全4編の全体を通じて、抑え気味で距離感・ニヒルさを感じる視点で書かれた感情起伏を、共感する部分もあると感じながら読みました。
この読書感は、安岡章太郎氏が戦争帰りで、戦中・戦後の混乱期を生き抜いた事と深く関連しているのだろうと思います。
中でも「海辺の光景」は、高齢になって精神を病んだ母親の入院する病院で、その母親の終末期を同じ病院に寝泊まりしながら過ごす中で、戦後の混乱期を生き抜く家族の生活の記憶を織り交ぜながら母親・父親との向き合い方に揺れる様子は、時代背景は大きく変化した現代の高齢化社会に於いても通じる部分が多いと感じるものでした。

(15/12/19撮影)
この読書感は、安岡章太郎氏が戦争帰りで、戦中・戦後の混乱期を生き抜いた事と深く関連しているのだろうと思います。
中でも「海辺の光景」は、高齢になって精神を病んだ母親の入院する病院で、その母親の終末期を同じ病院に寝泊まりしながら過ごす中で、戦後の混乱期を生き抜く家族の生活の記憶を織り交ぜながら母親・父親との向き合い方に揺れる様子は、時代背景は大きく変化した現代の高齢化社会に於いても通じる部分が多いと感じるものでした。

(15/12/19撮影)