本屋さんにいったら、朽木祥さんの新刊がでていました。
鎌倉を舞台にした本格ファンタジーとあります。わたしは『引き出しの中の家』が大好きで、朽木さんのファンタジーを待ち望んでいたので、そく買いました。
翻訳作品を読むような味わいでした。切り通しが不思議の入り口としてつかわれています。切り通し、数回しか通ったことがありませんが、時間がとまったような感覚はありますよね。不思議の入り口にはぴったりだと思いました。
また、物語の底には鎌倉の歴史と伝説が流れています。
わたしは以前、池田ゆみるさんに鎌倉を案内してもらったことがあり、その際、山が多くて、体力がないわたしはへばったことを思いだしました。
鎌倉は海が近いけど、山というか段差も多いですよね。
だから、そこからの海をみる景色が美しいのです。
そんなこと、いろいろ思いだしました。
ストーリーは、ファンタジーでありながらミステリーの要素も強くあり、みんなで謎解きをしていくおもしろさに引きこまれます。ただ、名前が同じというのが、わたしにはややっこしかったかな。
でも、これもちゃんと理由があるのでしょう。
その土地が鎌倉だというだけで、歴史とつながっているのも不思議がおこるのも妙になっとくしてしまい、三人といっしょに謎解きをしている気分になりました。
鎌倉在住の人にしか書けない話。こういうのあこがれますね。
廣嶋玲子さんの新作ファンタジーもたくさん平積みしてあり、村山早紀さんの『シェーラ姫の冒険』も愛蔵版がでており、そろそろファンタジーブームの兆し?があるのかな、なんて考えたりしています。
今日は雨。うちのつる薔薇もそろそろ咲き始めました。
薔薇という漢字、書けないし、おぼえる気もないのですが、パソコンはさらっとだしてくれます。