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キンちゃんの「マイコレ」partⅤ

果樹栽培、自然観察、・・・そして時々人間観察等です。

ダンス

2025-04-12 19:26:27 | 

《今日こそ彼らに往復ビンタ。もやもやはびこる職場と私を描く芥川賞候補作。》

《私はいらだっている。同じ部署の三人が近頃欠勤を繰り返し、三人分の仕事をやらされるからだ。ある日、三人のうちの一人である先輩女性下村さんから、彼らの三角関係について知らされる。弱っているのか開き直っているのか分からない下村さんに振り回されながら、私の人生講習は続く。》

 

前半(ページでは5/6)は、よく分からないまま読み続けていましたが・・、後半になって、何となく少し解った気になって、何度か後戻りしながら読みました。

文字数が少ない事もあって手に取りましたが、記憶力・集中力・理解力の劣化は何ともし難く・・、毎度の事ながら、この手の本は、著者の意図が十分理解出来てないと感じます。

ちなみに、「ダンス」には「人生講習」が充てられていました。

(画像借りました。)

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浅草寺子屋よろず暦

2025-04-10 18:16:20 | 

《大滝信吾は、さる身の上を秘して、浅草寺の一角で寺子屋を開いている。源吉や三太、おさよなど多くは町人の子だ。そんな穏やかな春の日、子どもたちと縁側で握り飯をほおばっていたとき、源吉の姉が助けを求めて駆け込んできた―大切な人々を守るため、信吾は江戸の闇と真っ向から闘うことに。浅草の四季を舞台に、家族や友人、下町の人情に支えられながら、果たして信吾は天命を見つけられるのか。》

 

下町人情絡みの6話連作短編集で、読みやすい作品でした。

まとめ的な最終話の展開は・・、「安易かなぁ」と思いつつ・・、次作に出合った時も、たぶん読みます。

浅草寺子屋よろず暦[砂原浩太朗](画像借りました。)

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見えなくても王手

2025-04-05 18:44:03 | 

《がんばれよ。もっと、もっと強くなれ――
盲学校に通う小学4年生の及川正彦は、新任の先生から将棋を教わり、その面白さにすっかりのめりこみます。目の見えない人でも楽しめる将棋盤と駒を使って同級生と対戦、寄宿舎の自室では詰将棋に熱中する日々。そんな正彦の変化を、家族はあたたかく見守りますが――。

盲学校を舞台に、将棋を指す喜びを知り、それぞれに成長を遂げてゆく小学生たちとその家族、教員たちの群像劇。あたたかい読み心地の一冊です。》

 

「あとがき」に依れば、「江戸後期に活躍した石田検校は「石田流」を考案した」とのこと。

ついつい「ないものねだり」的になってしまうけど・・、現状を受け止めて、「手持ち駒」とか「と金」の活用を考えて、ぴろき式「明るく陽気に、いきましょう。」で・・。

(画像借りました。)

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リヴァプールのパレット

2025-03-23 19:09:08 | 

《人に対して常に優しいまなざしを向け、言葉を届けた大崎善生の遺稿集
生命を賭して著者が紡いだ、読者へのラストメッセージ

ずっと前に早世した妹といま余命宣告を受けた自分をつなぐことで見えてくる人間の孤独、湧きあがる思い、粉雪のように静かに舞い降りる記憶――。著者が闘病中に最後の作品と心定めて書き上げた絶筆「リヴァプールのパレット」。上質なセンチメンタリズムが内包された「僕たちの星」「彼女が悲しみを置く棚」。声帯を摘出したことを明かし、夫人が代読した藤井聡太王位の就位式祝辞――「声なき祝辞」の完全版を収録。》

 

難しいかも知れないと思いつつ4冊借りて、3冊は数ページめくっただけで断念し・・、残った1冊が、この本でした。

背景を知った後で読んだこともあってか、悲しみが沁み出てくる所もありました。

もう新作は出ないけど・・、作品を探してみよう。

リヴァプールのパレット(画像借りました。)

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公孫龍 巻四 玄龍篇

2025-03-17 18:55:36 | 

《春秋戦国時代末期、周王朝の末裔という出自を隠して生きる商人・公孫龍は、天賦の才により諸侯のブレーンとして名をはせてきた。だが、西の大国秦の台頭で諸国の均衡が揺らぎ、徳より力が支配する時代が近づいてくる。それは公孫龍にとって青年期の終わりでもあった――歴史小説の面白さを刷新する著者渾身の大長編最終巻。》

 

巻1~3は1年余り前に続けて読んだが、4巻発行まで約1年掛かったので・・、だいぶん忘れていました。

登場人物も多くて、記憶力が劣化しているので大変でしたが・・、戦国時代から秦の統一に向かう時代の各国の動きが、大きい流れとして分かった気になりました。

本書の公孫龍の位置付けや「白馬非馬説」の公孫龍子との関係が、巻末の「あとがきに代えて」に書かれていて・・、もやもやも解消されました。

(画像借りました。)

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青い絵本

2025-03-07 18:48:59 | 

《岐路に立ち、惑う人々に贈る 喪失と再生の記憶。
この物語は、あなたの明日をやさしく照らす――

絵本作家として活躍する高城好子はかつて美弥子の継母だった。漫画家のアシスタントを生業とする美弥子は、旅の誘いを受けて再会した好子が余命幾ばくもないと悟る。共同制作したいという好子の望みを叶えるため、 “母”と“娘”は湖畔のホテルで絵本『あお』の構想を深め合う……(「青い絵本」)。
作家、編集者、セラピスト、書店員――さまざまな形で絵本に関わる人々が、絵本を通じて過去と対話し再生する姿を、静謐な筆致で紡ぎ出す。表題作ほか全5話収録、短編の名手が、人生の光と影を描いた珠玉作品集。》

 

文字数の少ない5話収録と言う事で借りてみて・・、機会があれば、この著者の作品をもう1冊借りてみようと思う本でした。

「青い絵本」書影(画像借りました。)

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雫峠

2025-03-06 06:40:39 | 

《神山藩が舞台の『高瀬庄左衛門御留書』『黛家の兄弟』『霜月記』に連なる最新作。

国を棄てるかもしれぬ。
だが俺が知らぬ顔したら、義妹は死ぬ。

武士の理にあらがった二人の逃避行を描く表題作を含む、
四季薫る神山の原風景と、そこに生きる人々の気品が漂う作品集。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

~「神山藩シリーズ」とは~
架空の藩「神山藩」を舞台とした砂原浩太朗の時代小説シリーズ。それぞれ主人公も年代も違うので続き物ではないが、統一された世界観で物語が紡がれる。》

 

著者の作品は、時々図書館の書棚を探して回りますが・・、久し振りに未読作品に出会いました。

集中力が衰えた者には短篇集である事もありがたく、それぞれの作品が、浪花節的人情性を感じさせてくれて・・、濃淡は有るものの、引き込まれて読ませて頂きました。

雫峠(画像借りました。)

 

余談①

『半夏生』・・「烏柄杓といいます」「半夏とも申しますな。」

Wikiによれば「半夏生(はんげしょう)は雑節の1つで、半夏(烏柄杓)という薬草が生える頃。」

「カラスビシャク(烏柄杓、学名:Pinellia ternata)とは、サトイモ科の植物の一種である。別名や、乾燥させた根茎は半夏(はんげ)の名で知られる。」

「ハンゲショウ(半夏生、半化粧、学名: Saururus chinensis)は、ドクダミ科ハンゲショウ属に分類される多年草の1種である。カタシログサ (片白草) ともよばれる。」

烏柄杓は古家の周りでもよく見かけますが、半夏生とはカタシログサ (片白草)と思っていたので・・、烏柄杓が半夏だったとは・・。

 

余談②

作中の所々で野鳥が登場するが・・、

『白い檻』・・「尉鶲(ジョウビタキ)とおぼしき・・松の梢にでもとまっていたのが、雪の音におどろいて飛び立ったのだろう。」

Wikiによれば「(尉鶲は)チベットから中国東北部、沿海州、バイカル湖周辺で繁殖し、非繁殖期は日本、中国南部、インドシナ半島北部への渡りをおこない越冬する。日本では主に冬鳥として全国に渡来するが近年、国内での繁殖が拡大している。」

冬になると古家周りや公園で尉鶲をよく見かけるが・・、作品の時代に、僻村の雪の中に尉鶲がいたのだろうか・・。

 

余談③

『白い檻』・・正鵠(せいこく)

遠い昔、漢文の先生が正鵠(せいこう)と読んだ記憶があって、その後、ずっと気になっていたが・・、今回やっと検索してみたら、《慣用読みで「せいこう」とも》との記載がありました。

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旅のたのしみ

2025-03-02 18:24:45 | 

《【心ときめく旅のたのしみを優しい筆到で丁寧に綴った33の旅物語】

各地を旅して、さまざまな題材で綴ってきた。私が愛してやまないものや場所や人は、最初は多くの人が関心を示すものではなかったが、自身の心に従い、好きなものを追い求めていった。この楽しさを理解してくれる人がいるはず。そう信じて旅を続けているうちに、次第に私の“好き”に共感する人の輪が広がっていった。(『旅の始まり』より)》

 

各地を巡って出会った食べ物・民芸品・玩具・建築物等に対する思いが綴られていて、一つの旅の在り方を感じました。

画像(画像借りました。)

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坂の中のまち

2025-02-24 18:45:00 | 

《「隣に座るって、運命よ」
文豪ひしめく坂だらけの町の、不思議な恋の話。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

風変わりな人たちと、書物がいろどる
ガール・ミーツ・幽霊譚》

 

「文京区小日向は、文豪ひしめく坂だらけのまち」・・らしいが、地域的にもイメージ出来難く、取り上げられた文豪の作品も一つは読んだはずだが、内容は忘れてしまっていて・・、そのせいも有ってか、自分的には、入り込めませんでした。

坂の中のまち[中島京子](画像借りました。)

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張良

2025-02-19 06:40:31 | 

《秦に祖国・韓を滅ぼされた張良は、秦への復讐と韓の復興を誓う。多くの食客を使って素早く情報を集め、劉邦に軍略を授けてその覇業を助けた張良の鮮烈な生涯を描く。》

《諸葛孔明、太公望と並び称される名軍師。劉邦の天下平定を佐けたその生涯を描く。》

 

中国の歴史小説をよく読むようになったのは、 司馬遼太郎 の「項羽と劉邦」からか「三国志のパソコンゲーム」からだったか・・、この著者の作品を多数読んで大筋の歴史の流れは分かった気になりましたが・・、大部分の記憶は無くなってしまっています。

今回の本で記憶の上書きが出来て、少しホッとしました。

が、時々、話の流れの滑らかさに違和感を感じる所もあって不思議だと思っていましたが・・、「あとがき」によると、司馬遷の「史記」等との整合性に腐心する所もあったようなので・・、参考書があればあるで、色々気を使うようです。

張良(画像借りました。)

 

余談ながら、

歴史小説を読む時、地域や時代が浮かびにくい事も多くて・・、学生時代の教科書の副読本(小冊子)があったはずだが・・、それが、断捨離片付け中に見つかりました。

(25/02/13撮影)

半世紀以上前の本だが、懐かしいと思うと共に・・、概略の周辺情報が分かりやすく、見つかって嬉しくなりました。

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スピノザの診察室

2025-02-09 18:39:10 | 

《その医師は、最期に希望の明かりをともす──。

現役医師として命と向き合い続けた著者が到達した「人の幸せ」とは。

20年間、医療の最前線で命と向き合い続けた著者が描く、祈りと希望にあふれた感動の物語。》

 

《雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。

三十代の後半に差し掛かろうとした頃、最愛の妹が若くしてこの世を去り、一人残された甥の龍之介と暮らすためにその職を得たが、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。

哲郎の医師としての力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を研修と称して哲郎のもとに送り込むが…。

数多の命を看取った現役の医師でもある著者が、人の幸せの在り方に迫る感動の物語。》

 

 

病院内での医師や看護師達の(命に係わる)やり取りや、往診時の患者や家族とのやり取りは・・、知る機会が無いけれど、今後お世話になる事が多くなるだろうから、興味深いものでした。

後半には大学付属病院内の様子もあって・・、ドクターX的な面白さも感じました。

「スピノザ」は、名前を聞いた事があるだけなので・・、雄町哲郎医師の生き方との関連は、理解していないけれど・・。

スピノザの診察室(画像借りました。)

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バリ山行

2025-02-06 18:56:48 | 

《第171回芥川賞受賞作。古くなった建外装修繕を専門とする新田テック建装に、内装リフォーム会社から転職して2年。会社の付き合いを極力避けてきた波多は同僚に誘われるまま六甲山登山に参加する。その後、社内登山グループは正式な登山部となり、波多も親睦を図る目的の気楽な活動をするようになっていたが、職人気質で職場で変人扱いされ孤立しているベテラン社員妻鹿があえて登山路を外れる難易度の高い登山「バリ山行」をしていることを知ると……。

「山は遊びですよ。遊びで死んだら意味ないじゃないですか! 本物の危機は山じゃないですよ。街ですよ! 生活ですよ。妻鹿さんはそれから逃げてるだけじゃないですか!」(本文より抜粋)

会社も人生も山あり谷あり、バリの達人と危険な道行き。圧倒的生の実感を求め、山と人生を重ねて瞑走する純文山岳小説。》

《「バリ山行」とは道ない道を分け入る山登りで、一歩間違えれば危険なだけでなく、周囲に迷惑をかけるおそれがある趣味的登山

バリは「バリエーションルート」の略で、通常の登山道でない難易度の高いルートや廃道を指します。》

 

里山近辺で育ったため、冬場に家族総出で山掃除をしたり、子供達で山に入って遊んだりした記憶がありますが・・、敢えて「バリ山行」なるものをしようとは思いません。

が、社会生活と絡めて、何かを求めて山に入る気持ちのある部分は、共感する所も有ります。

芥川賞作品は、自分的には難解な事が多いですが・・、この作品は、読みやすく、分かりやすく感じる本でした。

バリ山行[松永K三蔵](画像借りました。)

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夜更けより静かな場所

2025-02-02 18:59:26 | 

《人生は簡単じゃない。でも、後悔できるのは、自分で決断した人だけだ。
古書店で開かれる深夜の読書会で、男女6名の運命が動きだす。
直木賞(2024年上半期)候補、最注目作家が贈る「読書へのラブレター」!

一冊の本が、人生を変える勇気をくれた。珠玉の連作短編集!》

《捨てられない夢、降り積もった小さな後悔たち…。大学3年生の吉乃は夏休みのある日、伯父が営む古書店を訪れた。「何か、私に合う一冊を」吉乃のリクエストに伯父は、愛と人生を描いた長編海外小説を薦める。あまりの分厚さに気乗りしない吉乃だったが、試しに読み始めると、抱えていた「悩み」に通じるものを感じ、ページをめくる手が止まらず、寝食も忘れて物語に没頭する。そして読了後、「誰かにこの想いを語りたい」と、古書店閉店後の深夜0時から開かれる、不思議な読書会に参加するのだった―。》

 

男女6名のそれぞれの背景は、悪くは無いけれど想定内と感じて・・、強く響いたのは、1人だけでした。

読者としては、年を取り過ぎていたのかも知れません。

余談ながら、「われは熊楠」の著者でもあるとの事で、意外な感じがしました。

夜更けより静かな場所(画像借りました。)

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嘘と正典

2025-02-01 18:41:12 | 

《マルクスとエンゲルスの出逢いを阻止することで共産主義の消滅を企むCIAを描いた歴史改変SFの表題作をはじめ、零落した稀代のマジシャンがタイムトラベルに挑む「魔術師」、名馬スペシャルウィークの血統に我が身を重ねる青年の感動譚「ひとすじの光」、音楽を通貨とする小さな島の伝説「ムジカ・ムンダーナ」など6篇を収録。圧倒的な筆致により日本SFと世界文学を接続する著者初の短篇集。》

 

特有の世界観は感じるけど自分的には難解で、目を通したけど記憶に残ってない作品も・・。

表題作も、読み始めて暫くはよく分からなかったけれど、後半になってやっと全貌が分かって来て・・、荒唐無稽ではあるけれど、面白さを感じるようになりました。

興味深くても、記憶力・理解力が追い付かなくなる作品が増えて来ている・・。

嘘と正典[小川哲](画像借りました。)

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私の最後の羊が死んだ

2025-01-13 18:54:17 | 

《前代未聞の「羊飼い作家」誕生秘話エッセイ
最初の一頭を飼ってから、最後の一頭の出荷を見届けるまで
「羊飼い一代記」を綴った傑作エッセイ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「お仕事は何を?」
「羊飼いです」
「……え?」
という、なんとなく微妙なやりとりを重ねてきたのは、ひとえに日本人は羊飼いという職業に馴染みが薄いせいであるのかもしれない。
(本文より)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
酪農家の娘として生まれたからこそ、その過酷さは身にしみており、大学卒業後も農業に関わるつもりはなかった。
だが大学時代に教授宅で催されたバーベキューで出逢ってしまったのだ、美味しい羊肉と――。
「自分でも生産してみたい」との思いから一念発起しニュージーランド実習へ。

さまざまな縁にも助けられながら、勉強を重ね、日々実直に羊を育て、出荷し、羊飼いとして収入を得られるようになった。やがてお得意先のレストランシェフに「河崎さんとこの肉はお客さんに出すのが勿体ないほど美味しい」と言われるまでに。

順調に回り始めた羊飼い生活を、それでもなぜやめる決断をしたか、そしていかにして小説を書き始めたのか。「小説家前夜」の日々を綴る。》

 

この著者の作品は、以前、数冊の小説を読みました。

この本は「小説家前夜」の日々を綴る自伝的エッセイであり、著者の逞しさの原点を感じる、興味深い本でした。

おかげで、養豚業に従事していた時の事を思い出しました。

私の最後の羊が死んだ[河崎秋子](画像借りました。)

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