IC-2500 の修理です。
・音声に雑音が入る
・周波数が変動する
との事。
現象を確認しようと通電。
・パワー切替が効かない LOW固定
・PRIORITYがONになったままでOFF出来ない。
・MHzキーが効かないので、希望周波数に持って行くのにメインダイヤルをカリカリやるしかない
などなど、スイッチが効かない物多数。
それは聞いていなかったぞ!
とりあえず、これをどうにかしないと前に進めない。
早速分解。
ここからさらにフレームを外し、基板を摘出。同じタイプのスイッチは持っていないので
今週はここで終わりかと思いましたが、分解出来そうなのでスイッチを基板から
外して確認。
ONのままの物、押してもONしない物、接点抵抗が数キロオームの物など
まともな物がありません。
分解、そして薬品で接点清掃して、再度実装。
全てのスイッチが気持ち良くON/OFF出来るようになりました。
やっと本題の調査が出来る!
ダミーロード、パワー計を繋ぎ、パワーを測定すると元気良くHIGHで10W以上出ておりました。
違う無線機でモニターするも、音声の濁りはありません。
もしかして送信周波数がズレていて、それを言われているのか?
送信周波数が2KHzズレていたので調整。しばらく様子を見るかと
送信したその時
「ガーーーーーーーーーーー」
出ました!これか。
発振しているような感じです。基板を摘出。
そこで目が点。部品が何でもない所に。
今回の現象に直接関係あるか?
送受信切替信号のパスコンですが、これが無い為にここに回り込み、送信中に
受信回路に切り替わる --> パワーモジュールから見ればオープンなので
保護回路が働きパワーを絞る --> 回り割り込みがなくなるので
送信回路に切り替わる これの繰り返しか?
その根拠は、送信中のパワーメーター表示が「ガーーーー」と言っていない時は
くっきり表示しているのですが、「ガーーー」と言っている時は
パラパラして薄く表示されているのです。
とりあえず、正規の位置に半田付けしておきました。
電源の電解コンデンサを外して容量チェック。問題無し。
回路図にある電源のパスコンを探すも、どこに実装されているのか
分からないので念の為追加。
基板とシャーシの接触面の半田を吸い取り、新しい物と入れ替え。
シャーシ側の接触面をクリーニング。
これで組み立てて様子を見ていますが、現在問題無く動作中。
周波数が変動すると言う現象は確認出来ていないのですが
この機種にはAFCと言うスイッチがあって、相手の周波数がズレていると
自動的に受信周波数を補正するようになっています。
このスイッチが入ったままで、自動的に追いかけるので
それを勘違いされているのか?
試しに5KHzほどずらして違う無線機で送信すると、しっかりと
受信周波数を補正しております。うーん優秀だ。
常にxxであると言う物ではないので、本当に直ったかどうか
2週間ほど毎日監視する必要がありそうです。