経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

寅次郎の声

2006年09月25日 | Weblog
○×式のアンケートをとって、お客様の声とは、全く論外である。「男は辛いよ」の寅次郎が、市役所にあった「市民の声を聞かせてください」という、投書箱に向かって、[俺、寅次郎」とかいって声を上げているシーンがあったが、あれより意味がない。

 以下、ICレコーダを利用して、寅さんのように自由に声を吹き込んでもらったお客の声の一部である。これ以外に生の声から、語感、調子、その他文字に表せない、ましてや5つの中から1つを、といった試問形式からは絶対つかめない五感の情報を得ることができる
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 Aさん:「店にいって、いきなり何をお求めでしょうか?と言われるほどいやなことはない。あなたの店は買わなければ入れないのって言ってやりたいぐらいです。何か素敵なものはないかと思って入ったのにあれではお客を追い払っているようなものです。」
                    
 Bさん:「店で気に入ったものがあったので嬉しくてそのままレジに掛け込んだら、”お客さま、念のためにお召しになってみられたら”と、店員さんに声を掛けられた。急いでいるのに余計なことをと一瞬思いましたが、試着室で着てみて驚きました。私の思っていたムードと全然違うのです。がっかりもしましたが、後での後悔を考えると本当に助かったと思いました。」
 
 Cさん:「どんなものが好きだとか、ワードロープにはどんなものがあるのか、しっこく尋ねるのです。そんなことよりスーツを早く選んで欲しいなと思いました。少し煩わしかったのです。しかし、かなり時間をかけてお姉さん(店員のこと)は、あっちの売場、こっちの売場と掛け回って3着のスーツと何枚かのブラウスとパンストを選んでもってきてくれたんです。どれも私にぴったりでした。いま着ているのがその中のひと
つです。」。

 Dさん:「店員の中に一人だけ、私がどの服を試着しても、”お似合いですよ”という子がいるの。その子に当たったときは別の人に代わってくれとも言えないし。接客する人を客が指名できる制度を考えてくれないかしら」。