産経、ガセ乙

　今日、久しぶりに産経新聞の夕刊を見た。７月２０日土曜日の１面だったが。
　記事タイトルが、

「麻生氏、消費税増税に意欲」

　だった。これはガセだろ…。この人がこんな事、言うわけない。
　そんなわけで、電子版にも出てたので、引用してみよう。

【産経】消費増税へ意欲示す　麻生氏、３党合意踏まえ
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130720/stt13072011330001-n1.htm

消費税増税について、自民、公明、民主の３党が「合意した方向で進めたい」と述べ、経済状況を確認した上で増税に踏み切る考えをあらためて示した。

　この台詞の事なんだが。
　まあ普通に有名なこの動画が一番説明するのにちょうどいい。

【ニコ動】スペシャル対談　麻生太郎×三橋貴明
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18217653?via=thumb_watch


『角谷「順番が違うってみんなが言ってるのに、順番が違うのに、どうして三党合意が決まったんですかね？」

麻生「ああ、それはね、あれを良く読んでないからですよ。あれの中にきちんと書いてあって、ちゃんとその前の総内閣の時に、いわゆる附帯条項１０４条ってのが付いてて、それにはちゃんと景気が良くなってからと書いてある。それと同じような事がアレにも書いてあるんですよ。だから、すぐ上げるようになってるんですけど、それは条件が整わなかったら上げない。」

三橋「そうなんですよ、附帯１８条ですよね？その中に、例えば強靭化の投資をやるとか、成長戦略を打つとか、名目ＧＤＰ３％にするとか書いてあるので、最後に増税をする半年前に、増税をするかどうかを判断すると、停止を含めてですね。書いてあるんですけど、どこのマスコミも報道しないんですよね。」

麻生「あれは意図的に報道してないと思うね。ニコ動見てる人に、これだけは、本当は、あそこが一番肝心なんだけどね。」』


　安倍内閣のブレーンもここまできっぱり反対している。

【産経】浜田宏一内閣官房参与　４月の消費税率引き上げ判断「極めて慎重に」
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130719/fnc13071901320000-n1.htm

『足元の経済状況のまま来年４月に税率を上げれば、「アベノミクスで上向いている景気が（増税で）一転して減速する」と指摘。景気悪化で法人税や所得税が大幅に減少して「トータル（全体）での歳入減になる」と述べ、「財源になる『金の卵を産む鶏』を殺すことになる」と強く警戒した。』

　産経はいつもそうだが、社説とか、一面トップとかに必ず「消費税増税に意欲」とか、「ＴＰＰ推進確定！」って話を持ってくる。
　おかげで個々の記事で書いてある事がちぐはぐで、何が正しいやら判らない。

　麻生氏の「３党合意履行に意欲」って冒頭の記事は、三橋氏との対談の内容が全てである。要するにミスリード。冒頭でも述べた通り、あの人が「増税に意欲」とか、そんな事を言うわけがない。甘利じゃないんだぞ。ばかにすんな。

　そういえば、産経はよく麻生氏を叩く。小泉家に対しては、無条件な礼賛記事も見られたのにな。所詮、産経も良識的な右派ではないんだろうよ。
　小泉元総理とか、小泉進次郎氏とか、よく聞いてりゃ決して右派じゃないもんな。

　本当は、実は産経、右派が嫌いなんじゃないかな。

　ぼそっと、そんな事を思うのであった。ま、アベノミクスってケインズだし、安倍氏も麻生氏も左派的政策をやっているんだけどな。

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ピクミン3

明日は参院選

　そういえば、明日の参院選だけど。東京選挙区の５議席は、自民×２、公明×１、共産×１がガチガチで、５議席目を無所属の山本太郎氏と民主党の鈴木寛が競り合いという構図なのだそうだ。コメントで、「どう思います？」という質問を頂いた。

　うーんこりゃ凄い「究極の選択」だなぁ。
　山本太郎はバリバリの「放射脳」で電波ゆんゆんだし、民主党を駆逐しようにも、鈴木寛は「民主党に在籍している」という部分を除けばそれなりにマトモな人物である。

　民主党の絶滅を優先すべきか、無所属の影響あるキチガイを議員として選出するか。うーん。どっちもものすごい嫌だな…。

　この両者の対立を追うのはみんなの党の桐島ローランド氏なんだけど…。
　この人も、「脱原発」側なんだよね。「日本で唯一、脱原発を実現できるのがみんなの党です」とか、とても現実が見えていないように見える。

　結局、人物的に鈴木寛（民主党）が一番マトモなんだよねぇ。
　うーん。そうだね。俺ならば。武見敬三に投票して、比例区は、三橋貴明氏応援の赤池まさあきにするかな。多分。

　通常であれば、俺が投票すんのは５位争いやってる山本か鈴木か桐島ローランドなんだけどなぁ。
　それぞれの何れかの陣営に１票投じて、その人が最後の椅子を奪っちゃったりなんかしたら、誰に投票してたとしても、一生後悔するような気がするんだよね。

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参院選スペシャル　日本人なら知っておきたい　政党マニフェスト集

目指せ日本国内内需正常化

　あるブロガーが書いていた話。ちょっとどこのネタだったのか忘れたのだけど。

「製造業は下っ端の国がやる事である。それなのに、日本は下っ端を脱出しても、延々とモノを造り続けている。安物競争では下っ端の国に勝てないと気がついたなら、さっさと経営者に転じて、製造は他国に譲る。下っ端の国の仕事を奪うな。そんな感想を、欧米は日本に対して持っている」

　こんな感じだったかと思う。俺は内心大きく反論したものである。
　またまたご冗談を。それってさ。モロに新自由主義な考え方じゃないか。円高メリットだけに着目して、輸出による国際競争力を拒否し、日本人は、日本人にしかできない仕事しかなくなる。
　食料自給率とか、治水の技術等、安全保障上、重要と思われる技術まで衰退を招く。

　それってセーフティネットがまったく考慮されていないんだよね。
　輸出業や製造業で食ってた連中は別の仕事を探せって事になる。
　この論調、俺は以前エントリで叩いている。

【拙】現在の経済情勢で円高メリットを語るマスコミ
http://blog.goo.ne.jp/jpakiyo/e/16678d930810add79e6955042e964eb0

　そーゆー、新自由主義を信じて突き進んできたのが、アベノミクスに至る前の日本ではないかと思う。

【BIZ-JOURNAL】存在感高まるジェネリック家電って何？　量販店も積極的に販売、透ける消費者の変化
http://biz-journal.jp/2013/07/post_2514.html

　この記事は、「ジェネリック家電」というネーミングは正直どうかと思うが…。要するに、テレビや扇風機等、日本の大企業がコスト安競争で敗れて撤退した分野で、日本の無名な企業が、その大企業から放出された優秀な人材を拾い上げ、低価格なテレビや扇風機でそれなりのシェアを握れるまでに至ったという話だ。

　これが、先日までなら中国産とか韓国産のテレビとか扇風機が国内に流入してくる感じだったのだ。
　放逐された技術者だって、中韓が高給でやとったりして、そのまま中韓流出していたものも多数ある。

　そう。中韓の通貨安競争さえなければ。国内企業の需要に転嫁できる話なのだ。
　なんせ、中韓産商品は絶対使わない／できたら使いたくないって層は、なかなか無視できない数存在しているとの噂なんである。
　国産・安価の扇風機やテレビがあれば、そこに需要があるのは確実なのだ。

　元々、日本は世界でアメリカに次ぐ２番目の内需国家。経済が正常であれば、こうなる事は実は眼に見えていたはずなのだ。
　結局、過度な円高を作り上げ、マスコミが「海外の安い労働力」という謳い文句で需要を海外へ流出させ、結局「近隣窮乏化政策（＝通貨安政策）」を取っている隣国に、エサを供給していただけだったと言える。

　この流れは、このニュースは日本の正常化の流れだ。
　円高が是正された真っ当な経済活動の流れだと思う。

　これまでが、如何に異常だったかわかる。
　願わくば、この流れのまま、景気回復を確かなものにしてほしいと願っている。それは、そこそこ安心できる政党の長期安定政権が不可欠だと思うんだよなぁ。

　…。確かに。
　現在の日本には、自民党の安倍総理にしか選択肢はないわけで。
　彼がそこそこの実力の持ち主で、長期安定政権が期待できるわけなんだけど…。

　安心できる政党ってわけじゃないんだよなぁ。

Ｐ．Ｓ．
　明日は参院選挙投開票日か。安定した３年間の始まりだな。

　山梨・沖縄と…。岡崎トミ子の宮城。あの辺りを重点的に見て楽しもうと思う。

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アベノミクスの真実