1月下旬の京都旅行の食べネタに突入します。
和食・割烹の聖地 京都で、箸を使わずにワインをお伴に食べ歩こうという食いしん坊女2人(nakkaちゃん、ワタクシ)です。
ランチは、ミシュラン一つ星のフレンチ「La Biographie・・・(ラ・ヴィォグラフィ)」。店名の後ろにあえて「・・・」が付いてるが、なぜ???
ひと言で言い表すなら、アーティステックで哲学的なお料理の数々でございました。
こういうのをガストロノミーって言うんかいな???。素材を生かしつつ、まったく別なものに変化させて、アートなひと皿に進化させる、みたいな???
ワタクシの乏しいフレンチ体験では、全部「みたいな???」としか表現できないけど。
最初に出てきたこれ。料理名は「土のアロマ~YAKUZEN~」と「天草サブレ」
根菜を煮出したような薬膳ぽいスープと、甘草を使った塩味サブレ。これで、胃袋を目覚めさせるのかな???
サブレが乗ってるのは、木の切り株。これ以外にも『これ、食器・・・???』のような器類で出てくるので・・・切り株なんか、序の口だし。
前菜は「理科の実験かなんか、ですか???」みたいな、ことになっておりました。
・・・で、全体像の右半分がこちら。
・・・で、こっちが、全体像の左半分。
これを次々と目の前に置かれたら「おいしそぉ~」というよりは「なんだこれ???」ってなりますよね。
「朝採りラディッシュ~畑のイメージ」ってひと品。生のラディッシュに黒オリーブのみじん切りまぶし。このオリーブが土のイメージってことかしら??
ぶりのタルタルタコルネ。キャビアの下にぶりのタルタルが隠してあって、それをコルネに仕立て、花器(?)みたいなのに、挿し込んであって・・・ふむ???
「原木しいたけ」という名前のお料理は、「シイタケ、どこよ???」
しいたけの姿かたちは跡形もなく。まず、しいたけを乾燥させ、それをパウダー状にし、さらにお煎餅状にプレスしたもの。それだけ手間をかけられたら、シイタケ自身も「ど・ど・どうなるの俺???」くらいは戸惑ってるんじゃ?
そんな手間ひまの詰まったシイタケを、およそシイタケに似つかわしくないパリンという食感とともに齧ると・・・・あっと言うまに消え去る謎の食べ物でした。あらためて「シイタケ、どこ???」
ブータンノワール(豚の血のかたまり)は、柑橘の香りのする丸いぱりぱりの皮にのって。
スプーンに乗ったひと口サイズのものは、薄い大根に包まれた鱒と、鱒のイクラ。イクラの上の1本の葉っぱは、暖房の温風でふわりと飛ぶ。『あっ、葉っぱが落ちた』
「これ、サボテンかなにか???」・・・と思うでしょう。私もそう思いました。
カカオの棒状お煎餅みたいなのが、植木鉢におっ立ててある。
そして、ピックに刺さってるのは炭化したパテ。
ピックが立てかけてあるステンレス製の器具は、理科実験に使うフラスコを立てとくやつなんじゃないの???
そのまま食べても十分美味しい肉のパテを、わざわざ炭化させてるんだって。燻製のようなテイスト。
・・・と、これまで見たことの無いお料理が次々と出てくるので、なんだか宇宙ぽいフレンチだなぁ~と、戸惑っておりましたら、次に出てきたのは、その名も「卵・ショー・フロワー・小宇宙 1999」って名前のお料理。自ら『宇宙』名乗りました。
土星の輪っかみたいなお皿に乗って出てきましたよーーー。ナッカちゃんが、はるか宇宙の向こうに写って。
ズームインしたら、こんな感じ。
かき混ぜるとこんな感じ。
ものすごぉ~くスパイスが効いて、メープルシロップのインパクトがあって、スペシャリティ名乗るだけあって、ものすごくおいしかったです。
まだ、前菜が続くのですが・・・長くなったので、後編に続きます。
これからは、絵のような美しいお皿が次々と出てきますので、長いなぁ~と思われるでしょうが、なかなか地方ではお目にかからないタイプのお料理に、どうぞお付き合いくださいませ。