修理デスクの上を占領していた無線機がなくなりましたので
次は TS-950SDX を引っ張り出して来ました。
感度が悪いと言う事で、購入し保管していたものです。
直らなかったら、10年前に購入したTS-950SDXの部品取り用として
保管しようとしたもので、直らなくてもまあ良いかと思って購入したものです。
こうやって不要な無線機が増えてゆくわけですが....
まずは、電気を入れて動作確認から。
SGからSメーターが9程度振れると思われる信号を入れて見ましたが
残念ながらS2でした。
Sメーターの振れが悪いだけど言う事もありますので、SGの信号を
下げてゆくと、0dBμVで既に信号が確認できなくなります。
これは結構感度が悪いなあ....
他はどうか?
良くある、「受信できません」と言う商品は
「受信できないのは確認しました、他は知りません」と
言うふうに読む必要があり、その他の動作を期待してはなりません。
ダミーロードを接続して、送信試験。各バンド100Wは出ているようです。
良し良し。
色々な機能を試しましたが、他は大丈夫そう。
所が、内蔵アンテナチューナーを動作させると
「ギギギギ、ギャー、ガガガガ」
凄い音です。これはまずい。
不具合箇所は2点のようです。
・感度が悪い
・アンテナチューナーの異音
他にもまだ出て来る可能性がありますが、ボチボチと楽しみながら
やって行きましょう。
アンテナチューナーは動作しなくても、アンテナのマッチングをしっかりやれば
不要です。必要ならば外部にアンテナチューナーを付けてやれば良いのですが
感度が悪いのはラジオにもなりませんので、まずは感度の悪いのから
調査開始。
感度低下のまま、SGから信号を入れ、ピーーー音を聞きながら回路図を
眺めていると、突然Sメーターが9+20dBまで振れました。おや?
感度が戻ったなあと思っていると、30秒とその状態が続くことなく
また元に戻りました。
何?何?
半導体がぶっ飛んでいるのかと思いましたが、そうではなさそうです。
コネクタの接触不良を疑いましたが、違うようです。
半導体が壊れているなら、自然に直る事はありませんので、半田不良が
疑われます。
測定器で信号を順に追いかけて行くと、IF基板にたどり着きました。
基板を摘出して、良く眺めるとFETが2個交換されているように見えます。
お世辞にも 「綺麗な半田付け」 とは言えない状態でしたので、再半田。
ここで、一旦基板を元に戻したかったのですが、上の写真のようにコネクタの数が多いので
基板の取り外し、実装作業の回数を減らしたかったので信号の流れに沿って
受信回路の信号が通過する部分を再半田して基板を元に戻しました。
感度バッチリ!
次はアンテナチューナーの異音ですが、ギヤやモーターの軸が見えない構造ですので
目視で確認するには取り外す必要がありそうですが、簡単に出て来るようには
見えません。
途中止めにすると、このネジどこのだったっけ?あれ余っちゃったと
なりそうですので、一気に仕上げる必要があります。
ここは取り外したい気持ちをぐっとこらえて、また来週です。
さてどうなりますか。