JR4GPAの「つぶやき」

JR4GPA の「つぶやき」です。修理依頼は、2013年3月3日のBLOGをご覧ください。

修理依頼について

修理依頼は、2013年3月3日のBLOGの内容をご覧になり、メールにてご連絡ください。

オゾン発生器 修理 その2

2023-03-25 | Weblog
オゾン発生器 の修理の続きです。

明らかに不良であったトランジスタを交換したのに、まだオゾンが発生しないのはなぜ?
基板を眺めます。

ん?

この線がここに入って、基板に電源が入るんだが。
あ、基板に電源が入っていない。
あーー、やられた。ネオンランプと思っていた部品が、ヒューズだったと言うオチ。
見た目がネオンランプだったので、疑う事なくネオンランプと言う思い込みでした。
1円でも安く作らないといけないのに、こんな所に電気が来てますよなんて
サインのネオンランプなんて実装するわけはありませんよね。

やられた!

「ヒューズなら交換ね。」となりますが、じゃあ 何A のヒューズ?
刻印、印刷が無いのでさっぱり分かりません。
定格300Wとの事ですから、最低でも3A、突入を考えるとまあ5Aってとこですかね。
また仮組をして、おそるおそる電源を供給。
クランプメーターは、何と850mAを示しています。ゲゲ5Aのヒューズをはんだ付けしちゃた。



くっさーーーーー。
魚をさばいた時の内臓の臭いみたい。
オゾン発生パネルがみるみる青くなってきました。



あまりの臭さに、とっととパワーOFF。


ヒューズが大きすぎるので、2Aに交換したいのですが、何度も基板を起こしたり、窪みに押し込んだりしていると
高圧発生ユニットらしき部分が超固い樹脂で固められているので、電線が根本付近でポッキリ行くと一巻の終わりです。
そこで基板へ取り付けた5Aのヒューズは残して、外にヒューズホルダーを付けて2Aのヒューズを入れました。
これでダブルヒューズですから安心です。
これによって、従来はファンの故障ではヒューズが飛びませんでしたが、ファンも含めて全体を保護出来るので安心です。



あまりの臭さに、連続通電による耐久試験はしておりませんが、多分大丈夫でしょう。
耐久試験はそちらでお願いしますと言う事にして、返却いたしました。


無線機以外でも、色々なものを直さされます。
・まつげくるん
・電子レンジ
・テレビ
・CDラジカセ
・掃除機
・電動シャッターのリモコン
・TVのリモコン
・DVDレコーダー
ほかにも色々BLOGをさかのぼって行くとあります、あります。
次の謎の故障品は、何でしょうね!



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オゾン発生器 修理

2023-03-18 | Weblog
オゾン発生器 の修理です。

友人からの依頼で、ビール1ケースと共に届きました。
待て待て、まだ直ってないし、先に貢物を頂いても。
困ったぞ。

それに、送料をかけて、重いビールまで送っていたら、新品を購入した方が安いですよ!

とりあえず、状況確認を。
その前に、オゾン発生器と言う物の動作自体を知らないので、どうなったら正解かが分からないのです。
音がするのか、光るのか、臭いがするのか......



さっそく 「物知り」 のGoogle先生にお尋ねを。
すると、生魚の内臓を出した時のような臭いなんてのもありましたし
森林のような臭いってのもありました。
えーっ、生魚の臭いと森林の臭いじゃあ全然違うじゃん。
まあ、とにかく何か臭があると言うのと、イオン発生パネルらしき部分が
ブルーに光るというのが分かりました。

では、早速通電します。
スイッチONでファンが回りますが、
・臭い 無し
・イオン発生パネル 光らず

うーん、動作していないみたい。

銘板が無いので、定格がわかりません。スペックをGoogleで調べると、同じと思われる
画像の消費電力が300Wらしいので、クランプメーターを装着してパワーON。
あらら、ほとんど連流は流れず、FANだけの消費電流っぽい。


動作しないものは分解しかありませんが。オゾン発生器はかなりの高電圧を
オゾン発生パネルに供給しているみたいなので、たまった電荷が抜けてから作業をします。


基板を見た感じ、交流を直流に変えて、高い周波数で発振させて.....
フィードバックさせない版のスイッチング電源の高圧仕様かぁ。
なんてごそごそやっていると、トランジスタが放熱板に固定してあるのですが
ネジの締め付けがゆるゆるで締まってないじゃないですか。これじゃ放熱なんて期待できません。
外してトランジスタチェッカーで測定すると、内部ショートで壊れています。
もう1つも外して測定。同じように壊れています。



組み立て者が電源ON。よしよし動作OKとほんの2,3秒の検査で合格。
これくらいなら、トランジスタは壊れるくらい熱くはならないでしょうけど
放熱のきいていないトランジスタなんて、数分通電してりゃ壊れるでしょうね。
と、言う事で2個共フルモールドの同等品に交換。
放熱グリスをタップリ塗って、ネジの締め付けもグイグイとしっかり。
その周りのダイオードなどもチェックしますが、測定器でチェックする限りは問題無さそうです。

分解した時に、  おお怖っ!    と思ったのが、基板は固定されておらず
窪み部分に押し込んであるだけでした。まあ、パチンはなさそうでしたが
気持ちが悪いので、金属物である放熱板に高温に耐えるテープで保護しておきました。
粘着が弱くなったら、パランと剥がれてと言う心配もあるのですが、放熱板とケースで
テープを挟み込む構造ですので、テープを長めにしておきました。これで挟み込まれて
剥がれ落ちる事はないでしょう。



ここで仮組をして、直っているか確認をします。
パーーーーンと言って、部品が飛び散ったら怖いので、遠く離れて
クランプメーターで確認しながら延長コードで電源を投入。

パワーON



ブーーーーーーーン。ファンの音のみで、最初に測定した時の電流値と
変わりがありません。

おや?

この続きは、また次回。



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TS-940S Limited 修理 その2

2023-03-11 | Weblog
TS-940S Limited 修理の続きです。

やっと電源が入りました。
ファイナルユニットに電源を供給して、異常が無いか確認をする準備です。
AVR ユニットの電圧調整ボリュームを交換しておいたので、DC28.0Vに調整です。
しかし、20V付近からほとんど電圧が変化しません。
ボリューム交換で何かやってしまったのか?

いやいや、ダイオードがショートしていて、28Vの安定化回路がちゃんと動作して
いませんでしたので、壊れた部品を交換します。
これでやっとDC28Vが出てきました。

それでは、恐る恐る送信試験でもやるかと思いながら、フロントパネルに目をやると
LEDがボーっと薄暗く点灯しているのが見えます。
何、何?

あ、そうか。以前修理した時にフロントパネルの AT と言うLEDが、オートチューナーOFFの時に
ボーっと薄暗く点灯するのを確認していたのですが、修理依頼部分ではなかったので
修理していなかったのを思い出しました。
ATのLEDが点灯していても、オートチューナーが動作するわけではありません。
LEDだけの問題ですので、気にしなければ良いのでしょうが、OFFで点灯するのは
気に入らないので修理しておきましょうか。



この時、オートチューナーをONにすると明るく点灯
この時は、ちゃんとオートチューナーが動作します。



回路図を見ると、このLEDの制御は ATユニット で行われています。
どの回路が壊れているのか。
オートチューナーユニットを取り外して、ATユニットを測定します。



調べてみると、AVRユニット に逆戻り。
またAVRユニットか.....

DC21Vの安定化回路が故障していて、正常な電圧が出ていませんでした。
ファイナルユニットに行くDC28Vが異常だった時は、ここの電圧が下がっていましたので
LEDも消えていたのですが、DC28Vを修理して正常電圧となると、DC21Vが異常で
電圧が設計値から大きくはずれるので、LEDがボーっと点灯するのです。
なるほど、そう言う事かと納得したので、安定化回路を修理。
このDC21Vは他の回路にも供給されていますので、修理して正解でした!


消えました。



せっかく ATユニット を分解したのだから、チューナーを経由するか、経由しないかを
制御するリレーの接点をクリーニングしておきます。



ついでにオートチューナーのギヤにも注油します。



注油ついでに、電源の放熱用FANにも注油。



ついでにFANが低温から回るように、そして回転数が若干高くなるように抵抗値を変更しておきました。


確認すればするほど、あれこれと不具合箇所が発見されます。
先は長そうです......

この時代の無線機は、こうやって遊べますから良いですね。



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TS-940S Limited 修理

2023-03-04 | Weblog
TS-940S Limited の修理です。

この無線機は、以前こちらで修理した無線機です。
修理・返却後は運用を楽しまれていたようなのですが、先日電源スイッチを入れても
電源が入らなくなったそうです。
ある理由があって、重い無線機を所有するのが難しくなったので、私の持っている軽い無線機と
交換と言う事となりました。
もう一台、故障した無線機をお送りいただいたのですが、これもやはり電源が入りません。
1台だけなら、自然故障かなと思うのですが、2台となるとそんなに電源が入らない
のがたまたま重なるか?と疑ってしまいます。

落雷だったら、ケースを開けると焦げ臭かったり、部品が砕け散っていたりしますが
今回は2台共そういう事はありませんでした。
誘導雷なら、きれいに壊れている可能性もありますので、落雷品かもしれないというのを
頭に入れて作業を進めて行きます。

まず、ヒューズを見ると激しく飛び散っています。



そしてダイオードブリッジを確認すると、4素子のうち2素子がショートしています。
1素子が壊れているなら、自然故障かと思いますが、偶然2素子は壊れないだろうと
言う事で、ほぼ誘導雷確定です....

ダイオードブリッジを交換して、その周りの部品をテスターで確認して、異常が無さそうですので
高価な部品の乗っているファイナルユニットを切り離して電源を入れてみます。



ん?電源が入りません。
交換したヒューズを確認すると、また激しく飛び散っています。
え、なんで???????

回路図を広げて、一人作戦会議を開きます。

えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーつ。

電源基板に電源スイッチからのコネクタが刺さっているはずが何も刺さっていません。
何も刺さっていないのにヒューズが飛ぶ????

あーーーーーーーーーっ。

そうです、電源スイッチのコネクタが違う所に刺さっています。
他も調べてみると、小さいトランスからのコネクタも違う所に刺さっています。
合計3つも違う所に刺さています。
同じ形をしたコネクタだからって、適当に刺しても動作しないばかりか
ますます被害を拡大してしまいます。

うっそー。
これはやばい!

何処からの電線をどこに間違えて刺してあったというのをメモします。
それらを調べて、何が壊れているかを調べないと恐ろしくて電源は入れられませんし
さらに不具合箇所を作ってしまう可能性がありますので、納得のゆくまで
回路図と にらめっこ して、壊れた部品を交換して行きます。



電源スイッチを入れても電源が入らないと言うのは聞いていますが
ケースをあけて自分で直そうとしたという話は聞いていません。
それならそうと教えて頂ければ、コネクタの確認をしてから電源を入れますが
聞いていないと、いちいち全てのコネクタが間違いなく元の所に刺さっているかなんて
調べはしませんからね。

壊された部品を交換して、やっと電源を入れられます。



やったぁ!入りました。

と、言ってもまだやっと電源が入っただけで、感度の確認、送信できるか
各種機能の確認など、やらないといけない事がたくさんあります。
何をどう触られているのかが分からなので、慎重に作業を
進めて行きます。

この続きは、また次回。



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