JR4GPAの「つぶやき」

JR4GPA の「つぶやき」です。修理依頼は、2013年3月3日のBLOGをご覧ください。

修理依頼について

修理依頼は、2013年3月3日のBLOGの内容をご覧になり、メールにてご連絡ください。

IC-1271 修理 5台目

2015-10-25 | Weblog
IC-1271 の修理です。

・送受信出来ない
・周波数表示がバンド外を表示する
・RAMボードを入手したPIEXX社のボードに交換して欲しい
との事。

とりあえず電気を入れて、不具合状況の確認。
ワイドバンドの受信機能が付いたかのように、どこまででも行きます!
疲れたので、この辺でやめておきます。まだまだ下がります......



当然そんな周波数を受信出来る訳ではないのですが、
表示だけは幾らでも。

状況が分かったので、PIEXX社のボードに交換します。
が、なぜか....

このボードはジャンパー設定で、ICOMのこのタイプのRAMボードが載っている無線機数種類に
載せられるようになっているので、設定を間違えたかと思いましたが
ちゃんと合っています。

本体が壊れているから、RAMボードによって動作が違う???

元のICOMのRAMボードに戻して、あれこれ調べて見ると、RAMボードの
データラインにビット抜けがあったのでそこを直してやると、本来の1200MHz帯の
周波数内しか移動出来なくなり、正常に送受信出来るようになりました。

ここでもう一度PIEXX社のボードに交換して見ても、やはり0.00MHzを表示して
動作しない状況は変わりません。このPIEXX社のボードが壊れているようです。
オーナーさんに中古ですか?と聞いてみたら、新品を購入されたとの事。
初期不良だったか、保管中にICが壊れたか定かではありませんが
動作していないのは確実です。



みなさん、RAMボードばかり気にされているようですが、
RAMボードは何かあってから購入しても間に合います。
先に高額投資をしても、他の部分が絶対壊れないと言う
保障はありません。もし、入手困難なICが壊れてしまったら
その無線機は終わりです。RAMボードだけでも安心しておきたいからと
仰るなら止めはしませんが.....
電池を交換すれば、10年~20年は延命します。
購入から一度も交換していない電池でも、いまだに3V以上をキープしているのが
殆どです。

PIEXX社のボードはICの型式が削られていますので、データシートを
見ながらオシロスコープで信号を確認することが出来ません。
どう言う信号が正解かが分からないから、波形を見ても
意味がありません。
今回のこのボードは使えないので、オーナーさんに返却する事としました。

一通り動作確認をして、作業終了です。




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FT-900 修理 19台目

2015-10-18 | Weblog
FT-900 の修理です。

外部機器をマイク端子に接続したら、FT-900のコントローラー内部から
煙が出た。その後、外部機器を外して、マイクを繫いで見たら送信にはなるが、
変調がかからないと言う事のようです。

動作試験をして見ると、なるほどその通り。
CWではバッチリ パワーが出ていますが、SSBだとマイクゲインを最大にしても
パワーが出ません。

分解して調べて見ると、コイルが焼けて断線しています。
同じ部品は無いので、コイルを摘出して同じように巻き直しを
しました。と、文章で書くと簡単そうですが、このコイル付近にある
がチップ部品が邪魔して外すのに一苦労しました。



基板むき出しの状態で、本体と接続して動作確認。
バッチリ動作するようになりましたので、元に戻して作業終了。

マイク端子に電圧が加わったようで、なぜだろう?と考えましたが
どう言う型式の機器をどう言う風に接続されたかは聞いておりませんので
分かりませんが、外部機器との接続ケーブルに配線ミスがあるのは
明らかですので、同じ機器は接続されないのが無難だと思います....


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IC-750 修理 7台目 その2

2015-10-12 | Weblog
届いた無線機を早速動作確認。

お聞きした不具合内容は
・バンド切替不能
・受信感度が極めて悪い
・パワーは少し出ている

届いて通電して見ると、
・バンド切替は出来る。アマチュアバンドのどこへも全て切替可能。
 GENEスイッチをONにして、1MHz UP、DOWNも可能。
 フロントパネルの各ボタン動作OK
・受信感度良好
・パワーは外付けのパワー計で100W以上出ている

問題ありません。雷で破壊されたのでは無さそうな感じ。
運送途中の振動で、不具合が解消されて正常動作をしているように
見えます。こうなると不具合箇所を見つけるのに難儀します。
素直に動作してくれない方が勝負が早いのです。

シッポをつかむために、色々やってみますが正体を表しません。
困った....
連続通電で故障するのを待つ個とにします。
ただ待つだけでは芸が無いので、かなり手垢がついた
ツマミ類を清掃する事にしました。
普段はツマミ類が汚いと、なるべく触らないように修理して、
修理後そのまま返却ですが、暇なので特別に。
メーカーにでも、個人にもですが、修理に出す時は、埃を落としたり
手垢を落としたりすると、修理する人の気分が違うと思います。
あまり汚いと、まあこの辺で良いかとなりますが、綺麗にしてあると
ここもやっておいてあげようかと言う気になります。


つまみを全部外すなんて事出来ないと思われるでしょうが、
そんな時は、ティッシュにパソコンクリーナーを吹きかけて、ツマミを外さずに
丁寧に拭いて行きます。あまりひどい汚れは、人差し指に
泡になったパソコンクリーナーを載せて、つまみの手垢部分に付けて
1分ほど経ってティッシュで吹くと綺麗になります。

バンド切替不能と言う件があったので、フロントパネルも外して
確認。そして、表示ユニットとフロントパネルのアクリル板内側の清掃と
帯電防止処理。



この状態で、連続通電に入ります。


SGから信号を入れて、14MHzで試験していると、いきなり信号が
聞こえなくなりました。よし、来たぞ!
送信は?
生きていました、受信だけNG。
調べて見ると、RFユニットのトランジスタが壊れていましたので交換。

送信も受信も出来なかったはずなのにおかしいなあ....
続けて連続通電をしますが、送受信は正常です。
いつまで待っていても仕方ないので、各部レベル確認をして行きます。
PLLユニットを確認していると、レベルの低い部分があるので
コイルを回すと、どちらに回してもコアが沈んで行きます。
おや?
この無線機は中古で入手されたようですので、どなたが
調整されたのか分かりませんが、かなり何度も回されたようで
ボビンが樹脂ですので何度も回すとねじ山が無くなってしまいます。
交換すれば良いのですが、代わりのものがありませんので
ボビンとコアの間に咬ませ物をして対応しました。
これで調整してしっかり規定値に収める事ができました。
また、半田の怪しい部分が多数あったので、半田修正しておきました。





他にも色々なコイルに測定器無しで触られた痕跡があり、結構ズレておりましたので
調整しておきました。

フロントパネルのパワーボリュームを最小にしても40W、最大で100wを軽くオーバー
これも 「出せ出せ!」 と内部のボリュームを最大にしてありました。
ファイナルが飛ぶ恐れがありますので、サービスマニュアル通り、最小で10W
最大で100Wになるように調整しました。
100Wが130Wになったからと言ってもメリットはありません。ファイナルユニットが
悲鳴を上げるのと、電波の質が悪くなるだけです。
リニア領域で使いましょう!

Sメーターも勢い良く振れるようにして有りましたが、
これも規定値に調整。

最後に、メーター照明の電球が切れていましたので、LED化しておきました。

基準周波数はもちろん、その他各部調整をやり、修理・調整作業終了です。

1週間ほど通電試験をして、問題が無ければ返却です。



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IC-750 修理 7台目

2015-10-11 | Weblog
IC-750 の修理です。

留守の時に近所に落雷があり、帰宅後通電すると異常があったとの
事で、お問い合わせがありました。

落雷で壊れた無線機は、1つ直すと次が、次を直すとまた次がと
「もぐら叩き」の如く、不具合が出てくるので、よほどの思い入れがある
無線機でない場合は、お金がかかりますので、中古で出てている
無線機を購入されてはどうですかとご提案致しましたが
「もう齢だし、年金生活なの今更新製品を買ってもSKが近いので
勿体無い。送信部は諦めるのでラジオとしてでも復活出来ないか?」
と仰られますので、見るだけ見てみましょうと引き受けてしまいました。
もしかすると、近所の落雷と壊れるタイミングがたまたま一緒で
落雷は関係ないかもしれません。
お話だけでは、それを確認する方法が有りませんのでとりあえず
お送り頂く事になりました。

お問い合わせ頂く一部の方には、故障状態から考えて中古で
動作品を購入された方が安いのでは?と、ご提案するのですが
・受信だけでもどうにか
・親父から譲ってもらったのでどうにか
・亡くなった友人の形見なのでどうにか
・壊れてもいいからやって見て、駄目なら差し上げますから
と色々強くプッシュされますので、ついつい引き受けてしまいます。
断れば良い物を....
それだけ「どうにか」と言われると、壊したらどうするんだろうと
心配になりますが、

「やって見みなけりゃ分からない!」

「やっちまえ」

と、修理の時と車の運転ではお酒の力は借りませんが、勢いだけでやっております。
こんなやつに任せて大丈夫か?
それはみなさんのご判断で....

で、このIC-750はどうなった?
前置きが長くなったので、あすのBLOGで。

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IC-726 修理 2台目

2015-10-04 | Weblog
IC-726 の修理です。

購入したまま保管していて、何が壊れていると言う事で購入したか思い出せず
調べて見ると、
「送受信が出来ない」
らしい。

まず受信から。
SGから信号を入れても全バンドまったく受信出来ず。
では、送信は?
これまた全バンドNG。

どこから調べようか....
とりあえず、MAIN UNITとPA UNITを切り離し、MAIN UNITのTX OUTにダミーロードを付けて出力が
出ているかどうか調べて見ると出力が出ています。
と、言う事はPA UNITか?



元に戻してもう一度出力を調べて見ると、14MHzで100W出ています。
コネクタの接触不良か?と電源を切りゴソゴソやって再度電源を入れると出力が出なくなります。
どうやら接触不良ではなく、電源を入り切りする事によって、出力が出たり出なかったり
するようです。
送信出来るようになっている時に、受信も出来るようになっているはずと、SGを繋いで
調べて見ると、予想通り受信も出来ています。

信号を追いかけ、出力が不安定な箇所を発見。PLL UNITの不具合でした。


PLL UNITを本体から外して、部品交換です。


安定して送受信出来る様になりましたので、一通り各部調整をします。


作業終了です。



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