KWM-380 の修理です。
購入時のメールを調べてみると、もう8年経過しているようです。
症状は「送受不可」との事らしいのですが、購入してから電源は
入れず、棚に飾って眺めて楽しんでいたのですが、5年前にこの無線機から
異臭がするようになりました。
電解コンデンサの液漏れの予感がしたので、ケースを外して目視検査。
見た目は問題ないので今度は鼻でクンクン。
やはり電解コンデンサがあやしい。しかし電解コンデンサは隣り合わせに
2つあるので、どちらからかは鼻だけでは分かりません。
両方交換しようと購入したのは良いのですが、そのまま放置。
液漏れが目視で確認出来るなら、これはヤバイ事になると、すぐに
交換するのですが、液状のものが見えないの小さな穴が開いて
ガスが出たか?と、そのまま倉庫行き。
いつも同じ無線機ばかりで、飽きてきたのでたまにはやった事の無い
無線機を触りたいなあと考えていたら、そうだ KWM-380 があったよなあと
思い出した次第です。
電解コンデンサの交換前の画像
購入してあった電解コンデンサを確認すると、しまったサイズが違うので
固定金具を買うのを忘れた!
とりあえず、借り止めで。
12,000μFの方は、直径が同じなのでそのまま乗せ代え、ただし高さが違うので
工夫が必要ですが、72,000μFの方は直径が1インチ小さいので固定具を
購入する必要があります。
小さい方の電解コンデンサを交換しようとしたら、ゲゲッ! ドライバーが入らない。
ネジがリア側からじゃないと回せない。
と、言う事でリアパネルを倒して交換する事にしました。
ビールの缶は、飲みながら作業したので、酔っ払って転がしている訳ではありません。
本体側を高くしないと、ドライバーが入らないので、「かませ物」にしているだけです...
電解コンデンサの固定金具が、シャーシにタッピングビスで固定してあるなら、ロイングドライバーで
上部からネジを外せるのですが、シャーシに穴をあけて、固定ビスをナットがけしてあるので
それらを外すより固定金具を緩めるほうが簡単なので、リアパネルを外しました。
多分インチネジなので、ボックスレンチも持っていませんし....
リアパネルを倒したついでに、ファイナルユニットを眺めてみました。
え、ファイナルトランジスタの配置が斜め!
おもしろい作りです。
シルク印刷が無いので、部品交換はサービスマニュアルを見ながら確認しないと
いけないようですね。
しまった、電解コンデンサ交換後の写真を撮り忘れました。
見えにくいですが、ここに写っていました。
上の画像の左上に強烈なブルーが見えます。それが交換後の
小さい方のコンデンサです。高さが約半分になりました。
外した電解コンデンサを確認すると、大きい電解コンデンサの端子辺りが
黄色く汚れています。ティッシュにアルコールをつけて拭いてみると
ティッシュが黄色くなります。小さいほうは何ともありませんでした。
各々臭いをかぐと、小さい方がその異臭が強く、隣りあわせなので
臭いが移ったのか?それとも同じメーカーの物のようなので
両方とも漏れたのか。測定器で容量を測ってみましたが
容量抜けはしていませんでした。
まあ、電解コンデンサは新鮮な方が良いので、遅かれ早かれ交換するので
良い機会ではありました。
パチッとか、煙があがるとかの異常事態が発生しない事を祈りながら
とりあえず電源ON。
表示が出て、ノイズも聞こえる。どうやら大丈夫そう。
あれ?VFOをどちらに回してもUP、UP、UP。
SGから信号を入れて、信号を確認しようとしたその瞬間、
周波数表示が「00.000.00]になってスピーカーから
「ピピピピピピピピ・・・・・・・」のUNLOCKの知らせが。
そうか、送受不能ってPLLのUNLOCKの事だったのか。
MHzの10の位が欠けているのは、表示機の不具合か?仕様か?
でもこの桁は1,2,3しか表示しない箇所なので関係ないのですが気になります。
これは最後にしよう。
PLLユニットを確認したかったのですが、ユニットが縦にささっていて
引っ張り上げた状態で測定しなければならないのですが
そうすると、一部ケーブルが短くてPLLユニットが測定できませんので
延長ケーブルを作らなくてはならなくなりましたが、材料が無いので
入手するまでこの先の作業は 「おあずけ」 となりました。