あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

日本は破綻できない

2012年12月10日 21時49分46秒 | 経済
 政治をよく知っている俺の友人が、

【BB】借金漬けでも日米は大丈夫?ギリシャが駄目な理由はこれ
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MELW7G0YHQ0X01.html?__from=mixi

 この記事を読んで、その解説としてこんな事を書いていた。

彼『ギリシャはサラ金から金借りて、日本はかーちゃんから金借りてるということ。日本の場合は、日本を一つの家族としてみると、お金は減っていないよね。かーちゃんから子供に移動してるだけだから。』

 このつぶやきに対して、俺は彼にこんなコメントを返した。

俺『うーん。これは俺、ミスリードだと思うんだよねぇ。なぜなら、日本円がハードカレンシーである事がすっぽりと抜け落ちているから。財務省やIMFは、もはや日本国債のインタゲは不可避とみて、「次なる上限値」を設定した故に、こんな事を言っているのではないかなぁと思うのです。
つまり、「日本人の貯蓄額最大値を超えたら破綻する」です。あの安倍発言、本来は買いオペでなくてもなんら問題ないですしね…』2012年12月9日 08:16


 すると、こんな返事が。

彼『次は「日本人の貯蓄額最大値を超えたら破綻する」を出してくるということですね。確かにこれ超えたらアウトですけど。』

 アウトじゃないと思うんだよなぁ。
 こりゃ、ちゃんと解説するの、難しいかなぁとか思っていると、奇跡的なタイミングで三橋氏がこのネタをエントリしてるじゃないか。

【三橋】国力倍増計画(2012-12-09 07:27:34)
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11423241178.html

「自国の中央銀行が国債の100%を保有している国の点数はゼロ。」(筆者注:点数は、『破綻するパーセンテージ』だと思いねぇ。つまりゼロは破綻率0%だ)
 と、最高得点になるわけですから、結局のところ「国債を自国通貨だてで発行しているか、否か」が決定的な問題だと言っているように思えるわけですが。


 このあたりの文がキモになるかな。
 どうも、みなさん国債と円がどう違うのかをワリと誤解していると思う。
 円も国債も、日銀が発行するものだ。違う点は1つだけ。国債は金利が発生するが、現金は金利が発生しないという事。これだけだ。

 国債はどうやって返却するものなんだろう。現金で返却するのだ。
 両方日銀が発行してるものだよ?なんで破綻できるんだろう。ものすげー無理があると思うんだけどな。日本国債を破綻させるの。

 それに、国債は日本国民にとって借金じゃないよね。資産だもの。
 個人で国債いっぱい持ってたら、その人は借金まみれなの?その人破綻するの?

 ただ、日銀に無限に引き受けさせるワケにはいかないだろう。それこそハイパーインフレ化してしまう。
 少なくとも現在はデフレで、供給過多であって需要が足りないのだから、そこをバランスさせるまで、日銀は引き受ける事ができるのだ。はっきり言って日本人の個人資産額なんてまったく関係ないと思うね。

 これで日本が経済成長していけば、日本は自ずと需要が喚起される。トリクルダウンみたいな金持ちが落とす金で潤うとか、そんなんではない。主に企業が、企業に仕事を回す形で金を落とすのである。
 なんでそうなるかと言うと、「貯めこむより投資した方が得」という状況が発生するからだ。ここでやっと、金利の上昇が見られるようになる。インフレになる。晴れてデフレ脱却だ。
 ここらあたりが、恐らく消費税の上げどころになるだろう。今度はインフレの抑制が必要になるのだ。
 ここで国債を日銀が引き受ける意味はない。むしろ、この段階になれば税収が増えているのでプライマリーバランスの黒字化さえも視野に入る。実際、日本のバブル期は唯一プライマリーバランスが黒字化していた時期だからな。プライマリーバランスの黒字化は、言わばインフレへの危険信号なのである。

 さて。ここで、ひとつ「安倍経済政策」に警笛を鳴らす、微妙な記事を紹介してみよう。

リフレをやってもハイパーインフレは来ないだろうし、経済が破綻することもないかもしれないが、経済が韓国のようになる可能性は高いのではないか?
http://blogos.com/article/51834/?axis=g:0

 韓国がリフレ策で競争が激化し、国民総貧乏状態になっているのは、国富が外へ流失しているせいだ。
 日本が韓国と同じような状況になる為には、円安政策に特化するしかない。例えば、円で米国債等を買いまくり、円を安くする。
 これは、アメリカ人が自国内で公共工事をやって、アメリカ人が裕福になると思われる。
 今回の自民党は、自国内で山ほど公共工事をやるのである。その結果円安になるのだ。そりゃまあ限界はあろうが、今考えうる最高の政策なのではなかろうか。

 ちなみに。俺は安倍氏の国債調達方法が買いオペだと解ったとき、少々がっかりしたものだった。
 日銀の国債引き受けは別にこれまでも禁じ手ではないし、世界各国もやっている。
 「やったぜそこまでやんのか!」と、買いオペと判るまで、俺は色めき立ったんだけどなぁ。

 ま、俺は経済ど素人なので、何か間違っているかもしれないよ?
 でも、こーゆー考え方をしているとな、「日本人の総資産を上回る借金をしたらアウト」とか、「日本政府の負債はそろそろすげー額なので、負債を減らしていかないとアウト」とか、そーゆー事言っている人のロジックがいちいち納得いかないのよ。

 俺は間違っているのかもしれないけどさ。じゃー納得できる解説をしてくれよ。なんでアウトなの?どーゆーロジックで破綻に至るのよ。意味わからん。
 どれ1つの記事をとっても納得できねぇんだけど。

 国債の残高がまったく変わらなかったとしても、貯蓄額超えたらアウトなんやろ?なら、仮にガンガン円安になって、株式や不動産やなんかに投資した方がトクって事になったら、銀行預金がガスガス減ってくよ?そんなハイパーな好景気が訪れたら、国債デフォルトすんのか?ふざけんなよバーカ。
 そっからインフレが進みすぎて悪性のインフレにハマったとしよう。すると、製造業とかの国内回帰が発生するな。国内で仕事させた方が安いもん。インフレは、需要はあるけど供給が足りない状態なんだよ?
 普通に日本がどんどん強化されていくわけで、周辺諸国が指をくわえて日本の円安を放置できると思うか?通貨安政策が、なぜ「近隣窮乏策」と言われてると思うんだ。中韓がそれやって、日本は散々辛い目に合わされているだろうが。

 そんなわけで。日本はそう簡単にインフレにできない。現時点では供給力が強烈すぎて無理。つい先日まで日本は対ドル120円ぐらいだったよね。それぐらいが実はちょうどいいぐらい。かなりむちゃくちゃな公共投資をしても、正直問題なさそうな気がする。つーかやってくれ。ていうか多分やってくれそう。

 あー。でも買いオペなんだよねぇ。

人気ブログランキングへ

日本経済の真実―ある日、この国は破産します



2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
国債は国が発行するものです (かろかろ)
2012-12-11 09:21:37
国債を発行するのは日銀ではありません。国(日本国政府)です。日銀は、極めて特殊なものではありますが、一応株式会社でして、国の債権など発行できません。当たり前のこと。
私は貴ブログを長らく愛読していますが、このエントリはひどすぎると思います。論旨を云々以前のレベルで、鯨を魚類にいれているような単純極まる誤りです。
返信する
間違っていました (あきよし@管理人)
2012-12-11 13:40:05
ご指摘ありがとうございます。確かに間違っていました。

 ただ、国庫という意味では、日銀は本社日本政府に対するグループ企業的な位置づけなので、大まかな論旨は動かないと思います。(日銀と政府が同じ財布であるという事)

 まあ、そう思うものの…。
 ちょっと書き方を変えれば同じ論旨の正しいエントリができると思うんですが、正直軽率でした。
 というか、裏取りする部分だと思ってませんでしたね。思い込みって怖いなぁ。
返信する

コメントを投稿