「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

春の「PL100狂騒曲」の終焉

2024年03月20日 | オーディオ談義

前々回のブログ「気になるノイズ → ピンチはチャンス」の続きです。



真空管の交換(プリアンプ)により、一転して中高音域の輝きが魅力を増したサウンドに驚き、喜び、そして閃くものがあった。

このサウンドなら、あの手ごわい「PL100」(英国:モニターオーディオ)も息を吹き返すかもしれないなあ。

このSPは2800ヘルツ以上が「リボンツィーター」になっており、これまでどうしても上手く鳴ってくれなかった・・、言い換えると真価を発揮させることができなかった。

で、そもそもの話になるのだが、この「PL100」は、カタログではインピーダンスが4Ω、能率が88dbと極めて低い、つまり完全に「TRアンプ」向きとして設計されている。

ハイパワーで「4Ω」端子のある「TRアンプ」が相性としてベストなのに、それを低パワーの真空管アンプで駆動しようというのだからどだい無理な相談である。

で、外野席から「どうしてお前はそんな無理を通そうとしたんだい・・」。

3点あって、

一つはオーディオ仲間宅で聴かせてもらった小型スピーカーのシンプルな「点音源」の魅力に感銘を受けたこと。

二つ目は福岡で開催された「オーディオ・フェア」で数ある高級システムの中で大いに気に入ったのが「PL100」の大型版「PL300」(モニターオーディオ)だったこと。

三つ目は当時(2年半前のこと)、たまたまオークションに格安で「PL100」が出品されていたこと(当時の定価は50万円)。

ところが・・、やっぱりというかいろいろ手を尽くしたものの「リボンツィーター」からどうしても満足のいく高音が引き出せなかったというわけ・・。

そして、これらの反省点を踏まえての再チャレンジである。

ちなみに、我が家のSPのうちでオリジナルのままなのはこれだけである。精密なツクリに対して、まったく改造する余地もないし、する気も起らない。言い換えるとメーカーの実力を100%尊重。

以下、ちょっと自慢話っぽい色彩を帯びてきます。「エッセイは所詮は自慢話だ」と喝破した著名なエッセイストがいたけど、どうか悪しからず~(笑)。

で、今回はまるっきり発想の転換をして「周波数レンジ」よりも「ハーモニー」の方に重点を置いた対策を講じてみることにした。

したがって、バイワイヤリング方式よりも付属の接続金具を使って1台のアンプで鳴らすことにした。(裏側からの映像)



低音域と高音域を2台のそれぞれ音質の違うアンプで鳴らすよりも1台で鳴らす方が「ハーモニー」の点で、いいに決まっている。

SPコードを高域側に挿すか、低域側に挿すかでもかなり音が違ってくるがご覧のとおりオーソドックスに低域側に挿しこんだ。

さあ、どのアンプで鳴らそうか・・、古典管を使った低パワーのアンプが大半なのでおそらく討ち死にが相次ぐはず~。

案の定だった・・、このところ大のお気に入りの「LS7シングル」は、テレビ番組の再生は無難だったが、音楽の再生ともなると途端に歪みっぽい音になってアウト!

その一方、我が家でいちばんの力持ち「EL34プッシュプル」も、さすがに30ワット近いパワーに遜色はないものの、少し「潤い」に欠ける・・、TRアンプよりはマシだが(笑)。

EL34という真空管のクセなのか、あるいは有名ブランド(テレフンケンあたり)を挿せば変わるかもしれないが、この音で長時間の音楽鑑賞は無理~。

1日がかりでああでもないこうでもないと重たいアンプを上げたり、下げたり・・、とうとう腰がおかしくなってきた(笑)。

そしてようやく、 藁(わら)をもすがる 思いの中で合格点に達したのが「PX25シングル」アンプだった。



やっぱり大きなナス型出力管は伊達ではなかったようで、パワー不足を感じさせない、そして艶も潤いもこれで十分~(笑)。

ただし、1日のうちで途切れ途切れでも10時間以上はスイッチを入れっぱなしだから、次点候補も見つけておかねばと、根気よくテストを続けたところ「2A3シングル」もどうやらいけそう・・。

ほんとうは「WE300Bシングル」あたりが堂々と名乗りを上げて欲しいところだが、電源トランスが貧弱なのですぐにパワー不足を露呈する。

ほかのスピーカーなら何とかこなしてくれるのだが、相手が「PL100」ともなるとからっきしダメ・・、難しいもんです。

というわけで、春の「PL100狂騒曲」はようやく終焉を迎えました

残る宿題は「EL34」真空管を有名ブランドに代えて、再度チャレンジしてみたいですね~。



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