赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

『アサギをよぶ声』そして時はきた 森川成美

2015-11-29 07:29:28 | その他
とうとう、十一月も終わりに。
わたしの気分はまた、夏休み前って感じなのに

アサギの最終巻です。圧巻の先頭シーン。よく書けてます。迫力も殺されるかもしれないという恐怖も、描かれていて、アサギの息づかいが聞こえてきそう。
最後まで一気に読みました。
物のみかた でまわりをシビアに観察して、望みを勘定にいれてはいけないと冷静に自分を厳しく戒め、勇気あるアサギが、作者・森川さんに重なります。
ハヤが亡くなったことを黙っていたのは、つらいことでしょう。わたしにはできないと思うことの連続。だからこそ、物語として、とても楽しめました。

でも、戦いだけでは、味気ないところ、アサギの恋する気持ちが彩りを添えています。うまいなって思いました。

ネタばれなるので書けませんが、わたしには、ヨシの行動、最後が人間的で、この作品の深みにつながったんだと思います。

ああ、わたしも声が聞きたい。
弓をもって戦ってはいませんが、パソコンを打ちながら迷路を迷っているような気持ちになることが多々ありますから。
でも、声は聞こえず、あふれんばかりの情報の中、望みばかり勘定にいれてしまいます(笑)。
時々、迷路から逃げ出したくなる気持ちを、アサギにしかってほしい・・・、実はそんなことも思いました。(^_-)



森川さんは、今月二冊目になる『妖怪製造器』も発売されました。
これは、毎日小学生新聞に連載されたもの。連載時から、設定の斬新さに目をみはりました。
「3Dフィギュア ジェネレーター」で絵にかいたものがフィギュアになるのですが、そのフィギュア、ちょっとヘン。
自分で動きだす???

こんなおもしろい作品の絵は、ベテランの佐竹美保さん。
森川さんの勢いは、当分、とまらなそうです。

金曜日、打ち合わせで新宿へ。
20階のラウンジから見る東京です。みどりは、新宿御苑。

こんなにビルがあって、人がいるんだ~~。