赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

佐藤まどか 新刊『ノクツドウライオウ 靴ノ往来堂』

2023-04-15 07:44:12 | その他

佐藤まどかさんが、新刊をだされました。さまざまな職業を書くシリーズ(?)の三作目となるのでしょうか。

まず、表紙の絵がとてもいい。細部まで細かくて、そして雰囲気のあるすてきな絵ですよね。その絵の上にタイトルを書いてしまうんだから、デザイナーさんもまたすごい! この本が豪華なところは、中表紙もついていて、一枚、ここにも絵が。これがまた、すてきなんです。とてもいい空気感をだしています。

今回は老舗の靴店が舞台にしたお話しです。

夏希の家は、老舗の靴店。イタリアで修行したマエストロが、オーダーで靴をつくってくれます。でも、これが時間もお金もかかる。

なんとも効率が悪い仕事をしているように、夏希には見えます。

今はやりの言葉でいうと「タイパが悪い」ってやつですよね。わたしは嫌いな言葉ですが。

でも、まちがいなく品質のいいものをつくっています。ここの靴店の靴でなくてはだめだという、お客さまもかかえていて。

でも、後継者がいません。夏希はシューズデザイナーをめざしていて、、マエストロであるおじいちゃんの仕事をずっと見ているのですが、後を継ぎたいとまで思えず、まよっていて・・・・。

やはり、佐藤まどかは、文章がうまく、ぬくもりとか、老舗の風格とか、言葉にしにくい空気感をうまくかもしだしてくれます。それだから、往来堂って靴店が目にうかぶようにです。

わたしは、腰痛持ちのせいもあり、靴選びは慎重です。足が痛くない靴はすごく興味があります。そして往来堂のように、長年やっている気になる靴店もチェックしてあるにはあります。

ただ、老舗のドアをたたく勇気もないんだなー、これが。だって、本当に足にあうかどうか、つくってみないとわからないから。なかなか一歩が踏み出せません。

でも、この本を読んで、あの店にいってみようか、と思いました。

人生に一足、ぜいたくだけど、自分にぴったりな靴もいいかなって。

わたしがそういう靴とめぐりあったら、佐藤まどかさんのおかげですね。タイパが重視されて、映画やドラマを二倍速で見る今だからこそ、読んでほしい作品です。


チャットGPTが話題です

2023-04-12 18:02:53 | その他

今、テレビでも新聞でもネットでも話題なのが、考えて答えてくれるAI「チャットGPT」です。

うちでは、子どもたちがふたりとも大好きで、「おはなしの出だしだけいれれば、あとは考えてくれるよ」なんていってきてました。

「そんなのやだ、つまらない。自分で書く作業が好きだから」と答えていたのですが。

あまり話題になっているので、興味をもって、「赤羽じゅんこの童話の感想をおしえて」といれてみました。

それほど売れっ子でもないので、「知りません」とか、「データがありません」とかかえってくるかと思ったんです。

そしたら、まったく知らないタイトルをいくつかあげて、内容を説明してきました。

なんか、うそっていうか、まちがったこと、平気でいってくるんだなって思いました。

ただ、きっとそういうつかい方をするわけじゃないですよね。

これからどういうふうに、進化していくのか、こわいような、楽しみなような・・・。

ただ、悪いことにだけは使ってほしくないですね。

考えて進化するAIで、これから産業革命のような変化がおきるのでしょうか。

 


桃の花

2023-04-10 15:30:33 | その他

先週の土曜日、桃の花を見に行きました。中央高速の釈迦堂のサービスエリアにいいスポットがあるのです。

 菜の花、水仙もきれいでした。

 桃畑。空はなぜか、うろこ雲

   しだれの桃です。

  売店で手作りの草餅がうってたのでそれをほほばりました。

気持ちのいい、一日でリフレッシュできました。

 


安東みきえ・新刊『へそまがりの魔女』

2023-04-07 12:28:09 | その他

昨年、児童文学者協会、協会賞の安東みきえさんが新刊をだされました。

これは、子どもだけでなく大人も楽しめる童話です。牧野千穂さんの絵がとてもすてきで、手に面って歩いてもすてき。その挿絵がまた、いい分量ではいっていて、うるさくもなく、物語をもりあげてくれています。本のつくりがとてもていねいだと思いました。

また、いつも思うのですが、安東さんの文章は美しいですね。一つ一つの言葉が選びぬかれて、そこにあるって感じがします。

作品は短編で読みやすいのもいいですね。最後、そうだったのかってところ、味わってほしいです。

余韻が残りますよ。

 

さて、今日は風が強いです。だれのものかわからないタオルがうちの庭にとんできてしまっています。

こういうとき、どうするの? となりの家はいつも洗濯物を干さないから、もっと遠くからきてのかもしれないし・・・。

タオルをながめて、うーむとうなっています。


これからの出版予定

2023-04-05 08:38:27 | その他

まさに春だなって天気が続いていますね。

これから、わたしにしてはめずらしく出版が続きます。

5月終わり頃にフレーベル館より、『AIマスクはいかがですか?』が出版予定。

不思議なピエロのAIマスクが子どもたちのお悩みを解決するって、ドキドキして、ちょっと考えさせるところもあるストーリーです。

絵もかわいいんですよ。ピエロの顔が楽しい!!

出版社が公開まで、ちょっと待ってください。

 

次に6月終わりにさ・え・ら書房より『ひと箱本屋とひみつのともだち』が出版予定。

これは、今はやりの自分の本をひと箱選んで売るシェア本屋さんカフェを舞台にした5年生女子の出会いのものがたり。

でも、ひとひねり、ふたひねり、ありますよ。期待してください。

 

そして、9月にビブリオバトルの作品が偕成社ノベルフリークから出ます。

そう、今年は豊作なんです。遅れていたものが、たまたま今年になった、ってものもあります。

今、出版も順番待ちになることが多いですね。それだけ、どの作家もがんばっていますね。

 

でも、これから出るってときが一番、楽しみでわくわくします。物語に表紙や挿絵がつくのが、やはりとてもうれしくて、感激するところ。

ぴったりって思うこともあれば、ちょっとと思うけどはたからの評判はよかったりと。

イラストと物語の関係、おもしろいです。

 

 

そして、4月から第51期児童文学学校も始まります。今年は、今までにないくらい多くの作品が集まりました。

どれもなかなかおもしろくて、どんな出会いがあるかこれからの学校の開始が楽しみです。

わたしは、4月23日(日)で5作品を講評します。どうぞ、よろしくお願いします!

まだ、講評なしになりますが、申し込みは可能。一日だけのビジター見学もできます。今年は、講師陣が豪華です。

講評の作品も、読み応えあるのが多く、勉強になると思いますよ。

第51期 日本児童文学学校(4月〜9月)【受付中】|講座情報|講座|日本児童文学者協会ホームページ (jibunkyo.main.jp)

写真はヒグチユウコ展です。