赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

読書会『エレベーター』

2020-01-16 08:47:59 | その他

昨日は読書会でした。

テキストは翻訳物です。『エレベーター』ジェイソン・レナルズ 。たくさん受賞をされて話題作。

詩でつづられた作品。ラップのようだと評した人がいましたが、そのとおりなのでしょう。

その詩のページの配置も話題や、装丁も話題に。

たばこの煙がとても効果的。エレベーターのせまい空間での主人公の息苦しさがよくあらわれています。

そして、なんていっても、柱は暴力。銃社会のこわさが、よくでています。

ただ、わたしは長いきれいな文章が好きなので、いまひとつ、なじめなかったです。

芥川賞、直木賞が発表されましたが、読んだことのない作家でした。

これから文学はどこに行くのか? 行き場はあるのか?

そんなことを思いながら、電車に揺られて帰りました。

 

 


くすのき しげのり

2020-01-14 08:47:40 | その他

このところ、あたたかい。すごしやすいなっと思っていたら、くしゅん。

花粉だー! 少なからず飛んでいますよ。あのいやーな季節がもうそこまで。困ったな。

花粉の季節までにしあげたい作品があるのに、たのまれたこともあり、肩こりもあり、遊びたくもあり・・・・。

誘惑の多い1月です。

さて、国分寺でまた、児童文学の講演会があります。人気作家くすのきしげのりさんが来てくれます。

たしか、くすのきさん、徳島県から来てくれるはず。昨年10月のたかどのさんも北海道と遠くからでしたが、よくひきうけてくれました。

くすのきさんのホームページをみると、道徳の教科書にたくさんつかわれていますね。

せっかく国分寺であるのですが、18日は、大学当時の集まりが。少しなが行けるかもというくらいです。

また、18日は、児文協の新入会員のつどいもあるそうです。

文学学校、創作教室の方もたくさん行かれるようですが、これは組織部が担当となっているので、おまかせして、わたしはパス。大学時代の集まりのほうへ。年になっていくと、昔の友だちも懐かしくて、どうもすみません(^^;)

 


アンソロジー 物語は4つの顔をもつ

2020-01-12 09:38:16 | その他

児文協と偕成社の共同企画のアンソロジー、「物語は4つの顔をもつ」が1月から順次、発売されます。

わたしは、3月発行の「そして、物語は決着する」の巻に書かせてもらいました。

まだ、今、最後の校正をしているところで、できあがりは見てませんが、アマゾンに表紙がのっていました。

3月5日発売のようです。

この巻、なかなかの書き手がそろっています。

「冷凍庫をあけてはいけません」廣嶋玲子
「F子のうわさ」赤羽じゅんこ
「七不思議迷路の冒険」山本悦子
「笛の音がきこえる」森島いずみ
「わたしには向かない職業」田部智子
「宇宙人の自由研究」小手鞠るい 

それぞれのタイトルも面白そうで、読んでみたいですよね。冒頭作品、冷凍庫に、なにが入っているんだろう。タイトルを見ただけで、気になってしまいます。できあがりを手にするのが楽しみ。

けど、この巻だけでなく1月発行の「きっと、ものがたりはよりそう」もおもしろそう。

アンソロジーはアイディアの勉強になりますよね。同じテーマ、同じ枚数で依頼されたのを、どう調理するのか。

他の作家さんのを読むと、こういう切り口で書くのかと、はっとして大いに刺激をうけます。

全部で四巻のセットになるもよう。ぜひ、手にとってほしいです

 


『星くずクライミング』

2020-01-10 09:16:02 | その他

お正月あけ、読んだ最初の児童書、『星くずクライミング』がとてもよかった。

樫崎茜さんの新刊です。装丁もいいですよね。『蜜蜂と遠雷』の方のようです。すごく目だつ。

さて、ストーリーは、クライミングをしていて、怪我をして、気持ちがはなれた頃、パラクライミング、視聴覚障害の人のクライミングに出会います。そこで出会った昴とあかりの物語。

障害の理解のしかたが丁寧にかかれていて、昴のキャラもきりっとたっていて、すがすがしい作品でした。

樫崎さん、すごく取材されたんだろうなー。

文章もきれいでした。この頃、一人称で心理吐露をしていく作品も多いのですが、三人称で抑制がきいた文章です。

続きも模索されているようなことが書いてあり、とても楽しみ。

 

うちのそばにもあるクライミングジム。一度、体験ぐらいしてみようかと思うほど。

でも、運動系はダメなので、きっとしないけど、登れたら気持ちいいだろうなー。

 


藤村沙希さんデビュー作 『湊町の寅吉』

2020-01-07 09:45:46 | その他

第27回小川未明文学賞の大賞を受賞された藤村沙希さんが、受賞作でデビューされました。

『湊町の寅吉』です。

これは小川未明賞の地元も大喜びだと思います。だって、舞台の湊町は、新潟のこと。

江戸時代の新潟湊を舞台にした、時代物、エンタメ作品なのです。

これまでまとめるには、たくさんの資料をあったようで、参考文献もずらり。かぞえると25冊も。

選考委員のねじめ正一が落語を聞いているような語りテンポのいい作品と選評されているようですが、まさにそのとおり。

落語なら人情噺の部類になるでしょうか。

元気のいい寅吉にふりまわされながら、ときに笑い、ときにしんみり、楽しませてくれます。

 

藤村さんも新潟の方で、わたしとは実作通信でご縁がありました。

最初から書ける方でしたが、この作品を読み、「いつのまに、こんなにうまくなったの!」と思いましたよ。

これからも活躍されることでしょう。

 

今回はデビューにあたり、同人誌しおりのメンバーが準備してお祝い会をされるそうです。

祝ってくれる仲間がいるっていうのは、とてもうれしいことですね。

桜の咲く頃のお祝い会、とても楽しみです。