはアマチュアバンドを次のバンドに切り替える
のですが、HAM/GENキーでGENにすると、このUP、DOWNキーが1MHzまたは100KHzの
UP/DOWNが出来るようになるのです。
なかなか良く考えられています。
残念なのは、周波数のダイレクト入力で、数字キーを押すと「ピッ」と音がするのですが
なぜか「.」を押す時だけ音がしません。なぜそう言う仕様かは???
届いた無線機を早速通電試験。
この無線機は4つのVCOを切り替えて動作していますので
どの部分がUNLOCKの原因かを調べます。
VCO3 (14.500~21.499MHz) と VCO4 (21.500~30.000MHz) の2つが異常です。
VCO1 (0.1~7.4999MHz) 、 VCO2 (7.5MHz~14.4999MHz) はPLLのUNLOCKは
出ていませんが、受信音が変。
とりあえず、全バンドPLLがLOCKしてくれないと修理が進まないので
そこから調査。
VCOを切り替える信号が来ていません。VCOはLOCAL UNITにありますが
信号はRF UNITを経由して来ています。調べて見ると、RF UNITの出口のコネクタで
既に信号が消えています。
ICの入力は変化しているのに、ICの出口で信号が固定されていますので
ICの故障と判断して交換しました。
交換後、そのICの周りを良く見ると、なんと半田ブリッジがあります。
ICが壊れていたのではなく、犯人は半田ブリッジです。
この時は、ははーん、修理の時に半田を落としたな!
と思ったのですが、これが悪夢の始まりとは.....
あまりにも不具合だらけで、BLOGが長編小説のようになりそうなので
分割して、続きはその2で。