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赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

森川成美 新刊『サンショウウオの歌が聞こえてくるよ』

2025-04-01 11:55:37 | その他

森川成美さんが新刊をだされました。「こんな部活あります」シリーズで生物部を書いています。

生物部を選ぶというのが森川さんらしい。そして、ぴったりあっています。

研究のしかたなど、わたしはちんぷんかんぷんなのですが、わかりやすく書いてくれて、こういうことをするのかとよくわかりました。

解剖は、したい人、したくない人、いそうですよね。でも、そこを書くのが物語としておもしろい。

部活って人間関係をはぐくんだり、悩んだりする場でもあるけど、それもよく書かれています。

とくに気にいったのは、「自分の中に強くてゆずれない部分があると、どうしても、人とうまくやっていけないんだよね」

これって、時々、かんじますよね。

あと、人はみんなちがう感覚で世界をみて生きているんだもん。隅から隅までいっしょの考えになることないんだし。

と、あかねが姉にいうラストのシーン、とてもいいと思いました。

姉妹の中で育った森川さんだからこそ、書けたのかもしれません。

このシリーズ、いろんな部活が紹介されるようですね。

わたしは残念ながらたのまれていませんが、もし、たのまれたら、落語部を書きたいかな、なんてね。

 

今日は冷たい雨。どうか、桜が散らずにもう少し残りますように。

 

いつも桜の季節には安房直子さんの『緑のスキップ』という作品を思いだします。

大好きな作品です。花かげちゃんという桜の妖精がいて、その子がとてもかわいいので、ふくろうは桜が散らないように番をします。

何日も寝ないで目を見ひらいて。でも、ちょっと目をとじたすきに、ああ、なんと、緑のスキップはしのびこんできて、桜を散らしてしまうのです。

春がくること、新緑の季節にうつることを、緑のスキップといった名作絵童話です。

今は、出久根育さんの絵で読めるそうです。

 


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