JA6VQA 日々新たに

趣味のアマチュア無線で海外との交信や写真などを中心に、日々感じることを書き綴ってみます。
 

「インテリジェンスで読む日中戦争」読了

2022-08-04 18:39:02 | 読書
 今日は雲が多い天気でした。気温はやはり夏です、日差しのある時は堪りません。

 昨日の国際ニュースは、アメリカの下院議長ペロシ氏が台北を訪問したことでし
た。
 中共の習近平にしたら、あれほど警告をしたのに無視されたと怒っていることで
しょう。
 先日から、山内智恵子著「インテリジェンスで読む日中戦争」を読んでおりまし
た。
 この本はトランプ大統領時代に対中国政策を180度変更した国務長官マイク・
ポンペオの政策に大きな影響を与えた歴史学者の一人が、歴史家・戦略家で軍事史
および現代中国の専門家であるマイルズ・マオチュン・ユ教授でした。
 その代表的な著書が「龍の戦争ー連合国の作戦と中国の運命」の内容を紹介しな
がらいかに日中戦争当時からアメリカインテリジェンスがドタバタし、誤った作戦
を行ったかが書かれております。

この龍の戦争には中国で戦争をしていた日本と中国の戦につい
てはほとんど書かれておらず、もっぱらアメリカのインテリジェンスと、中国の
国民党軍と共産党軍のスパイといいますか、担当者の作戦の行き違いが書かれて
紹介されております。
 アメリカ側のトルーマン大統領とその周りの能力の無さや独断が誤った方向に
進み、2次大戦後の中国大陸での共産党への偏った支援と、国民党への不十分な
援助が続いたことが失敗だったと反省しております。 
 トランプ大統領以前の政権が共産党へ手を差し伸べれば、いつかは民主主義国
家側についてきてくれるという妄想を抱いて、間違った政策を続けたかを説明し
ておます。
 こんなことがあの戦争中の向こう側で行われていたなんて、これまで知る由も
ありませんでした。
 今の時代まで来れば、とても中国共産党政権が自由諸国側に鞍替えするなんて
思えませんが、よくもこんな長い20世紀の後半の間、アメリカが間違った、お人
よしの考えでいたとは驚きでもあるし、トランプ時代がいかに画期的な方針転換
を図ったのかがわかるとともに、今後の両国の軋轢を目にするのもそんなに先で
はなかろうと思ったりします。自国の作戦の失敗を公にし、それを反省して実行
するアメリカの懐の深さを思い知りました。

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